表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロック  作者: 頑張る!
4/7

第四話【墓地】

 翌日のことである。ロックはいつものように名も知らぬ東京のカフェのソファーで目を覚ます。このカフェは8年前ほどに戦争の被害を受け、それ以降は彼の住処となっていた。東京は一番の戦場となり、今やここに住んでいる人間は世紀末の荒くれ者か数少ない能力者ぐらいである。看板は既にボロボロで解読は可能であるため、店名は不明なままだ。

何か買いに行くかとポケットに手を入れるが。

「あーそうか。昨日金を取られて...もう無くなっちまったのか...。」

そういや、あの金をあんな短時間で一体何に使ったというのだろうか。あの時は訳アリのよう見えてあえて追求しなかったが、今になって気になってきた。

「ラストNo.は、まだ帰ってきてない...。ということは、あの女は籠に言いつけに行かなかったってことか。」

立ち上がって外に出てみると雨が降っていた。

バッグから食パンを一枚とり、傘をさして外に出た。

毎日の日課だけは欠かしてはならない、師匠から教わったことの一つだ。そして俺は東京の端にある墓地に来ていた。

「今日も来てやったぞ、そういや聞いてくれよ。昨日は大変だったんだよ」

この6年間毎日、ここにやってきてからは戦地で頭を銃弾で撃ち抜かれた友の墓参りに来ることにしている。あいつは友達が少なかったから俺だけでもあいつに話しかけてやらねば。まぁ、墓食べるほど立派なものじゃない。形の整ってない不細工な石を地面にさしただけのものだ。

「あぁ、そういえば。健三たちが千葉の方で新しい仲間を見つけたらしい。どんな奴らなんだろうな?俺も早くあってみたいぜ。」

骨はなるべく拾ったのだがやはり銃弾と能力が飛び交う危険な戦場だと満足に拾うことはできなかった。

「じゃあそろそろお暇するわ。じゃあな」

ロックは墓地から出て行った。

そして墓から去ったロックを見つめる1人の影があった。


「やっぱり...」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ