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おぞましさ極まる闘い!!

 

 呪怨をまとわず、刀を振るう麗音愛。


 実際には攻撃に加算していないだけで

 麗音愛から呪怨が消えたわけではない。


 ただ呪怨を使ってだけの闘い方に甘んじたくはないと

 修行でも剣技に磨きをかけてきた。


 身体的能力は、人間よりも上回ったままだ。


 殺気を放ったまま、麗音愛は紗妃に斬り込む!


 誰もいない病院のロビー。

 紗妃は後ろに飛び、動いたままのエスカレーターの移動手すりに着地した。

 それと同時に

 ジャケットの胸ポケットから、清めた塩を麗音愛に向けて放つ。


 晒首千ノ刀で振り払い、麗音愛もエスカレーターを駆ける。

 かかった右手が溶け出してきた。

 今までに経験したものの中で1番の威力だ。


 だが、そんなものは気にせず追いかける。


 今度は上から飛び降りてきた紗妃の、回るような鎌さばきを

 交わし

 切り込み、刃が火花を散らすようにかち合う。

 

 またエスカレーターを駆け上がり

 2階、沢山の外来がある長い廊下に2人の影が舞った。


 長い鎌の方がリーチがある。

 だが、晒首千ノ刀は紗妃の腕の、脚の肉を切り裂く。


「ははっ!!」


「お前……!」


 それを気にもせず、紗妃は血のドレスを舞い見せるように

 血を吹き流しながらも攻撃をやめない。


 恐怖心も何もない狂気。


「黒、お前は死なないのか!?」


「さぁな!」


「あの女も! 罰姫もか!?」


「椿は、誰にも殺させない!」


「あぁ!! 未来永劫!!

 紅夜様に犯し尽くしてもらえ!! あはははははは!!」


 目を見開き、悪魔のように笑い、鎌を繰り出してくる。

 紗妃の言葉に

 殺気が吹き出した麗音愛は一瞬の隙きで――刺す!!


 紗妃の左肩を貫く晒首千ノ刀。


 しかし

 衝撃でぐぎっと折り曲がった首。

 紗妃の狂気の笑みはそのままだ。


「私もぉ――死なないぞ――?」


 ギリィっと筋肉で締り、刀が動かなくなる。

 そして

 紗妃から滴り落ちた血から、一気に妖魔が湧き上がった。


「!!」


 紅夜のような、力――。


 生み落ちた妖魔は、椅子を割り、ナースセンターを割り

 自動販売機を割り

 麗音愛に襲いかかる!!


 羽を開くように、麗音愛の呪怨も吹き出し

 妖魔の牙を折り、刺し貫く。


 細い、邪流の流れを掴んでいた。


「おおおおおお!!」


 晒首千ノ刀にも覇気を送り込み

 紗妃の肩を吹き飛ばす。


「ぎゃーーーーーーーははははは!!」


 千切れかかった腕を紗妃は自ら

 引きちぎり、投げた。


 吹き抜けのロビーへ落ちていく腕。


「お前は……」


「私は……?」


 べろっと舌を出した笑顔。

 まるで紅夜……。

 ぞわぞわと群れた妖魔が紗妃を慕うように

 集まり囲んでいく。


 先のない肩から吹き出る血がピタリと止まり

 ぐちゃぐちゃぁ!!

 と肉が盛り上がって……新しい左腕が生まれた。


「お前は死んでも、紅夜に生き返させられたのか……」


「紅夜様……最高……だろぉ?」


「人でも、もうなくなったのか……」


「あははははは!!

 黒~!!

 お前が言うのかよ!!

 私と同じこと、毎回やってるだろぉ?

 不気味な不気味なゾンビ友達~? 私達」


 血に濡れた再生した左手を舐める紗妃。


「お前……!」


「きっもちわる~いって

 罰姫も心の中じゃ思ってるに決まってる!!

 あははははは!!」


 紗妃の笑いとは真逆に、細く息を吸い

 晒首千ノ刀を構える麗音愛。


 崩れた壁で舞い上がる粉塵。

 また一斉に襲いかかる妖魔。


 それを全て吹き飛ばし、踏み込む――!!


 一瞬で紗妃の瞳孔に麗音愛の顔が映り込んだ。



いつもありがとうございます!


バトルは熱いうちに書け!ということで

連日の更新になりました!

バトルは書くのが大変ですが、皆様に楽しんで頂けたらという思いで書いております。

是非お気軽に、感想

ブクマ、評価☆、レビューをして頂けたらと思います。


いつも来てくださる皆様に感謝しております。

ありがとうございます!



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― 新着の感想 ―
[良い点] 正直紗姫はずっと気になってたんで…あまりにも、救いがなさすぎるって、再登場は嬉しいんですが、 でもどっちにしろ救いがなさそう
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