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色の無い夜に・Colorless Night~最凶妖魔王を倒すため最強呪刀を継承した俺は、魔王に反旗を翻した妖魔姫とじれ恋学園生活しながら妖魔を討つ!  作者: 兎森りんこ
第2章 制服の笑み花の涙

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美子と2人、ラテアートは可愛いが

 

 美術部、佐伯ヶ原のアトリエ。

 イスに座らされ言われたままの方向を向く椿。

 それをスケッチブックに描いていく佐伯ヶ原。


「私、もうすぐしたら帰るからね。お買い物したいから」


「なら、そっち向いたままでいろ」


「……」


 シャッシャッと鉛筆の音が響く。


「今のその顔、この絵には描き込めはしないがいい顔だ。別の絵で使うかな」


「……どんな顔?」


「さぁな。伝えて崩されたら困る」


「むぅ」


 わざと、ほっぺたを膨らませた。

 もう終盤らしく特に何も言わずササーッと描きあげる佐伯ヶ原。


「よし!! 終わり! じゃあこっち来い」


「もういいの?」


「とりあえずな」


 何故か、佐伯ヶ原の手にはクシとリボンが握られている。


 ◇◇◇


 麗音愛は美子と モールの近くの庭の素敵なカフェに着いた。


「こんな店あったんだ」


「うん、ここ人気なの。ほらうちの生徒もチラホラ」


 確かに同じ制服の女子やカップルがいる。


「本当だ。男だけだと来れない可愛らしさだな」


「カフェラテのラテアートが可愛くてね、ワッフルが美味しいんだ」


 メニューを開くと、ラテアートされたカフェラテ。

 チョコとアイスのワッフルが人気ナンバーワンと書いてある。


「椿さんが喜びそうだなって?」


「な、なんだよ……そんな事言ってないだろ」


 図星を当てられ、赤面する麗音愛。


「ご馳走するから、好きなの選んで?」


「別に、いいよ。俺も今日給料日だし。んーせっかくだからカフェラテにしようかな……」


「甘いもの嫌いじゃないでしょ?迷惑だった? 御礼のつもりだったのに……」


「そんな事、手伝いの御礼なんて好きでやってるんだし……こんなカフェ来れないから嬉しいよ」


「そう? それなら良かった……ごめんね、いつも。私が甘えちゃって」


「いや、いつでも言ってよ。できることなら手伝うよ」


「ありがとう」


 雑談しているとカフェラテ二つと、チョコワッフルが運ばれてくる。


「見て、可愛い」


 クスクスとラテアートを見て、美子が微笑みながら写真を撮る。

 麗音愛にはクマ、美子にはウサギの可愛いラテアート。


「玲央どうしたの?」


「いや……なんでもない、可愛いなって」


 椿に見せたくなっている自分に気付いて、一人で赤面してしまった。

 やっぱり自分はイトコンなのか。


「これ食べたら帰る?」


「あ、うん。まだ大丈夫だけど……ごめん。初給料だから家族にケーキでも買って帰ろうと思ってて。今日は久々に全員集合できそうでさ」


「ううん、忙しい時にごめんね。はい、玲央も口開けて」


「んあ?」


「あ~ん」


 チョコワッフルが口に入れられる。


「んぐっ」


「なに、小さい頃これくらいしたでしょ」


「い、いや……学校の人もいるしビックリしただけ」


 今度は違う意味で、赤面してしまう。

 我ながら情けないと思う。


「玲央……私ね」


「ん、うん」


「剣一さんに告白しようと思うんだ」


 美子から、兄への恋心。

 お互いがもう承知している事実なのはわかりきったことだったが

 それについて話を振られたのは初めてだった。


「……うん」


「何度目かって感じなんだけど……」


「うん……」


「まぁ結果はわかってるんだけどさ、あは」


 おどけるように微笑む美子。


「そんな事」


「もし、ダメだったら……」


 美子がカチャカチャとカフェラテを混ぜる。

 もうウサギはいない。


「……玲央が慰めてくれる?」


「……慰め……」


「ダメ?」


「やけ食いとかなら、いくらでも!!」


「それじゃ嫌だな……」


「え?」


 じっと……見つめられる麗音愛。


「慰めてね……タケル……」


 子どもの頃、2人で考えた麗音愛の名前を呼ばれる。


 ラテアートから、ただのカフェラテになって冷めていく。

 きゃー可愛いという声がどこからかまた上がるなか

 麗音愛は何も言えなかった。


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― 新着の感想 ―
[一言] 佐伯ヶ原なるキャラがどのような奴なのかと思いましたが、なかなか個性的な…。 麗音愛ファンが度を越してなんか妙なことになってるようですが、今後の椿ちゃんとの関係性も気になるところです。 妙な…
[一言] 鉛筆を一本……握り折る勢いで手に力が入っておりまして……美子に尖った方を投げようかと思っております。 いや、白夜団員なんだから叩き落とされるだろうけれども! それでも!投げてやりたい心地で…
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