感謝祭
「なぁ田宮、めちゃくちゃ久しぶりだな?」
「そうよね〜みんなで作業なんて無いからね!」
「私はいつも会話しているよ」
年末に近づき福袋の詰め作業をスタッフ全員でやっている。客足が少ない閉店間際に倉庫に集まっている。
海外製電動ガンやガスガン、BB弾、マウントレールなどランダムに袋詰めして行く。
偶に同じ商品が混ざりそうになるから気を付ける。
「しかし見ない間にキレイになったな〜」
「今泉ちゃんがいた頃あたりにリフォームしたんだっけ?」
彼らにはそういう事にしている。
元々配達業者や店長の出入りがあるので疑われずに済んだ‥
「草むら感謝祭は今年も盛り上がるかな?」
「税金上がると長モノとかスコープが捌けないんだよね〜」
各々が会話を楽しんでいる。
「感謝祭の日ですが、当日含めて業者対応あるので皆さんにお任せします‥」
「そっか〜お疲れ様〜」
無論、本業があるからだ。
この時期は頻繁にトラックが来るので、ドサクサに紛れて《商品》も受け取りやすい。
だが警察の目は常に意識しているので慎重にいく。
感謝祭当日。
昼の草むらにて。
「はい、先着5名様〜長モノ詰め合わせ〜!!」
「草むら限定ワッペン如何ですか〜?」
カランカラン!
くじや限定品を求めて来客が凄い事になっている。
エアガンや部品よりも厚めの軍用コートやミリタリージャケットが人気の年もある。
そんな中裏口近くでは静かに取引が行われていた。
輸送トラックのエンジン音だけが響く。
スキンヘッドの男以外にも数名見張りがいる。
「確かに‥」
「毎度あり‥」
素早く大きい荷物を運び入れる。
ここ数日は感謝祭で従業員が倉庫に出入りするからバレない場所に保管する。
この後も数日間はどこかに行ったり金を払ったりを繰り返していざという時の保険を掛けておく。
拳銃やライフル程度なら問題無いが、この《福袋》はチョイとデカい‥
滅多に客にも出さないから暫くは陽の目を見ないだろう。
今年の大仕事はこれが最後だな。
福袋のイベントは前倒しでやる業界は結構ある気がします。その辺は脳内補完でお願いします!




