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仁義
店長からいつものように鍵を借りて倉庫に居座る。
桜吹雪の男が来るまでに54式を眺める‥
キラキラと光る安物の拳銃はどうにか使い物になった。可能であれば純正品と同等の命中精度を出したかったが致し方ない。
微調整した照準器は狙いがつけやすいように白い塗料を塗っている。せめてもの侘びだ。
受け取った際に弾倉は一つだったが、テストで使用した予備を付ける事にする。
今時8発だけで刃傷が出来るかどうか‥
せめて16発だ。
「タワシはあるか?」
どうやら来たようだ。
「約束の品だ。少し説明する‥」
パイプ椅子に座って男は聞いている。
それからこう話した。
「無理を言って悪かった。恩は忘れない」
「そうかい‥こいつはオマケだ」
予備の弾倉を渡す。
「ありがたい!‥すまないが時間が無い‥」
「あぁ‥」
夜の街に桜吹雪が消えていった‥
数日後、こんなニュースが流れた。
50代暴力団関係者が拳銃を発砲。
東城会組組長含めて3名が死亡。
男は車で逃走したものの事故により即死。
凶器の拳銃は未だ見つかっていない。
仮に拳銃が押収されても足がつかないような対策はしている。だがあの男は迷惑をかけまいと自力で処分したみたいだ。
桜吹雪は伊達じゃない‥
そんな事を思いながら在庫管理にあたる。
登場する人物•団体は創作です。




