癒着
「いらっしゃいませ〜‥えっ!?」
月曜日の昼。
町田や美咲が担当している時間に柄の悪い連中がやって来た‥
「おいコラ!ハジキを夜にばら撒いているんだってな?この店は!」
チンピラの1人が店の商品を薙ぎ倒す。
ガシャン!
「何の事ですか!困ります!!」
「お客様おやめ下さい!」
他数名は金属バットを振りかざす。
グシャ!グシャ!
「お、俺帰るから!」
「やべえよ、やべえよ‥」
殆どの客は疑いを持ちながら退店した。
「知らねーなら店長呼びな!!」
町田が胸ぐらを掴まれる。
「少々お待ち下さい!!」
完全にびびっている。切られたトラウマもある。
致し方ない‥
「おい女!!どこ行く!」
美咲にも絡み出した。
「て、店長を‥」
萎縮してしまう。
「私が店長です。何事ですか?」
奥から本人がやって来た。
「やっとかよ!テメェ澄ました顔してレンコンやら銀ダラ捌いてんだろ!」
「そのような事実はございません!」
「へっ!‥また来るからな!!」
そう言って集団は帰った。
10分程してパトカーがサイレンを鳴らしてやって来た。誰かが通報したのか?
「警察だ!店主はいるか?」
なんだか高圧的だ。何かが可笑しい‥
「はい私ですが‥」
「署まで来てもらおう!」
店長だけでなく町田や美咲も連行された。
取り調べ室にて。
「店長‥何もかも分かってるんだ。田宮を解雇すれば丸く収めよう‥」
別室にて。
「君たちには悪いけど、共犯になりたくないでしょ?言う通りにすれば社会的地位も安泰だ」
町田や美咲は数少ない情報や一部捏造の写真を見せられて困惑している。
ザックリ言えば俺、アニー、店長の《本業》についてだ。
「田宮が‥まさか‥」
2人は絶句した。
それから俺とアニーの出勤日になった。
露骨に避けるバイトスタッフや肩をぶつける客まで出てきた。アニーは女性スタッフに陰口を言われ、店長は俺たち以外から軽蔑の目で見られる。
「店長、申し訳御座いません‥」
閉店後に頭を下げた。
「いや、遅かれ早かれ限界があった‥」
「しばらく昼は2人とも休みます」
「あぁ、何かあれば連絡して頂戴」
俺とアニーは対策を考えながら帰路に着く。
俺がアパートに差し掛かって異変に気付いた。
管理人が仁王立ちしている。
「悪いが3日以内に出て行ってくれ!」
「分かった。これは退去費だ」
かなりの金額を生で渡した。
アニーからも同様の連絡があり必然的に2人きりになってしまった‥
当てもないわけじゃ無いが‥ヤクザを舐めていたな。
とりあえず適当なホテルで2人過ごす事になった。
最低限の金品はあり、金も分散させている。
「師匠‥どうしますか?」
俺は黙った‥
とある高級クラブにて。
ホステスに囲まれながら厳つい親父たちが酒を飲んでいた。
「ゲハハハ!田宮の野郎、どう出るかな?」
《片桐》
およそ警察官とは思えない汚らしい笑顔の持ち主だ。
課長職を務めている。
年齢は50代前半だ。
中年太りの体型だ。
「奴らに切り札があっても数と権力には勝てませんよ」
《谷岡》
ヘッドハントに来た暴力団員だ。
西山組若頭を務める。
ダンディな見た目や言葉遣いとは裏腹にエグい手口を使う。40代後半だ。
警察とヤクザが手を組んだ。
どうする健一?




