アルクス
第7節 開かれた扉・アルクス 天空都市へ
エメラダの北側、アルカス遺跡に再びユニア達と訪れた。
「やっとこの遺跡の謎が解ける」
さて、広間まで来ると台座に水、土、光、風の魔石を置いた。そして、真ん中の魔石に白魔法の魔力を流すと、遺跡が大きく揺れた。
すると、奥の部屋への扉が重々しく開き風が吹き抜けてきた。
扉を抜けるとそこには、街とお城がそこにはあった。
「ここは、いったいどこだ。」
ルースが声にならない声で言った
「ユートピアですか?聖域?」
ユニアとエルスが二人そろっていうか?
「ここは、天空都市アルクスじゃよ。」
じゃよ?聞いたことのある声だ。振り返ると
奈柚とじいさんだった。
「じいさん何故ここにいる」
「何故とは失礼な。」
「奈柚の気配は感じたし。で、もう一匹の方は、微かに気配は感じていた。」
「扱いが雑。」
しょんぼりした神様を横目に、ユニアが口を開いた。
「このお爺さん誰ですか?」
「あー。森長正義。うちの祖父だ。」
「えっ?」
「で、なんで、じいさんがここにいる。」
「正人の顔を見に来たら、まさか天空都市の封印を解いていたからの。」
「んで、伝説の魔導師さんが、僕の顔を見にきたわけではないよね。」
ユニア達の顔が唖然としていた。
「「「伝説の魔導師?」」」
「「「えー!」」」
「とりあえず、じいさん。ここは一体?」
「ここは、見ての通り都市じゃ。空に浮いているが。神界と精霊界に近い場所から、封印していたのだが、まぁ、いずれは、誰かが封印を解くだろうとは、思っていたが・・・。」
「なぁ。奈柚。」
「何?言いたいことは、わかるよ。私が許可するから、見なかったことにするから」
「ありがとう。おい。じいさん。」
僕は、じいさんに向き直り、詠唱した。突然の事によりみんなは、固まっていた。
「雷と風よ・精霊王の名の下に・雷撃と突風よ・暴風雷」「コネクト」「雷撃よ・加速共に・打ちはなて・超電磁砲」
「二つ同時って相変わらず無理するね。じいさん、まぁ、死にはしないかな。手加減しているみたいだし。」
“ドカーン”とじいさん目掛けて、魔法が、直撃した。
「いい攻撃だったよ。」
後ろを振り返ると、じいさんがニコニコとしていた・
“うぜぇ”
さてと、もうなんか疲れたし。帰るか。
「みんな帰ろうか。奈柚も一緒に行こうか。」
「うん。行こうか。」
「あらー。わしは、どうしたら?」
「知らん。でも、この都市の説明はしてもらうよ。」
「あっ!「グラビティ」」
じいさんに向って、重力魔法を使う。
「これは、効くのう。」
エメラダのユーフォリア城に入った。
「まだ、工事の途中だね。」
「そうだよ。つい最近始まったし。」
「旦那様。お話し中すみません。」
「旦那様はやめて、ルーンさん。」
ユニア付きのメイド、ルーンに訴えかけるも無駄だ。
「どうした?」
「ソニア皇帝ヘルス様がお見えですが。」
「ユニア何か聞いている?」
「さぁ?行きましょうか。」
僕は、ユニアとエルス、ルースと共に応接室に入った。
「今日は、どうされましたか。お父上」
「正人君。このエメラダに王国を建国しないか?」
えっ?
「急にどうしましたか?」
「実は、我が娘の婚約者が、ただの冒険者というのは、周りを説得する要素が足りなくてね。この地と追加でアース区域を、正人君に納めてもらいたい。」
「ちょっ!」
土地が増えたよ。
「アース区域も収めるとなると1人では収集つかないですよ。」
「それは、私も手を貸そう。」
「王国の件は、承知しました。このユーフォリア城を要として、発展させますよ。」
「名前どうしますか?」
「ユニアがつけてくれた、ユーフォリア貰って、ユーフォリア王国にしようかな。」
「いいですね。」
そういった矢先、オルバス先王が
「兄上。私は、正人君の傍で皆を支えようと思います。」
「いいのか。」
「はい。」
「わかった。では、頼む。」
さて、忙しくなるな
「大変なことになったね」
奈柚が口を開き
「仕方ないよ。奈柚も手伝ってくれない?幼馴染として、従妹として。」
「いいよ。もうこっちの世界で暮らす予定だったし。私も婚約者の1人にしてほしいな。ユニアには、もう許可貰ったから。」
許可早いな。
「いいよ。まさかこんな形で初恋相手と」
「奈柚は魔導師だったよな」
「うん。」
「今日から、僕直属の宮廷魔導師ね。」
「いいの?そんな簡単で。」
「いいよね?4人とも」
「「「「ばれてた」」」」
ルースを筆頭にぞろぞろと
「ルースは騎士団隊長に、ルーガンは兄を支えとして騎士副団長。オルバス先王、いや、お父様は宰相で、ユニアとエルス、レルスは、王妃だよね。まぁ、奈柚もだけど。」
「今は、それが一番いいですね」
さて、魔法と武術の訓練に行こうかな。
「ユニア、行こうか。」
「はい。もうそんな時間ですね。」
それから、訓練場で、ルースは、エルスと僕とユニアで、魔法の練習をした。
「炎よ・紅蓮に逆巻け・炎燈なる投刃・フレイムカッター」
「アブソーブ」
ユニアの魔法を吸収し、それを次の攻撃に変換する。
「氷霧よ・一面に振りまけ・アイスミスト。」「光よ・霞め・ビジブル」
「きや。」
ユニアは煙で何も見えずきょろきょろ
「アクセル・グラビティ」
加速と重力魔法を使い距離を詰め、ユニアの背後に、
「チェックメイトかな?」
「さすがです。」
「これで3勝6敗か。まだまだだね。」
回復魔法を使い、休憩。
「あー。町も造らないといけないな。後、騎士団の応募かけないと。」
「ルース。明日レルスと魔工国に行ってきてくれない?そろそろ出来ているかもしれないから。」
「わかりました。」
さて、ソニアの国境に行こうかな。
「土よ・巨大なる壁よ・アースウォール」
ここに城壁と詰所を造ってと
「ユニアこんな感じでどうかな」
「いいと思います。」
「明後日には、お城も完成しますね。」
「天空都市も何とかしないといけない。」
あっ。爺さんに説明してもらうのを忘れていた。今度、質問攻めにしてやるか。