実家到着
「意外と綺麗にされてるんだな。」
「母さんは綺麗好きでしたので。」
実家に到着した俺達は、汚れているであろう部屋の掃除をしようとしたが、思っていた以上に綺麗にされていたため、呆気にとられていた。
「にしても、よく家が残ってたな。」
「私が管理をしていましたから。」
なるほど。
どうりで残っている訳だ。
「............」
こいつの実家は、前に住んでいた屋敷ほどの大きさではないが暮らしやすそうなログハウスであった。
部屋を見回り、ウッドデッキがあったので外に出てみると。
「うわぁ!」
そこにはみわたす限りの一面の草原、空には太陽が光っていて、心地いい風が体を突き抜ける。
近くには森があり、狩りもできる。
「来たときも思ったが、スゲェいいとこだな。」
「はい。」
ここは確かにいい場所だ..........だが。
(このログハウスは随分な山奥に建ってる、人の通りも少ない。)
あの屋敷も街から離れたところに建っていたが、ここのログハウスほどではなかった。
さらにメイドから話を聞いたところ、山道を下っていけば小さな街があるらしいが、二・三時間はかかるため不便だと言っていた。
「私の記憶が確かだと3日に一度、ここのあたりを行商人が通るので、わざわざ街に行かなくても買い物ができます。」
「3日に一度かぁ。」
それじゃああまりにも心許ない。
実家についたはいいものの、これからの問題は山積みであり、頭を抱え悩んでいると。
「..........坊っちゃま。」
メイドが手を握ってきた。
「え//////」
思わず顔が赤くなってしまう。
「一人で悩まないでください。
私も隣にいますから、二人で頑張りましょう。」
ニコッと、微笑みながら、そんなことを言ってきてくれた。
「............」
............そうだ。
俺の隣には、いつも理不尽なくらいに強い味方がいてくれたのだ。
「ああ、そうだな。」
「............」ギュ〜〜〜〜
「えっと............その//////」
「............」ギュ〜〜〜〜
「そろそろ手を離してくれないか//////」
俺がそう言うと、こいつは上目遣いで.........
「イ、イヤです//////」
「はぁ!?//////」
「ここ最近、坊っちゃまエネルギーを補給できなかったので充填させてください//////」
「な、何だよそれ//////」
その後も何とか手を離そうとしたが、こいつの前では無駄であり、結局手を繋いだまま、外の景色をみているのだった。




