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「……ユリテウス王子?」
「ナウレリア…………っ! 無事で、よかった」
「!」
心底ほっとした様子のユリテウス王子。
いつもならそんな甘いセリフを言われたら虫唾が走る。
なのに私は不思議と「もう大丈夫だ」と安心していた。
(…………あれ?)
だからだろうか。
ユリテウス王子が蹴破ってきた頑丈そうなドアがありえないくらい壊れていたけど…………
そんな些細なことはどうでもいいと感じていた。
(えぇ、気になりませんとも。見るからにめっちゃくちゃおかしいけどね!)
だけど、一体どうやったらこんな風にドアを破壊できるのか、なんて考えても意味のないことでしかない。
だってユリテウス王子は龍の子孫なんだから。
よくわからないけど、きっとそういうことなんだ。私は納得した。
(それにね。今は、どうしてかユリテウス王子がそばにいてくれるだけで、それでいいって思うんだよ)
だから、良い。 今はそれで十分。
「はぁ…………君を失うかと思った」
ユリテウス王子が私を抱きしめ、心底安心したように良い声で呟いた。
「っ!?」
甘いセリフの上に抱きしめてきただと?! もうキャパオーバーなんですが?!
(うぉぉお! やめてくれ! そんな耳元で甘い吐息を吐かないで!)
なんだ、なんだっ?!
今、身体が痺れたのだがっ?!
(オイオイオイオイ。ナニコレ?! どういうことなんだ! 誰が説明プリーズ!!)
――私の脳内はプチパニックだ。
あれ、もしやユリテウス王子。
女にはそんな甘いセリフの1つや2つ伝えれば良いとか思ってるのか?
(あー……うん。そうだ。間違いない。)
ふぅ、危ない危ない。
危うくユリテウス王子にトキめいたのかとか、勘違いを犯すところだったわ。
やっぱり私って前世で浮気されただけあって、チョロい女ってみられやすのねー。
とほほ。気をつけないと。
最近ユリテウス王子のことでガードが緩んでた部分があったかもだけど、今ので冷静になれた。
ありがとう、前世の浮気旦那ダミアン。ありがとう、ユリテウス王子の恋愛トラップ。
――私はこれからも自惚れずに参ります!
しかし。ほんっと、さっきの私はどうもおかしかったわ。
どうしてだか、ユリテウス王子の甘いセリフを聞いててもイヤじゃなかったし。むしろ、ちょっと嬉しかったりして。
どうかしてました。
(いかんいかん。この油断が破滅への第一歩なんだぞ!)
今度こそ私は幸せになるんだ。
ユリテウス王子に抱きしめられるという苦境の中、私は決意を新たにした。
(もうロクでもない男に引っかかって傷つくのはイヤなだしね!!)
――これからも慎重にいかねば! 負けんな、私のちょろいガード!
と、まぁ威勢のいいのは私の心だけ。身体はもう限界。クッタクタだ。
ユリテウス王子に抱きしめられるという異常事態なのに、私はその状況に甘んじざるをえないほどなのだ。
指すらまともに動かせないし、もはや目を開けているのすら辛い。瞼を開けているので精一杯。
(普段は感じないけど、眼を開けるって案外疲れるのね)
だから、要点だけとにかく伝えることにした。
一番の気がかりは私のために動いてくれたジュリアンのこと。彼女のことが心配だった。一応私の魔法でやれる限り治療は完璧にできたと思うんだけど、このままだとやっぱり心配。
私がこのまま最後まで責任をもってお世話できたら良かったんだけどね。出来そうにないし。
だから今はユリテウス王子にジュリアンの保護をお願いするのがどう考えてもベスト。
そうと決まれば今すぐに頼んでおいた方がいい。
まぁ、ユリテウス王子にはお願いするのは癪なんだけど、ジュリアンの安全の方が私の訳のわからないこだわりよりも重要に決まってる。
「あの、ユリテウス王子。ジュリアンを……彼女を、助けてください。」
「…………へぇ? こんな状況でまず最初に私よりも彼女を気にかけるの? ひどいなぁ?」
「っ……! そ、それはっ! 助けてくれるなら、ユリテウス王子だと思ってましたし…………! え、えぇっと、その、ユリテウス王子、ありがとうございます」
「うっ!」
ユリテウス王子の腕の中だから、やむおえず下からユリテウス王子を上目遣いみたいに見上げる形になってしまったがお礼を伝えたら、なんだかユリテウス王子が顔を手で覆ってうめいていた。
なんだか、「今のはヤバイ」と呟いてる声も聞こえた。
(ん? なんだ? もしや…………体調でも悪いのだろうか?)
「だから、お願いします。彼女は、私を庇って助けてくれたんです」
大丈夫か尋ねたけど、「いや、なんでもない」と行って健康そうなので、私はそのまま気にせずお願いを伝えることにした。
「ふぅん。随分肩入れするんだねぇ…………。けど、まぁ、いいよ。
――私は君さえ無事ならいいんだし。」
「え? あ、ありがとうございます」
良かったはずの機嫌が、どうしてか急に不機嫌になったようだった。
(やっぱり体調がすぐれないのかも。そんな時にジュリアンのことまで引き受けてもらうのは申し訳なかったかも)
ユリテウス王子の考えとは全然違う答えを導き出したのナウレリアは、ユリテウスがジュリアンへわずかな嫉妬の炎を燃やしたことに気が付かなかった。
ユリテウス王子の体調が気になったナウレリアだが、そこで本当に体力の限界になってしまって、もう無理だった。
悔しいがユリテウス王子が来てくれて安心したし、気がかりだったジュリアンのことを頼めたのもあって緊張の糸が途切れたんだと思う。
もう瞼を開けているのも限界で。身体中から力が抜けていく。
(これでいい。あとはユリテウス王子に任せよう)
堪えきれず、そのまま私はユリテウス王子の腕の中で意識を失った。
「頑張ったね、ナウレリア。私がいるから、あとはゆっくり休んでね」
気を失ったナウレリアへ向けるユリテウス王子のまなざしはどこまでも甘い。
「はぁ。それにしても、ナウレリアが魅力的すぎるのも困ったものだ。ナウレリアの希望じゃなかったら見捨てても良かったんだけどねぇ」
だから、気を失った私はユリテウスのその後の不穏すぎる言葉は聞かなかった。
「ただし見捨てるとナウレリアに嫌われそうなのが目に見えているんだよね。まぁ彼女にもこれから利用価値はありそうだし、ナウレリアに危害を加えない限りは、だけどねぇ」
そう呟くユリテウス王子の表情は底知れない影を纏っていた。
ナウレリアと話していた時の愛しいものを見る優しい包み込むような温かなユリテウス王子はそこにいなかった。あったのは、ナウレリアには見せないユリテウス王子の王子としての残酷な一面であった。
纏う雰囲気が変わり、周囲に張り詰めた空気が漂う。
だがその時、不意にユリテウス王子の腕の中のナウレリアが「うぅん」と身じろぎをした。
ナウレリアに気がついた途端に、ガラリとユリテウス王子の纏う雰囲気が一変した。
……もはや早業だ。
「はぁ、ともかく。ナウレリア、君が無事で本当に良かったよ」
ユリテウス王子はナウレリアの額にちゅっと、口付けを落とした。
その表情は愛おしい者をみる蕩けんばかりのもの。ナウレリアへの愛情で溢れていた。
後日聞いた話だが、ユリテウス王子の支持で、ジュリアンは無事にアーダルベルトが騎士の皆さんに保護されたらしい。
もちろん、あの破落戸達もちゃああんと捕縛されたんだとか。罰を与えられて今は強制労働に出ているとか。
―――
誘拐事件から数日後。
ユリテウス王子に保護された私は王宮で、一通り体の異常がないかを検査してもらった。何も異常がないのがはっきりして、やっと無事にアインホルン侯爵家に戻ってこれたのだ。
家に着くと、両親やリリーを含めたアインホルン侯爵の者達が私の無事の帰還を喜んでくれた。
(怖いこともあったけど、帰って来れてよかったわ)
思わずお父様とお母様に抱きしめられて私は涙が出た。
それでだ。今の問題は目の前にある、このドレスだ。
ことの経緯は、以前私がユリテウス王子から逃げだそうと奮闘したにも関わらず、あっけなく捕まってしまった失踪騒動に遡る。
そう。あの時ユリテウス王子が言ってたドレスだ。
私は望んでなんかちーっともいないのに、約束通りご丁寧ににユリテウス王子が我がアインホルン侯爵家に婚約式用のドレスを送ってくださったのだ。
(うわー、いらん。 マジでいらん。 忘れてくれた方が嬉しかったよぉおおお!)
しかし、断れない。これは、どうやったも無理。
これは、ユリテウス王子へのご褒美という名の強制イベントだからだ。
(あ゛あ゛ぁぁぁあっ! 過去の自分が憎いっ!)
ナランディア王国のためを思って国王陛下と王妃様の解消。それは一貴族として素晴らしいほどの国家への貢献のはず。
なのに、私はユリテウス王子へご褒美をしなければならないという失態につながってしまった。
(ばかばか。過去の自分の馬鹿! もう一度過去に戻っても二人をほっておくことなんてできないけど、もっとさ、やり方を考えてほしかったぁあああ!)
どうしようもないと諦めてはいるのだけど、素敵すぎるドレスを目の当たりにして私はガクリと項垂れた。
ということで、この素敵すぎるドレスは現在の私の死活問題って訳だ。
「うーん。やっぱり、この衣装……」
往生際が悪いのはわかってる。だけど、不満を漏らすくらいは許してほしい。
いや、このドレスの形が問題なのではない。
このドレスを送ってきた相手が問題なだけで、ドレスに罪はないんだけど……
「いえいえ! とぉっても、お似合いですともっ!」
リリーが目を輝かせて力強く頷いてくれるけど。私としては、顔がこわばってしまう。
――だって、これ。所謂ユリテウス王子の私への寵愛にしか見えないのだ。
しかも、ドレスにはふんだんに宝石や刺繍が施された豪華なドレス。一体、いくらお金をつぎ込んだのか。想像もしたくない。
確実に、はたから見たらドン引きレベルの豪華なドレスに違いない。
こんなドレスを着ていたら、婚約は回避できなかったとはいえ、私もユリテウスの愛を受け入れているみたいじゃないか。
(そんなの。 そんなの…………っ! 両想いでもなんでもないのに、周りから勘違いで温かい視線を負けられるなんて嫌。)
――というか、恥ずかしすぎる。
(あ゛あああああっ)
ナウレリアは気がついていない。
すでに手遅れだ。今現在もやらかしの真っ最中だということに。
ユリテウス王子から贈られたドレスをきて、顔を真っ赤にして照れている姿はどうみても好いた婚約者からのプレゼントに喜ぶただの乙女しか見てないのだ。
なぜかナウレリアの自己への評価は低いが、なまじ美少女のナウレリア。
頬を染めて照れる姿は、リリーをはじめとしたアインホルン侯爵の侍女や執事たちから、生暖かく見守られていたのだった。
こうして、意図せずにアインホルン侯爵家でのユリテウス王子との仲は認められていくのだった。
「――――うふふ。照れてらっしゃるわ。やっぱり、うちのお嬢様ったらお可愛らしいです」
リリーは幸せそうにナウレリアを見つめた。
リリーのナウレリア愛は海よりも深い。
―――
とうとう迎えてしまった婚約式当日。
「行こうか、ナウレリア」
「はい」
婚約式の会場で、正装のユリテウス王子がエスコートの手を差し出してきた。
慣れたくもないけどこれまで王宮の随所で何度もユリテウス王子からエスコートしてもらっていたので、もはや抵抗はない。ナウレリアはユリテウス王子の差し出す手へ、戸惑いなくすんなりと手をそえた。
まったく、慣れとは怖いものだ。
その光景は美少女と王子として釣り合いが取れており、まさにお似合いのカップル。文句のつけようがない。
二人の醸し出す雰囲気はまさに息ぴったりで。まさか、ナウレリアが内心で婚約を望んでないとは、誰にも予測がつかないだろう。
ナウレリアの王妃様直伝の教育は順調だ。
エスコート中、急にユリテウス王子が警戒したようにナウレリアを引き寄せた。
(ん? どうしたのだろうか?)
ユリテウス王子を見ると、険しい表情をして前を向いて誰かを見つめていた。つられてナウレリアもユリテウス王子の視線の先を見る。
「ナウレリア様! この度は申し訳ありません!」
「え?」
目の前に、頭を下げたあの、クリスティアンがいた。
なんだか心なしかやつれているようにみえる。
「ナウレリア、ちょっといいかい?」
ユリテウス王子がさりげなくクリスティアンから私を庇うようにし、距離をとりながら小声で説明をしてくれた。
それによると、何でもクリスティアンは私が誘拐事件に遭った後、ユリテウス王子からこってりと罰を受けていたのだとか。
そういえば、ユリテウス王子とかジュリアンのことで夢中で、そのあと気を失ってしまって忘れていたけど、あの場には予想外にもクリスティアンもいたことを今、やっと思い出した。
あのとき、自称ユリテウス王子の一番の側近のクリスティアン・オイレンブルクが、これでもかってくらいボロッボロの変わり果てた姿でいたから、驚いたんだっけ。
この前話したときのクリスティアンの印象からして、普段からユリテウス王子の一番の側近として身なりはきっちりとしていそうなものなのだし、クリスティアンは見るからに騎士じゃない。だから、お城にいそうな文官の彼がこんなところにいるのは不思議ね、とふと疑問に思ったのだ。
あぁ、けど。
(それをいうのなら、一国の王族であるユリテウス王子があんな場所にいたことの方がよほど異常なことなんだよね)
それでも、もしかしたらあのときクリスティアンがいたのはユリテウス王子が言う罰の一つでも課せられていたのかもしれない。
今まで全然気が付かなかったけど、きっとそうだ。
(それなら、クリスティアンに悪いことをしちゃったなぁ)
たぶんあのとき私がクリスティアンを許してほしいと伝えられていたら、クリスティアンが大好きなユリテウス王子から罰なんて受けなかったのかもしれないんだから。
しかし、ナウレリアのクリスティアンへの好感度は申し訳ないが、高くも低くもない。
正直どうでも良いってレベルでしかない。
(前にクリスティアンに嫌なことをされたのは事実だけど、もうそれは終わったことだから、気にしてないし。
ユリテウス王子が言うには今回の誘拐もクリスティアンが原因な所もあったから無視すればいいっていうけど……)
――大事なのは、別に私は怒ってないってこと。だからこそ、あえてクリスティアンを無視なんてしたくない。
怒ってないのに誤ってる人を無視するなんて嫌すぎるしね。
私が考えてる間も、ユリテウス王子はクリスティアンを冷たい瞳で見下ろしたままだ。
その目はもし私が許さないとでもいえば、クリスティアンを本当に処刑にでもしてしまいそうな怪しい光を纏っている。
「頭を上げてください。私はなんとも思っていません。むしろユリテウス王子とともにあの場所まで助けにきてくださって感謝しているくらいです。」
「ナウレリア、遠慮なんてしなくていいんだよ?」
「え、いえ。私はほんとになんとも思ってませんし」
「私のナウレリアを傷つけたんだ。クリスティアンを許す必要なんてないよ? すでにクリスティアンは私の側近から外したり、他にも色々と罰を受けてもらっているけど。そんなことだけで償えるわけないんだよ」
ユリテウス王子のクリスティアンへの当たりがキツイ。キツすぎる。
(けど、本当に私はクリスティアンのことは何とも思ってないのだ。)
それに! 知らなかったけど、『自称ユリテウス王子の一番の側近』っていうクリスティアンが自慢しまくってた称号を、ユリテウス王子自ら剥奪されてたなんて!
クリスティアンからしたら辛すぎるだろう。
(そりゃ、ユリテウス王子大好きのクリスティアンなら、凹むしやつれちゃいそうだ)
私だったら、率先してユリテウス王子の婚約者なんて返上したいし、むしろ今すぐ婚約解消したいくらいなんだけど。
まぁ、それは前世で色々あった私限定かもね。
(ん? あれ、ちょっと待って。このままじゃユリテウス王子大好きのクリスティアンに私、恨まれそうじゃない?!
私のせいでユリテウス王子の側近じゃなくなったとか!)
うわっ、すごい想像できる! それは、やだ! そんなの、嫌すぎる!
(――そんな未来は阻止せねば!)
これは私自身の心の安寧のために必要不可欠なことだ。ユリテウス王子の希望はどうでもいい。
ノー逆恨み。イエス平和。
「ユリテウス王子、そもそも私は何も怒っておりませんし。側近を外すだとか罰などは望んでおりません」
「ナウレリア様?!」
「ナウレリア?」
クリスティアンとユリテウス王子が戸惑っているようだけど、私だって未来のためにここは譲れない。
「……ユリテウス王子」
「ん?」
物言いたげに私を見下ろすユリテウス王子。不満そうなのに、私の腰を腕で引き寄せるという器用なことをしていらっしゃる。
それが大型犬が拗ねているように見えて、何とも愛らしい。
「クリスティアンを側近に戻してくださらないのなら、私専属の側近にしてもいいですか?」
「へっ?! そ、側近?」
「えぇ。私、クリスティアンの才能は認めてますの。ユリテウス王子が要らないというのなら私に下さると――」
「〜〜っ!! 駄目!
――クリスティアン、ナウレリアがこう言っていることだしお前は私の側近へ戻れ! 罰もこれにて終了とする!」
そもそもクリスティアンって賢いし有能だと思うんだよね。ユリテウス王子が要らないなら、私が欲しいな〜って思って思ったんだけど、被せ気味に却下をくらった。
(むーっ。ケチー)
「はっ!」
感極まったクリスティアンが瞳を潤ませて膝をついていた。
(うんうん、よかったね。これで私のこと逆恨みしないでね。)
「ナウレリア様、お許しいただきありがとうございます。このクリスティアン、誠心誠意心を入れ替えてお二人に忠誠を捧げます!」
「きゃぁ」
(なっ、なにするんだぁああああ!!)
クリスティアンは私の手を取って口付けてきた。
わかってる。ただの挨拶だって。だけど、顔に熱が集まって、心臓がドキドキするのは、もうしょうがないと思う。
(無理、無理ー!! キャバオーバーだってー!!)
「はぁ。また一人、ナウレリアの虜が増えたようだね……」
その後しばらく放心状態になっていた私は、ユリテウス王子のため息混じりの言葉は届かなかった。
私が元に戻った時には、いつのまにかクリスティアンはもうそばにいなくて。ユリテウス王子にクリスティアンのことを聞いたんだけど、何だか不機嫌な様子だったから深く詮索するのはやめた。
(まぁ、とにかく。クリスティアンに恨まれるのは阻止できたね!)
笑顔のナウレリアと、困りつつも愛おしげにナウレリアを見つめるユリテウス王子が対照的だった。




