犯人
「この間ぶりですね?田宮さん」
タクシーに揺られながら情報屋の南原と会話する。
「店長や町田を襲撃した奴を特定して欲しい‥」
「多分すぐ見つかるんじゃないですかね?」
「通報した女性の証言か‥」
あの時町田は運良く通行人に助けて貰った。
警察も馬鹿では無いが理由がありそうだな。
「運賃頂きます!」
さりげなく《別料金》も渡す。
それから4日後早くも見つかった‥
タクシーの中で報告を受ける。
「佐藤匡、29歳。地方議会員の息子さんだ。ロクな仕事もせずにプラプラしている。脛齧りって奴ですよ」
「なるほど。他には?」
「おたくの女性スタッフに酷く入れ込んでいるらしいですよ。まぁストーカーていう奴?」
「誰を?」
「ほら、あの30代くらいの‥」
「あー、美咲さんか‥」
合点がいった。
逆直で接点の多い町田や店長は刃物で襲われ、バイト関係は威嚇のつもりだったんだろう。
俺は偶にしかシフトが被らない上に夜の出勤が多いからノーマークだったという事か‥
「田宮さん、面白い情報あるんだけど!」
追加チップを渡す‥
「毎度あり!‥匡の親父さんが警察に圧力をかけて有耶無耶にしようとしてるらしいよ!」
ケッ!
これだから《犬》はキライなんだ。
平民には威張る癖に金持ち上級国民や外国人には甘々だ。こんなんだから俺みたいな存在が出来てしまう。
「情報ありがとう」
それからスキンヘッドの男と《誘拐》のプロに頼んで匡を捕まえる事にした。
「もしもし田宮さん?例の場所に監禁してますから‥我々はこれで」
プロは仕事が早い。
「さぁ、やりますか」




