ヘヴンズゲート
このお話は実在する国・地域・施設・人物とは一切関係ありません。
また、政治的な思想も持ち合わせておりませんのでご了承ください。
「僕は君が好きだけど、でもそれだけなんだ」
目の前の男はそう言って唇を噛んだ。
愛しい人。
でもそれ以上何が求められようか?
私は軍人の家に生まれた。
もう「男が前線に行き、女は家を守る」という時代でもなかった。テレビや新聞の広告では兵役に従事している女性の笑顔を見かけることも多い。しかし父は私に軍人になるようには勧めなかった。
私の上には二人の兄がいる。二人とも大学を卒業後、将校への道を志願した。そのせいだろう。
だから私が大学受験の時に兵器工学科を志望したのに父は大層驚いたようだった。
シニアスクールを2年飛び級して人より早くキャンパスに入ったが、それは飛び抜けて珍しいことではない。同じ年に9歳で大学に入った少年がいたので話題はそちらで持ちきりだった。
同じクラスの友達は誰もが陽気で優しく、まるでこれから人を殺める道具を作る道に進むことなど知らないかのようだった。
勿論それは私も同じだった。
学年が進み、自宅のマシンよりずっとハイスペックのマシンで、自分の計算して作った道具の威力を競っていた私達はまだ『本物』を知らなかったのだ。
彼と会うまで。
3年に上がるとそれぞれがゼミを選択し、研究室での生活がメインとなった。
私は航空力学の教授に可愛がられていたこともあり、迷わずそのゼミを選択した。
教授と助教授、そして大学院の人と4年次の先輩が数人、同じ学年の者は私以外にいなかった。
「紹介しよう、留学生のヤスユキ・サトミだ」
教授に連れられて私達の前に立ったのは、一人の若い東洋人の男だった。
留学生が編入するということで、3年次からは私だけがゼミに加わったらしい。
その男は照れたように笑うと一礼し、綺麗な撥音で挨拶した。
「初めまして、サトミ・ヤスユキです。よろしくお願いします」
彼は自分の国のように姓を先に言った。
「よろしくな」
大学院の先輩が声をかけるとみんなもそれに倣った。
彼は私と同様、すぐに打ち解けて研究に加わった。
彼は良くも悪くも日本人らしくない。おどおどとした雰囲気もなければ拝金主義の為せる不遜さもなかった。敢えて言うならば年の割には大人びていることだろうか。
教授のホームパーティでは4年次の先輩と仮装をし、大いに場を盛り上げた。
教授の孫が泣き出した時にはひょいとその子を抱え上げ、1分で笑顔にするという技も見せてくれた。
「サトミ、この前のデータだけど」
4年次の先輩が彼にフロッピーを渡すと彼が顔を上げてそれに応じる。
「彼のことが気になるのかい?」
後ろから声をかけられ、私は飛び上がらんばかりに驚いて振り向いた。
「当たったみたいだね、フラウ」
その声は助教授のものだった。おかしくて堪らないという顔で私を見ている。
私はゼミの仲間には『フラウ』と呼ばれている。勿論本名ではない。年が彼らより少し低い、ということでドイツ語で『お嬢さん』という意味で呼ばれるようになったのだった。
最初は悪戯っぽかった助教授も、ずっと私が目を見開いたまま凝視しているのでいささか罪の意識を覚えたのか、私を外のベンチへ促した。
「すまなかったね。悪気はなかったんだ」
悪戯好きの割に小心者の助教授は私にそう言って紅茶の入った紙コップを渡した。
「いえ、自分でも気づいていなかったものですから」
私はそう答えて笑った。
どうやら私は彼のことが好きらしい。
そう思うと何だかまたちょっと嬉しくなった。
そんな気持ちも長くは続かなかった。
ゼミのみんなで他愛もない会話をしている時に彼が口にした言葉。
「故郷には婚約者がいます」
目の前が暗くなったような気がして、私は席を立った。
4年次の女の先輩が「どうしたの?」と尋ねてくる。ゼミのみんな、そして彼も不思議そうに私を見た。
「あの、お喋りが楽しいから、ちょっとみんなで食べられるものでも調達して来ようかなあって」
私が無理に笑って言うとみんなは手を叩いて喝采を送ってくれた。
「じゃ、ちょっと行ってきますね。他のもの食べちゃダメですよ!」
私はそう言って外に飛び出した。
惨めで悲しい気分になる。
昨日夢で見た、彼と踊る夢。それさえも自分の思い込みの激しさと思い、悔しくなった。
しばらくキャンパス内のベンチで心を落ち着けた後、近くのフードセンターでジャンクフードを選ぶことで心を紛らわせようとする。しかし帰ればまた彼と顔を合わせることになるのだ。やり切れないままかごの中のジャンクフードとペットボトルは増えていった。
「フラウ」
淀みない撥音。それに振り向いた。
「ずっと帰ってこないから迎えに来たよ」
よりによって一番会いたくなかった人。彼は困ったような顔をして目の前にいた。
「…ちゃんと帰れるわ。子供じゃないもの」
私は強がりを口にして歩き出そうとしたが、彼は私の持っていたかごをひょいと取り上げた。
思わず睨みつけてしまったが、彼はふっと笑うとこう言った。
「帰ろう。みんな君を待ってるから」
彼は私の横につき、軽く私の背を押した。それに促され足がのろのろと動き出す。
彼は黙ってかごの代金をレジで払っていた。
私達とは文化も歴史も違う土地の血筋。端整だが私達の国では生まれてこない顔だち。
そう思って見つめているうちに何故か涙が出てきた。
精算を済ませた彼が驚いたように私を見る。こんな顔は見られたくなかったので慌てて出口をくぐって外に出た。
「ごめん、一つ持ってくれないかな」
彼の困ったような声で我に返り、自分の身勝手さに自己嫌悪に陥る。
彼から一つ袋を受け取ると、私達は並んで歩き出した。
「ごめんなさい」
私は彼の目を見ないまま言った。心配してくれてここに来たのに数々の可愛くない態度を取ってしまったからだ。
「気にしなくていいよ」
彼はそう答えた。
「私のこと、子供だと思ってる?」
「フラウ…?」
「そりゃそうよね。私はスキップ(飛び級)して入ってるからみんなより年下だし、『お嬢さん』なんて呼ばれてるし」
「どうしたんだ?」
「貴方のフィアンセに比べたら全然子供ですもんね!」
自分で何を言っているのか分からなかった。
「ジュリア!」
私はハッとして彼の顔を見つめた。
「よく聞くんだ、ジュリア・ディアボーン」
紛れもなくそれは私の名前。研究室では久しく呼ばれていなかった響きだった。
「僕は君を子供だなんて思っていない。ちゃんと同じクルーとして見ているよ」
彼の真摯な態度に思わず気押される。
「それに…婚約者はいる。でもそれは親が決めた相手だ」
彼は私の肩に両手をおくと、一息ついてから口を開いた。
「君が、好きなんだよ。ジュリア」
私は一つ首を振ると、迷わずに彼の胸に飛び込んでいった。
彼の腕が私を抱きしめる。
私は彼の胸に顔を埋め、また少し涙を流した。
それから2ヶ月後、私の国の大統領は警告に従わないアジアの大国に対し、軍隊を上げて攻撃することを宣言した。
平和に慣れていた私達が初めて聞く、開戦宣言だった。
「ラヴィアンローゼ(薔薇色の人生)」なんて陳腐な表現があった。元はとある作品からだったらしいが、濫用する人間によってその言葉は陳腐なものになっていた…私の中では。
ただ、彼との生活はまさしくその言葉通りだった。極甘のケーキにメイプルシロップをかけたような甘い日々。
それが終わりを告げたのは、あの開戦宣言の日から3日が経った日のことだった。
戦争と謂う名の喧嘩を始めた我が国が行ったことは、敵国の人間を徹底的に排除することだった。
かといってかつてファシズムが巻き起こったあの国と同じことをする訳ではなく、今まで我が国に大して友好的な態度を取ってきたその国の人々に国外退去の紙を送りつけたのだった。
仕事でこちらに移っていたサラリーマン、夢を持ってこちらでプレイしていたスポーツ選手、客員として招かれていた学者、国際結婚によってこちらに移り住んでいた男女、我が国から色々と学び取ろうとしていた学生達…差別化はされなかった。グリーンカード取得により永住権を得ていた者もその権利を剥奪された。
子供達だって分かったに違いない。「我が国は、あの国を滅ぼすつもりなんだ」
世論は大統領を支持した。
強い国。追随を許さない、何ものにも屈しない国。
国が一色に染まっていく。
彼のところにもその紙がやってきた。
彼の部屋で見たその紙には素っ気無く「○日までに退去を命じる」と書かれていた。内容は素っ気無くても、国防長官のサインの入ったその紙切れの効力は絶大なものであるというくらい分かっていた。
「…帰るの?」
彼は黙ったままその紙を見つめていた。
研究室でも重苦しい雰囲気が消えることはなかった。
本来なら今まで自分達が培ってきた知識が生かせる機会なのだ。不謹慎かもしれないが、自分の研究成果が発揮されるというのは戦争以外の場所では無い。喜びすらしないが研究者としてはまたとない時勢なのである。
しかし彼は既に私達の仲間だった。私達の仲間がその標的になるのである。
グリーンカードを剥奪するという事態にもなっている昨今、彼が私達と一緒に安全な場所にいるなんてことは有り得ない。
彼は淡々と荷造りを始めた。
「サトミ…」
教授が声をかけると、彼はふわっと笑い、立ち上がって礼をした。
「お世話になりました、教授。僕はここに来れて良かったです」
4年次の先輩が「シット!」と呟き、頭を抱え込んだ。
「ラリー…うちの末の孫がな、サトミに『大きくなったらお兄ちゃんの国に行くから。その時は案内してね』と伝えてくれと…」
教授が声を詰まらせた。
院生の先輩が彼に抱きつき、嗚咽を上げた。
私は黙ってその様子を見つめていた。
その夜はささやかなパーティが営まれた。時勢もあり、彼の国の人間の立ち入りを禁止する店もあったが、私達の行きつけの店はそんなことをしなかった。むしろ好青年であった彼に対し、店主は涙ながらに握手を求めたのだった。
その日から研究室には彼の荷物はなくなった。ただロッカーに貼ってある「Satomi」というラベルは剥がされることはなかった。
その数日後、彼の出立する日になった。見送りは私一人だけである。研究室のみんなが気をきかせてくれた所業だろう。
「ジュリア…」
彼は私の名を呼ぶと両腕で私の身体を抱きすくめた。
「どうしても帰らなきゃならないの?私の父親は軍人だから、何とか…」
「僕はね…」
彼は耳もとで囁き、そっと私の身体を離した。唇を噛んでいるのが分かる。
「生きて。絶対死なないで。そしたらきっとまた会えるから…」
私の言葉に彼は深く頷き、スーツケースの取っ手を掴んだ。
軽くキスをし、彼は出発口に消えていった。
これが、この後ろ姿が最後なのだろうか。私は強く首を振った。
研究室はいつも通りの日々が戻ってきた。ただ違うところがあるとすれば、すぐに実用化されるということもあり、ひっきりなしに電話がかかってくるということと、少し部屋が広くなったということだろうか。
人が一人減っただけでこれだけの喪失感があるものだろうか。
今日も電話が鳴る。私は電話を取った。
「もしもし」
『ハーフフィッシュ研究室でしょうか?』
「そうですが」
『こちらは「ピースフル・グローヴ」のエニアと申します』
ピースフル・グローヴと謂えば有名な反戦団体である。世論に逆らい、過激なデモをすることで有名だった。
「…御用件は?」
『貴方がたの研究は国が推奨するものだと思います。しかし、その『道具』で何千人、いや何万人もの人々が死にいたらしめられるということは御存知ですよね?それは人間として人の道に反することなのです。例え我が国民ではないとはいえ、人間には生きる権利があるのです!』
聞いていて反吐が出そうになった。相手はまだ続ける気らしい。
『そちらの研究室にかつて日本人留学生がいましたね。サトミさんとおっしゃいましたか。彼も悲しんでいることでしょう』
彼の名前を出されたことで、私の中で何かが弾けた。
「サトミは確かに我がクルーの一人です。私達の大切な仲間です。どれだけ大切か貴方達に分かりますか?分かったようなことを言うのはやめてもらえませんか!」
後ろから受話器が取り上げられた。いつの間にか後ろに来ていた教授が変わって受話器を握る。
「…こちらの内状を探ることは自由ですが、それならばこんな研究室を個別に当たるなどということはせずに、真っ当に国家に訴えるなり人々に訴えて世論を変えるということにされれば如何ですか。私達は学問の徒です故。それでは」
教授はそう言うと受話器を置いた。
一つ溜息をつくと、教授は私の方に向き直って口を開いた。
「フラウ、君の創ったあの爆弾が軍に採用されることになったよ。さっきメイルがきた」
さっきの団体からの電話もその情報が何処からかリークされたものだろうか。
私の創った『爆弾』。それは勿論攻撃に使われる。
半径5kmを完全に焼き尽くす。
彼の国を。
…私がやってきたことは。
彼の国を焼き、彼を焼き、彼の家族を焼き、彼の決められた婚約者をも焼く。
「教授…」
「これから製造に移るそうだ。…中止はない」
教授はそう言うと深い溜息をついた。多分「実用化しないでくれ」ということを言ったのだろう。一笑にふされることを覚悟で。
「…サトミの出身地は文化遺産もあるところだ。標的にされることはあるまい」
しかし滅ぼすつもりなら、その国を「どうでもいい」と思っているならそんなことは関係ないだろう。
軍人なんてそんなことを気にしない。現に私の父親もそうだった。そして二人の兄も。
1ヶ月後、急ピッチで製造された私の創った爆弾、『ヘヴンズゲート』と名付けられたそれは爆撃機に搭載され始めた。
彼の国以外でも我が国に敵対する国には落とされていった。
「戦果は上々だよ!評判もいいらしいぜ」
私が創ったと聞きつけた二番目の兄が、私の下宿に電話をかけてきて嬉々として言った。
「俺の妹が作ったっていったらさあ、周りの奴ら驚いてたんだよ」
幼い頃よく遊んでくれた兄。いつも優しくて、飛び級して大学に進んだことを誰より喜んでくれた兄。
これからも私を誇りに思ってくれるのだろう。こんな人殺しの道具を作った妹を。
「来月、やっとあの国に落とすって上層部が決めたよ。あんな小さな島国、お前の作った爆弾ならすぐにお終いさ。まさしく『ヘヴンズゲート(天国の扉)』を開くってことさ」
受話器から兄の声が遠ざかっていく。
遂にその日が来るのだ。
彼の故郷の街の名前は何といっただろう。そんなことすらも聞かず、私は彼との日々を過ごしていたのか?
「ジュリア?」
「あ、ごめんなさい。兄さん…ヘヴンズゲートは何処に落とされるの?」
「場所はまだ決まってないよ。でもトーキョーの近くってことは確かだ。早めに白旗出させたいらしいからな」
そう、とだけ言って私は黙った。兄はそんな私を気づかうようだったが、体調が思わしくないと言って早めに受話器を置いた。
それからの毎日はテレビや新聞に見入る日々だったが、その日がいつとは報道されなかった。最近は軍部の激しい攻撃に、さすがの世論も「我が軍部は世界を破滅させるつもりか」などの手厳しい記事を載せるようになっている。
きっとそのせいだろう。一番の目の上の瘤である、あの極東の島国に新型の爆弾を落として終結させる。…50年以上経ってもやることは一緒ではないか!
俄に憤りを感じた。軍部にも、あの口先だけの反戦集団にも。
そして声無き主張を握り潰し、その日が来た。
「新型爆弾『ヘヴンズゲート』、かの国に投下」
一面に大きな見出しが踊る。
爆撃地点は首都に近い『カマクラ』という都市だった。大きな仏像がある都市で、歴史的価値のあるものも多数ある。
しかし、全てが灰になった。
「教授…」
「サトミの、街だ」
声が震えていた。受話器を握っていた助教授が叫ぶ。
「教授!向こうの大学と連絡が取れました。サトミは…自宅にいたそうです。爆撃地点から…2km圏内のところです」
「フラウ…」
私が。
私の手で。
彼を。
「フラウ!」
「…教授、私…」
沈黙が流れる。それを埋めるかのように電話が鳴った。助教授がそれを取る。
「はい…は?『ピースフル・グローヴ』?」
私は立ち上がると助教授の手から受話器をひったくった。
「もしもし」
『貴方達が作った爆弾が彼を殺したんですよ!戦争というのが如何に愚かしいことかよく分かりましたか!?』
「…あんた達が」
『はい?』
「あんた達が何をしてくれたって言うの?機関に文句を言うだけで、何が変わったの!?結局火に油を注いでただけじゃない!あんた達の中で誰か一人でも大切な人を失った?愛する人がもういなくなったって辛さ、分かってこの電話をかけてんでしょうね?!」
受話器の向こうからの声は無くなった。
教授は私の肩を抱くと、受話器を取り上げて静かに元の位置に戻した。
「私達は…ただ学問に忠実であった。それだけだ」
私は初めて泣いた。自責の為ではない、彼が逝ってしまったことに。
その後あの島国は降伏し、戦争は1年足らずで終結した。
だが粘り強い降伏条件の交渉に我が国が折れたような形で、結局前の状態と何一つ変わることはなかった。
つまり何もかもが無駄だったのだ。多くの血が流れ、命が失われた後に行われた式典に出席した者は傷一つついていない。
テレビで見たその式典で見た大統領は無邪気な程の陽気さで語り、かたや敗戦国の首相は淡々と語った。敗戦国の首相は最後に「亡くなられた方々の御冥福を心よりお祈りします」と付け加えた。
教授はその座を辞し、隠居生活に入った。助教授がそのまま繰り上がる形で研究室を引き継いだが、昔程の陽気さは見られない。
先輩達も半数が研究室を去った。しかし誰一人として軍の関係機関に行くことはなかった。
そして私は今、本国とは離れた場所にいる。
一度は命を断とうとした。しかしそれで済む程私の罪は軽くないのだ。
彼の命を奪い、彼の生まれ育った街を焼いた。直接的でないとはいえ私の作った道具が彼を死に至らしめたのだ。
だからこそ私は生きる。この潰されそうになる罪の意識に耐えていくことが、一番辛いことだから。
いつか私の人生も終わる。
天国に行けるとは思っていない。
皮肉にも『ヘヴンズゲート(天国の扉)』と名付けられたその道具で、私は天国にいく道を全て断たれた訳だからだ。
彼は天国にいるのだろうか。そうしたら会えないことになる。
罪は繰り返す。出来ることなら次は戦争と関係ない時代に生まれたい。
私は自分の身体を抱きしめ、また唇を噛み締める。
あの日あの時、私を好きだと言ったあの人のように。