The lost past time ~失われた過去の時間~
昔々、この世界には、人間と呼ばれる魔法使いと、
モンスターと呼ばれる魔物が存在した。
人間とモンスターは日々、争いあっていた。
何が原因で、人間とモンスターが対峙するようになったのか・・・。
それを知る者は居なかった。
ただ、気がつけばお互いがお互いを傷付け合うようになっていた。
人間は怖かった。
モンスターの脅威はどんな生物よりも理解していたからだ。
しかし、モンスターの繁殖力は、人間の予想を遥かに超えていた。
死者の数は、圧倒的に人間が少ないはずだった。
だが、いつしか人間とモンスターの数には、大きな差が出来ていた。
そんな時、一人の男が現れた。
男の名を、ウェスト・ロン・エリヴィンと呼んだ。
男は、人間でさえ驚くほどの魔法使いだった。
その圧倒的な強さに、ウェストの人々からの信頼は厚かった。
戦況は、いつのまにか一変していた。
そんなある日、ウェストは人間代表として世界へ語りかけた。
「私達は、このまま争いあうべきなのだろうか!
違うだろう、私達は共存していくべきなんだ!」
人々は凍りついた。
なんて恐ろしいことを口走るのだろう・・・そんな思いを抱えて。
「不安なのは分かる!だが、このまま争いあっていても何も生まれない!!
私達は、変わらなくてはいけないんだ!!
だから・・・私について来てほしい。」
人々の心は揺れ動いた。
この人なら、と、人々はウェストについて行くことを決意する。
「モンスターは知識がある。人間と同じような・・・。
私は、モンスターと交渉をしてみる!!援助を、よろしく頼む・・・!」
鼓膜が破れるかと思うほどの歓声の中、
ウェストは不安な表情を隠せずにいた──。
その理由を知ることになるのは、少し先の未来であった。
初の投稿作品ということで、短編にさせていただきました。続きを読みたいと言って下さる方が居ましたら、書こうと思います!忙しいため、投稿スピードは亀並みですが、宜しければ、読んでください!
また、計画している物語では、主人公は別に居ます。