過去編 1話
ある屋敷に、体の弱い男の子がいました。
男の子は、家族から腫れ物のような扱いを受け、いつも一人でした。
両親は、自分の子供であるにも関わらず...................
「産まなきゃ良かった」
「こいつは失敗だな」
.....................など、とても親とは思えない言葉を、男の子に投げかけていたのです。
この頃の貴族は、いくら出来の悪い子供でも、可愛がるのが普通でした。
........................そう、男の子は、親に恵まれなかったのです。
「う、うう、ううう」
男の子は泣きました。
贔屓されるのはいつも、優秀な弟で、自分には愛情が向けられない。
それがたまらなく悔しくて、男の子は泣きました。
....................それを神様が見てくれていたのか...........ある時、男の子に、奇跡的な出会いが起こりました。
コンコン
「.............?」
「失礼します」
ドアが開き、入ってきたのは.............
綺麗な金髪を持つ、メイド服を着た美しい女の人でした。
「本日より、ウタ様の世話役をすることになりました、メイドです」
「........................」
「これからよろしくお願いします、坊っちゃま」
「....................」
これは、体の弱い男の子と、メイドとの、出会った頃の話である。




