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第2話:異世界へ

今回から異世界です。

「ん?どこだここは?」

俺は寝室のベットの上で目が覚めた。たしか、俺は七色の光の扉の中に入っていったっけ。でも、目が覚めるとベットの上に寝ている。どういうことだ?

部屋の中は小さく、質素だが、生活するためのものは全て揃っていて居心地は良かった。小さな一軒家だろう。ゲームでよく見る村人の家みたいな

「お目覚めですか。」

部屋の奥から老婆が出てきた。この家の家主だろう。

「あの〜俺はなぜここに?」

「あなたはこの村の近くの森に倒れていたんですよ。」

俺の中で少し期待が出てきた。これって、もしかして異世界転生だったりして!よく異世界転生物の小説を読んでたな〜。そして、俺も異世界転生できたらな〜と思っていたりもした。

やったー‼︎夢が叶ったぞ‼︎

いやいや、まだ決まったわけではない。とりあえず、わからないことだらけだから、色々と質問してみるか。

とりあえず確認だ。

「ここは日本のどこですか、もしくはどこの国ですか?」

「ニホンですか?よく意味がわからないのですが……ここはリーフ王国ですよ。」

リーフ王国か、なんか平和そうな名前だな。俺の生きてた世界にはそんな名前の国なかったし。やっぱり異世界に来たんだ!ひゃっほい‼︎

「まだ、聞きたいことがあるのだが、この近くに街はあるか?」

窓から村を見てみたが、かなり田舎だ。周りも森ばっかりだし。街に出た方が色々とこの国のことが分かりそうだ。


「では、私は畑に行ってきますので、お休みになっていて下さい。」

「ちょっと待って!俺の他にも森に少女が倒れていなかったか?」

「はて?あなたしか倒れていませんでしたが…あっそういえば!」

老婆は手をポンと叩き、何か思いついたようだ。

「えっ、もしかして少女を見たんですか?」

「いえいえ、そうじゃありませんよ。まだ、お名前を聞いていなかったので…」

なんだ、リリーのことではなかったようだ。

「俺の名前はタケルだ。」

「タケル様ですか。私はこの村の村長です。何もない村ですが、ゆっくりお休みになっていってください。」

村長はそう言って寝室から出て行こうとした。


・・・「村長‼︎」


ホガァァ


突然、勢いよく、とびらが開き、30代くらいだと思われる男が、寝室に入ってきた。

「あれ?君、村長がどこにいるのか知らないか?」

「あの〜あなたがとびらを開いたときに、その勢いで、壁ととびらの間に挟まってますけど…」

「あれっ?あっ‼︎村長、すみません。」

村長はフラフラになりながらも立ち上がった。

「いいんですよ。で、どうしたのですか?」

村長はかなりタフなようだ。

「村が…村が魔物たちに襲われていて、大変なことに‼︎」

「護人の者はどうなっている?いつもだと、護人だけで足りるではないか。」

「それが、今回の魔物はいままでよりも数が多く、手に負えないようで…」


俺と村長、男の3人で村長の家を出てみると村はかなりひどい状態になっていた。村人たちが逃げ惑い、家や畑など全てが荒らされている。村長の家までは来てないようだが、もう、すぐそこまで来ていた。おっきなネズミが…


「あれはビックマウス!」

村長は名前を知っていたようだ。にしても単純すぎないか?ビックマウスって。


「あ奴らは、なんでもかじり、食べてしまう厄介な魔物じゃ。にしてもこんな数は見たことがない。」

ビックマウスは20匹ぐらいだった。

ここは俺が倒す件なのか?多分そうだろうな。だとしても、どうやって戦う?


「タケル様は冒険者だったりするのかな?」

村長が俺に聞いてくる。

「なぜ、そう思うんですか?」

「あなたの倒れていた近くに大きな鎌がありましたので…あまり見かけない武器ですが、武器を持っているということは冒険者ということもあるのかと思い、冒険者は魔物を倒すことにも慣れていると思いまして。」

「確かにあれは俺の武器だが…」

はっきり言って怖いんだよ。いきなりモンスターと戦うなんて。

「持ってまいりましたー。」

男が俺の鎌を持って村長宅から出てきた。余計なことを…

だが、この2人の俺に期待を寄せる眼差し。耐えきれん。やるしかないか。

俺は鎌を受け取り、一番近くにいたビックマウスに攻撃を仕掛けてみようとする。だが、やはり怖くてなかなか前に進めない。

俺がもたもたしている間に近くにいたビックマウスが俺に気づき、襲ってきた。

「もうどうにでもなれ‼︎」

俺は大きく鎌を振りかぶる。


ザクッッ・・・シュワ〜


一撃でビックマウスを倒すことができた。というより、浄化してしまった。ビックマウスは身体が消えていき、虹色の粒が空へ昇っていった。

「すごい!これならいける‼︎」

俺はあっという間に20匹のビックマウスを倒すことができた。←正確には浄化だが…




村人全員からお礼を言われた。なんか、英雄になった気分だ♪

「タケル様は街に行きたいとおっしゃってましたよね。」

「そうだけど、村がこんな状態だし、復興を手伝おうかと思ってるんだけど…」

「いえいえ。お気持ちだけ頂戴しておきます。魔物を倒していただいただけでも、大変助かっていますので。使いのものを送りましょう。街まで案内させますので。」

「それは助かる。じゃ、頼んでもいいか?」

「では、使いのものを呼んできます。」

村長は使いのものを呼びにどこかに行ってしまった。





○数分後

「お待たせしました。こちらが使いのものです。」

村長の横にいるのは少女だった。歳は俺より少し下のようだ。(目視)

「タケル様、この度は村をお救いくださってありがとうございます。私はシャルロッテと申します。宜しくお願い致します。」

「シャルロッテ、街まで宜しく頼むよ。」


こうして、俺は街へ向かい始めた。

それにしてもリリーはどこに行ったんだろ?

リリーは異世界に来ているのか?それとも、あの世にいるままなのだろうか?

薄れていく記憶の中で、リリーが俺の手を掴んで引き戻そうとしていたのは夢?





お読みいただきありがとうございますm(_ _)m

次回は、街へ向かう道中の話です。

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