続・助手紹介依頼:(自称)主人公死亡!
「そうだな〜…」
何から言えば良いか分からないくらい疑問がある。
「まず何故、僕はここにいるんだ?」
6人目の助手候補を用意してやるなんてパパは息巻いてたけど…どうしてこんなお見合いみたいな状態になってるんだ?
「おい…無礼だぞ」
パパが焦り気味に咎めてくる。
人形っぽい少女と弱々しそうな女性相手に無礼も何も無いと思うが
「君…誰?何者?」
この少女がそんな怯える対象?
「申し遅れました。私『なんでも仲介』社の者です」
若干震えた声で少女はそう言う。
表情は微笑気味だが…何だろう怯えているのかな
弱そうなのでとことん言ってやる
「『なんでも仲介』…ね〜?僕の要望は探偵経験のある助手なんだけど?僕は他の探偵より上なの。分かる?僕に合う助手はこんな東大出たってだけの頭でっk……………
最後まで言うことはできなかった
次の瞬間には机に手をついた少女がブレイクダンスの要領で弾丸のような速さの蹴りを僕の首辺りに放ってきていたのだ。
無論避けられる訳もなく直撃する。
カーペットが倒れた私を柔らかく包む…ことは無く蹴られた威力によって身体全体を床に叩きつけられた。
蹴った勢いのまま私の近くに飛び出して来た少女は言う。
「私を好き勝手言うのは結構。けれど私の大切な仕事仲間は悪く言わないでください…この下衆野郎」
そう言いつつ少女が取り出したのは黒い何か…拳銃だ。
あぁ…だからパパはあんな怯えてたんだ
僕って…ほんとに馬鹿だな
破裂音と共に僕の意識は途絶えた。
莉音が…ついに逆鱗に触れて殺されてしまった。
「2択、選ばせてあげましょう」
彼女が血まみれの顔に笑みを浮かべこちらにそう言ってくる。
「は…はいぃ…」
「1つ目、今回の件の一切の責任をあなたが取ってあなたが警察に逮捕されるという選択。2つ目、子供を殺した仇と私を糾弾した上で私に拉致され、子供よりも苦しんで死ぬという選択。まあどちらにせよあなた方一族との関係は終わらせていただきます」
「1つ目でお願いします…」
警察に捕まるか、彼女に捕まるか?そんなの選択肢は1つしかない。
「じゃあその旨を連絡しておくので、そこで待っててください」
ぼうっと死体を見つめる依頼人を横目に、さっきからガクガクと震えている葵をお姫様抱っこで抱えて外に出る。
「やっぱりまた私の下で働いてくれませんか?」
そう優しく声をかける
「はい…ずっと…そうしたいです」
そう言った後、葵は色んな感情が同時にぶわりと出てきたのか泣き出した。
良かった…嫌われてなくて
ーーー今月8日未明、都内某所で他殺体となっている松川莉音さん(24)を警邏中の警官が発見する事件が発生。横にいた莉音さんの父親、松川亮介容疑者(50)を凶器所持と「自身による犯行」と仄めかす供述から殺人容疑で緊急逮捕。「甘やかして馬鹿な子に育ててしまった自分の責任」「女神が選択を与えてくれた」等と支離滅裂な発言をしておりーーー
テレビを消す。
きっとまた仲介屋さんの仕事なのだろう
人に見せられないような恐ろしい笑いを独りの家で発しながら"宇崎"はそう思った
次回、姉妹探偵団結成




