熱【200文字】
熱が体に触れるたび、思考は徐々に麻痺をする。
求めるものは、安らぎと充足。
そして、一時の乖離。
自分の殻が朧で、感覚だけが冴える時は、何か違う者にでもなった気がする。
頭の先まで突き抜けるものに抗えず、成す術なく、ただ溺れる。
でも、そんな事に意味はない。
理由もいらない。
私には彼が必要だと…
ただきっと、それだけの事。
堪らずに漏れ出た喘ぎに、
「声」
囁きが窘める。
その声にまで溺れるように、
私は熱に浮かされる。
以前、「気化熱」で男性目線を書いたので、今度は女性目線を…
と言っても、直後に書きじめたものの、相当考えあぐね、随分間が開きました。
同じシーンじゃないんですけどね(^^;
どっちか選べって言われても、こんな感じで良いですか?