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目覚めれば樹海の中

えーと、これでは初投稿ですが、よろしくお願いします。


「こんにちわ、この作品の主人公をやらしていただいてる者です、普通の少女だった私はなぜか、こんな樹海に飛ばされたけど、本当にどこよここ? ともかく、これからよろしくお願いします」

「昔から面倒な事は大ッ嫌いなのに……いつもいつもどうして巻き込まれるんだか……」

 

 今、私は森の中で大きく愚痴っていた。森の中と言っても日本にある様な小さな森では無くて、正に樹海とも言える大きな森の中である。


 なんで、私はこんな場所にいるんだろ、記憶の最後には確かに家の中でグッスリと寝た覚えがあるのだけど、起きて見れば訳も分からない樹海……。


「一番最初に思いつくのは私の見ている夢なんだけど……」


 手の感覚はある……、意識もはっきりとしているし、何よりも私は今、言葉を話せている。

  

 夢の中って話したり考えたりがほとんど出来ないし、この状況下でここまで考えられるんだから、夢って事はまずありえない。


「私……なんでこんなに冷静になっていられるんだろ」


 いや、昔らそうだっけ、車に轢かれた時も道路に倒れながら、道路冷たいなぁとか考えてたし、周りから悪口とか陰口言われても、感情的になった事も無い。


「はぁっ……、けど、流石に慌てようよ私」


 樹海と言う場所は確実に危険がある。夜に成れば迷う事になるだろうし、毒を持つ生物も多数存在する。そんな中、私がどうして、自分に対して慌てようと言ったのかは簡単だ。


 どうしよう、この狼っぽい奴等の群れ……。


ガルルルッ!!


「ほら、私は美味しくないわ、見て分かるでしよ? 皮と骨と水分ぐらいしかないから」


 言葉が通じるはずも無いのだけど、なんとなく言ってみた。無論通じるはずも無く、狼達は私を少しずつ囲もうとして来ていた。


 数は三匹で、全員、犬と同じぐらいの大きさ、火があれば追っ払えるんだけど、そんないいものは私はもって無い、これが熊だったら、眼を合わせながら後ろに下がっていけばいいけど、狼相手にそれは無意味だと思う、だって明らかに私を食べようとしてるし……。


「流石に拙いかも……夢かどうかは分かんないけど、喰われるのは勘弁してほしいな!」


 もう考えてる暇は無い、狼達はすぐにでも跳び付いて来そうだ、覚悟を決めて遣るしかない。

 

 近くにある武器は少し長い木の枝、これを使ってどうにかするしかないよねっ! 私は木の枝を掴み取り、一気に樹海の中を駆ける!


ガァァアアアァツ!!


 狼達が後を追う様に樹海の中を駆けて来る。やっぱ逃がしてくれないか、それに走りづらくて仕方ないし、狼の方は逆に慣れてるみたいでかなり近寄って来るのが早い! 私はすぐに逃げる事を明らめ、跳び付いて来た狼の一匹の頭に木の枝を叩き付けた。


「まず一匹」


 バキと言う音と共にキャインと言う狼の小さな叫びが響き、残った二匹の間に倒れ動かなくなった。気絶してくれたのかな? けど、まだピンチな事に変わりは無い、唯一の武器であった木の枝は折れた。


 こんな短い枝じゃ役にたたないよね――、あ、そうだ!


「二刀流なんてね」


 折れた枝を拾い上げて、私は両手に木の枝を持った。無駄に格好つけて見たけど、まぁ、ないよりはマシだよね。


ガルァアアアア!!


 残った二匹の狼は怒りの雄叫びをあげながら私に向かって飛び掛る。私は反射的に左手の木の棒で手前の狼の爪を弾き、右手の木の棒でもう一匹の狼に向かって突きを放つ。


「え? あれ? どうして?」


 今の私の動きは可笑しい、まるで流れる動きで片方の狼を押さえ、もう片方の狼を突きで気絶させた。


 けど、こんな事を考えている間に左手の木の棒で弾いた狼が真下に入り込み、私の足に噛み付く。


「っあ! 痛いっ!」


 これでこれが夢でない事が証明された――っ! なんて暢気な事言ってる場合じゃないっ! い、痛いやめてよね、私は別に痛いのが好きな変体でもなんでも無いの!


「あ、ち、力が入んない」


 ……なぜか体に力が入らない、これってもしかして毒? そんな、こんな意味の無い所に連れて来られて、狼に襲われて、それで狼の餌になるの? やだ、そんなの絶対やだっ! けど、力が入んな……い。


「だ、誰か助けて」


 私が必死に小さな言葉をあげたその瞬間、シュッと言う音と共に狼の頭に何かが突き刺さった、そして、誰かが狼の体を蹴り飛ばし、私の体を持ち上げると駆け出し始めたのだった。


 私は意識を保とうとは思わなかった。それは体が人と言う温もりを感じていたからだった。


 よかった、助かったみたいで……。


「まだ、私の名前が出てこないからここに出せないじゃない、さっさと出してくれない?」


次の時に出すから、許して? ね?


「仕方ないなぁー……、それじゃ、またね」

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