VR系技術設定集【流用自由】【改変自由】【許可不要】【順次追記】
VR系技術設定集
自分の作品でVR系世界観の小説を書く際に共通して用いられる設定をまとめたもの。
【流用自由】【改変自由】【許可不要】【順次追記】
フルダイブ型VRシステム規格、VRIS1.0、VRIS2.0、VRIS3.0、VRIS4.0、VRSystem
もともとは閉じ込め症候群や義手、義足の制御など医療用に開発された神経インタラプト型神経情報入出力制御技術をダウンサイジングし、一般家庭でも使用できるまでにさまざまな安全策を施したもの。
光量子コンピュータ技術からシュリンクされ作り出されたプロセッサ、ストレージが一体化した光導波路統合演算処理装置Optical Waveguide Integral Processing Unit-OWIPU、一般的には光演算装置Optical Processing Unit-OPUと呼ばれるものを収めた専用の筐体、そして脳接続用の高精度高強度電磁界を生み出す信号素子を多数内蔵したヘッドギアによって構成されるその機器は脳への神経入出力情報をインタラプトし制御することで脳にとっては全く現実と変わらない仮想空間を生み出すことを可能にした。またそれらを統括して管理するまったく新たなOSとしてVRSystemを開発、スタンダード化した。
ここまでをVRIS1.0と規定されている。
そこにIFIS、イメージフィードバックインタフェースシステム、VRアプリケーションのデジタル署名の要求を追加したものがVRIS2.0となる。
IFISとはVRIS1.0の時点では、機械的に神経信号を電気信号で置き換えているだけであったため、構造的に人間の体出来ないことはVR空間でも出来ない状態になっていた。そこで、脳のイメージを司る部分の情報を読み取ることで、イメージを操作に反映することが出来るようになった。結果VR空間でさらに高度な制御が可能となり可能性はさらに広がったと言える。
同時にセキュリティ強化の側面もありVRIS1.0では自由にソフトウェアの追加や配布が行えたため危険なゲームが生まれたり、最悪の場合人体に悪影響を与えるウイルスなどが生まれ、社会問題にまでなってしまった。そのためVRIS2.0ではソフトウェアのインストールに制限を加えた。具体的にはVRアプリケーションのインストールと実行にはVRTOから認可されたデベロッパーのみが可能なデジタル署名が必要となった。それによりVRIS1.0機器の流通も禁止されすべてVRIS2.0機器に取って代わっている。
大々的には語られていないが、犯罪容疑者の立件証拠として自白の変わりにIFISを利用した心理分析を利用しているといわれており、憲法違反である、非人道的であるとも非難されている。
VRISは統合的なハードウェア規格であり、VRIS1.0、VRIS2.0それぞれにハードウェアの最低スペックが規定されている。加えて回線速度の安定化が大切であることから、VRIS2.0からは低速回線では回線接続を開始できないようにシステム側から制限することが可能となっている。
VRIS1.0、VRIS2.0の管理はISO加盟団体であるVRTOによって行われている。
VRIS2.0の過度な閉鎖環境に問題があるという批判からある程度の規制緩和とともに企業と個人との責任移譲契約を認める内容を含めVRIS2.5が策定された。責任移譲契約とは現在、プログラムの使用にあたりそれによるPCへの損害にプログラムの開発者が責任を負う必要が無いという法を使用者の健康等にまで拡大し適応することを認めるという契約である。これにより、VRソフトウェアによる身体への悪影響などの責任を開発者に求めることができない代わりに今まで行えなかったレベルのソフトウェアへのアクセスなどが可能になる(MOD行為など)。
利便性の関係から、その危険性を顧みずに制限解除(JB)を行う人がVRIS2.0において続出しそれにより大きな被害が出てしまったことから、敢えて制限を緩和し制限解除の必要を無くすことでその危険性を回避するという目的がある。制限解除との違いは制限解除ではVRシステムの運営の安全のために存在する必要最低限の制限事項すらばっさりと取り払ってしまう(脳アクセス用信号素子出力制限など)のに対し、責任移譲契約の同意の場合、そのような必要最低限の制限事項の撤廃は行わない管理された範囲での制限解除となっている点である。
シンクライアント技術を利用し、OWIPUの集積化、超多スレッド化が容易であるという長所も生かし、企業がその主演算装置であるOWIPUを大量集積したメインフレームを管理しそこにアクセスするためのIOのみを管理する極めて簡易的なIOユニットを安価に提供することで、VRIS2.5と同等の高度な仮想空間実行環境を安易かつ比較的安価に提供するというコンセプトを持つVRIS3.0(同時に違法なプログラムを完全に管理するという目的も存在する)が策定され一般用途としては普及が進んでいるが、VRゲーマーの間ではレスポンスが差が出る、企業にデータを管理されるのには嫌悪感があるといったイメージからVRIS2.5の機器を使用することが主流となっており、依然VRIS2.5機器の販売は継続されている。
小型化により人体とさらに密接に接続しAR技術との親和性を高めたVRIS4.0が提唱され研究段階にある。
VRIS2.5での各種標準仕様
感覚伝達系仕様
視覚情報:焦点周囲詳細表示により焦点周りは特に精細表示される。視覚情報はラスターで処理されてはおらず、一種のベクターイメージになっている。ラスターイメージ→3Dポリゴン+テクスチャ→色素情報付き3Dベクターイメージといった順に変換される。
聴覚情報:サンプリング周波数5.6448MHz、ビットレート128Mbpsまで対応。0.0001rad単位での音源角度調整と1um単位での音源位置調整が可能(ただし相当なオーバースペック)。
感覚情報:スペック上では現実の感覚分解能の99.75%まで再現可能だが感覚情報のサンプルが完全ではないため実際には表現できない感覚が存在する。
ハードウェア仕様
OWIPU:可変数動作コア(動作負荷に合わせコアやスレッド数を順次増大させることができる)、32-128bit仮想命令対応(光量子ネイティブでのプログラミングは非常に困難であるため半導体CPUと同様の命令を仮想実装している)、1動作スレッドあたり半導体CPUクロック換算1THz以上、内部搭載ストレージ不揮発型光導メモリユニットによりEB単位で実装可能、ストレージアクセスレート光導回路ストレージは全ての情報を瞬時にかつ同時に書き換え可能、それ故にOWIPUは1次記録装置と2次記録装置の区別を持たない。
ネットワーク接続:光ケーブルを利用したダイレクトアクセスイーサネットワークに対応、通常のメタルケーブルによる100GBaseイーサネットにも対応。
周辺機器接続:光導回路対応周辺機器ならばフルスペックアクセスが可能。そのほかの場合その機器が対応する最大アクセスレートに自動調整される。
光学ドライブ:光学ドライブを内蔵、ディスク仕様レーザーアクセス型超高密度多層情報記録光学ディスク(1~128層、32GB~4.2TB)、アクセス速度や記録容量の都合上一回きりのインストールやデータのコピーなどに使われ、ストレージとしての機能は想定されない。
システム仕様
OS:VRSystem 3.0.0(first build)
VRSystem
VRIS機器専用に開発されたOS。厳密にはOSのカーネル部分を指すものであり、シェル部分はユーザーが自由に差し替えることができる。これによりユーザーの好みのインターフェースを用いながらもアプリケーション間の互換性を保つことが可能となっている。
VR接続機器、VRGate、VRG、Gate
VRへと接続するための機器。現在はVRIS2.0以降の機器しか流通していないためVR接続機器といえばVRIS2.0以降の機器のことである。
価格によってピンからキリまであるが、どの機器もVRIS2.0適合機器である以上最低限のスペックは保障されている。
世界でも普及している機種はTTI(Tokyo Telecommunications Industry)のVRGateでありVR接続機器の通称にもなっている。業務用VR接続機器としては業務用連携機能に特化したICM(International Commercial Machines)のSystem/VRが最も普及している。どれもOSとしてVRSystemを採用している。その後VRIS2.5の策定とともに全てのVRIS2.0機器はVRIS2.5以降へのアップデートが義務付けられた。
Reactive Calibration
反応型キャリブレーション、人が本来持たない器官の制御を行うためにその器官があたかもあるような刺激を脳に送り意図的にそれに反応することでその刺激が無くてもその器官を制御できるような脳神経回路を作り出すという方法。VRIS1.0時代では盛んに利用されていたシステムだが、特に幼少期の脳発達に影響が大きいのではないかという主張からVRIS2.0以降IFISにとって変わられた手段である(そもそもVRIS1.0時代から幼少期のVRシステムの利用は避けるべきであると規約に明記されている)。VRIS2.0以降でもIFISと組み合わされ搭載されていることが多い。これによりいわゆる反復修練の効果が見込めるのである。