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テーパー

日の入りが遅くなり始めた頃。

大きな荷物を抱えて裏口に客がやって来た‥


「見舞いの品は?」


「ワンタンスープ」


のそりと店内に入った‥


「バケツの洗浄終わりました!」


「こっちだ‥」


パイプ椅子が小さく感じるが致し方ない。


《滝川》

そう名乗る男は40代半ばくらいだ。

メガネをかけた肥満体型の男性だ。

見かけによらず手先は器用らしい。


「あのコレを見て下さい!」


荷物を開けてみるとそこにはデカい銃が分解されて入っていた。


《ブレン軽機関銃》

驚くべきことに手製だ。

ネットにある図面や輸入された無稼働銃を参考にして作った力作だ。バレたらアウト。

かつて英国軍が使用していた名銃だ。

上部の箱型弾倉が目立つ。


「良く出来てるねお客さん‥」


「えへへ、どうも‥」


「どうしたい?」


話を聞くとコッソリ射撃をしたみたいだ。

だが2発目以降が必ず詰まりを起こすみたいだ。

一度銃身を破壊してしまったらしく、怖くていじれないのだと言う。


「そんなにブレンガンが好きなら数百万で調達するが、どうする?」


「ここまでやったんだ!諦めたく無い!」


「直すのは俺なんだが‥」


「これを今作っているのは俺だけしかいない!」


「わかった、わかった‥2週間後な?」



すごすごと帰って行った。



まずはいつものようにバラす。

機関銃なので銃身がワンタッチで抜ける構造だ。

確認するが良く出来ている。


弾倉や引き金周りも素人とは思えない出来だ。

今の時代は3Dプリンターで何でも作れるな。


最後に薬室を確認する。

修理した後が見て取れる。

原因が分かった。




どうしても実弾射撃が必要なのでまた田口に世話になる。銃を調整した後にブレンガンを持って行く。


「指切り連射する」


ダダダン!!ダダダダン!!

小気味良く動作した。


使用する303ブリティッシュ弾は現在でも流通しているので容易に入手出来た。


「ありがとう。また来る」

札束を渡して草むらに戻る。


それから滝川に完成した銃を渡す。


「原因は薬室のテーパー値が問題だった。古い機関銃は調整にミスって薬室内で突っ込みを起こす事は良くある」


「でもそれは日本の銃の話じゃないのですか?」


「確かにブレンガンは名銃だ。しかし不良品やデッドコピー品も沢山出回っている。滝川さんが参考にした銃は不良品を無稼働にしたんじゃないか?」


「一応設計図も見たのですが‥」


「この手の武器は工場や製作者によってマチマチだからなぁ‥何とも言えん。とりあえず撃てるぞ」


「ありがとうございます!」


最近はあの手の銃を見ていなかったので新鮮だった。

拳銃やライフルよりも稼ぎは良かった。


バタバタしていたからなぁ‥

美味い飯でも食うか。

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