世界No.1鬼畜ゲー 『オーガ・ハザード』
ゲーム屋に入店しいつも通りにゲームを探す。すると店の奥にポツンと置いてある一つのゲームが目に止まった。
「あっ、それ気になる?それって数多くのゲーマーを完膚なきまでに叩き潰したとされてる"伝説の鬼畜ゲー"なんだよ。海外なんかじゃクリアした動画をネットに投稿すれば賞金が出るレベルなんだって。」
「格ゲーでもないのに賞金か...高橋さんもプレイしたんスカ?」
このゲーム屋の女主人の高橋 桐枝。彼女も歴としたゲーマーである。
「そりゃあもちろんプレイしたよ?でも序盤で無理だなって思っちゃって別ゲーに逃げちゃった。ゲーマーと名乗るのも恥ずかしい。」
彼女のゲームセンスは決して低くない。そんな彼女が序盤で逃げ出した鬼畜ゲー『オーガ・ハザード』に興味を持った。
「なら、この数多ものゲームを攻略した俺が!反対にこのゲームを完膚なきまでに攻略して制作者共にギャフンと言わせてやりますよ!!」
「おっ!流石"神ゲーマー"、気合いが違うね〜」
そう言って『オーガ・ハザード』を購入し自宅へ帰った。
早速ディスプレイにセットしてゲームを起動。
『オーガ・ハザード』その世界観は平和な里【ユリの里】を襲撃してくる様々な鬼達から里を守るゲーム。100年前に里を襲った鬼の王【亡者の鬼】。
過去の人々は総力を上げ、なんとか亡者の鬼を撃退した。
しかし倒した後、亡者の鬼の体から4体の鬼が散らばり、その4体の鬼が一つになり復活の時を待ちわびている。鬼の王の復活を阻止するべく1人の勇者が立ち向かう。
キャラメイク画面は細い部分までイジる事ができ。キャラメイクだけで1時間は遊べる程であった。
大剣・・・・・攻撃力がとても高い。動きが鈍くなるのがネック。
片手剣・・・・攻撃力、動作性が平凡。初心者でも無難に扱える武器。
弓・・・・・・敵を遠距離から攻撃できる。攻撃力が低い。
ハンマー・・・攻撃、回避、移動、全ての動作が大剣より遅い。ただし溜め技を当てればこのゲームの最大火力を叩きだせる。
「俺はこの手のゲームでは必ずリアルと同じ性別の男にする。性別を偽るのは好きじゃねぇ。ほんで顔は...イケメンとは言い難いがイイ感じの少年フェイスじゃないか?お!!もうこの段階で武器も選べるのか!後で変更はできるっぽいし、最初は誰も選ばなさそうなハンマーで行こう!そしてプレイヤー名は"アマキ"と。」
「雨」宮 勇「喜」、ハンドルネームは直感が大事である。
「さぁ!かかってこいよNo.1!エンジョイを忘れずに叩きのめしてやるよ!!」
キャラメイクが終わりゲームがスタートした。