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 ダンジョンに入って三日も経ってしまった。由々しき事態だ。その間、俺は外で何が起きているのかを一切知ることはできなかった。

 一緒に孤児院から派遣されてきた子供たちがどうなっているのか。倉庫で働いていたロンガスや大人たちがどうしているのか。ミコの様子やオーランドの行方。俺がここを出てやらなければならないことに関しての情報を何一つ得ることができていない。


 幸いというべきか、俺に関しては無事だ。奇妙なダンジョンの中ではあるが、魔物を食べることで栄養補給はできているし、睡眠も十分に取れている。魔物を食べたときは若干腹痛に苛まれるが、オーク肉を最初に食べたときに比べたらいくらかマシになった。


 無事じゃないところは精々が腕が無くなってしまったぐらいだ。オーランドに切られたときの傷は塞がっていて、破傷風などの二次被害は今のところない。

 腕がなくなったのは不便だが、武器はあるし、食事はできているし、今のところこれといった致命的な不自由はない。

 強いて言えば日光が当たらないせいで気が滅入るぐらいだ。


 だが、そろそろこのダンジョンを出て、話を進めないといけない。俺がわざわざ苦しい思いをしてまで独房から出たのは、俺が生き残るためじゃない。

 俺が魔物と戦ってでもダンジョンを進んでいるのは、俺が成すべきことを成すため。孤児院の子供たちを助けて、オーランドを殺すためだ。


 そのために俺はダンジョンから出ないといけない。

 そして、その準備はできている。俺も無駄に三日もダンジョンの中を彷徨い続けたわけじゃない。


 俺は虚空に向かって銃口を突き付けた。


「このダンジョンに入ってから、ずっと視線を感じていた。正確には俺がまともに戦えるようになった頃からだが、今思えば俺はずっと監視されてたんだと思う」


 まあ、視線を感じなくても最初から俺が監視されてると思える材料はあった。オーランドが俺の独房を見に来た時に言っていたことだ。俺が独房で怨嗟を叫んでいた時に、『ガキがうるせぇって報告も上がってるし面倒な奴だ』とオーランドが言っていた。つまり、あの独房の外にはオーランドに報告をあげるような何かが居たということになる。


 気に入らない話だが、あいつは今も俺がどうしているのかを知っているのだろう。銃を使って魔物を殺し、その肉を喰らって生きている俺の存在をオーランドは報告で聞いているはずだ。

 当然、良い気にはならない。


 そりゃそうだ。雑魚だと思ってたゴミが自分の敷地内で勝手なことをしているとなれば、誰しもうざったるい。室内にいる蚊は忘れる前に殺しておいた方が良い。寝てる時に刺されでもしたら面倒だからな。数日はかゆみに襲われる羽目になる。…………俺は蚊じゃないけど。


 とにかく、オーランドは俺を目の上のたんこぶ程度には思っているはずだ。だったら、早めに解決する必要がある。俺を殺すなり拘束して再び牢に送るなりしてな。で、その時には誰かが俺の下まで来ないといけない。このダンジョンにいる魔物では俺を殺せないからだ。そこそこ戦闘力の高い者が来る必要がある。だが、恐らくオーランドは来ないだろう。部下が来る可能性が高い。あいつの性格からして、オーランドが直々に来るのなら、三日も待たずに既に来ていると思う。

 即ち、部下か仲間か、どちらにせよ、オーランド以外の誰かであるのには違いない。


 俺は虚空に向かって語りかけた。


「なあ、あいつの調子はどんなもんだった?」


 虚空に語りかけているだけに、虚空から反応があるはずもない。だが、俺は気にせずに語りかける。


「どうせ、もうミコから俺について話を聞いてるんだろ? ミコとあいつの関係は知らないが、ミコが俺に与したのはあいつのプライドを刺激するはずだ。あいつの反応が気になる」


 ここに来ているのはオーランドじゃない。恐らくは仲間か部下だ。だったら、オーランドを侮辱するような挑発に乗ってくる。……と、思う。

 だが、反応が一切ない。


 ……もう一声か? 


「ここで三日も魔物を狩ってる間、俺も少しは考えたさ。お前等の目的について、俺は少しは足りない脳を使って考えてみたよ。俺はお前らについて詳しくないが、オーランドが言うには神に子供を捧げてるんだっけか? でも、多分それ、間違ってるぞ。オーランドは別に神の声を聞いてるわけじゃないんだろ? 話し方でわかる。あいつは神の声を聞いて行動しているようには見えなかった。誰かから又聞きしただけだろうな。だから、又聞きする奴に嘘を吐かれることもある」


 これはハッタリだ。俺はそこまで詳しく考えていないし、人間観察能力に長けているわけでもない。オーランドの仕草を今も覚えてるなんて器用なマネはできない。でも、挑発するには丁度良い。俺が間違ったことを言っていたとしても、それを指摘するために出てきてくれれば儲けものだ。

 まあ、一方的に暴言を吐けるのは気持ちが良い。俺の舌はぺらぺらと回った。


「つまり、あいつの勘違いなんだよ。神だのなんだの言ってるが、全部勘違いだ。神へ捧げるとか言ってたけど、どうせ攫ってきた子供を殺して、はいおしまいって感じ何だろ? そんなのは全世界で行われてることだ。お前たちの神が特別ってわけじゃない。ああ、そもそも神なんてのは存在するのか? 思えば全世界で行われてる儀式のほとんどに神は関わってない。オーランドは黒い本を持ってたが、あれを作ったのは人間だろ? 神がわざわざ書いたとは思えない。そういう勘違いは世界でも多いって聞くぞ」


 自分で口にしていると思った以上に現状が整理されていく気がする。次から次へとおかしなところが鮮明になっていく。


「そうだ。お前等の目的がわからない。いや、神に子供を捧げる目的があるのはわかってるんだよ。でも、そのためにわざわざ地下施設を作った理由が分からない。俺はお前たちの施設を殆ど見てないけど、廊下を見ただけでわかる。あの廊下は深淵に繋がってるような闇があった。このダンジョンだってそうだ。神に子供を捧げるのには関係ない。……神の性質に関係するのか? 大それた施設を使う別の目的がある……。大それた目的……」


 街の下にダンジョンがあるなんて誰も知らない。そのダンジョンの中に独房があって、そこで子供を監禁してるなんてのも知ってるはずがない。

 この施設は間違いなく巨大で不気味で街に住んでいる人の誰もが知ってないとおかしい場所だ。もし、こんなのが地下にあると誰も知らなかったら、ダンジョンが暴走を起こした時に大変なことになる。


 ……それが目的か? いや、流石に考えすぎか? ダンジョンの暴走は意図的にできるものじゃない。俺はダンジョンに詳しくないけど、ダンジョンの暴走はそんな俺でも知ってるほど有名な話だ。暴走の原因は魔力の流れが云々とかだった気がする。人間に魔力を管理する器官はない。魔道具に頼る必要がある。


 だが、そんな魔道具があるのならダンジョンの暴走はもっと頻繁に起きていてもおかしくない。


 やはりダンジョンの暴走を意図的に引き起こすのは無理がある。オーランドの目的は別にあると考えるのが良いだろう。

 でかい施設を使った大それた計画。例えば、そう──


「──地上にある街、アーガスタ街を手中にする……とかな」


 俺は虚空に銃口を向けながらキメ顔で言った。俺のイカした言葉に返事をするものは居ない。


 ……そろそろ限界だ。出てきてくれ。


 まだホラを吹くことはできる。でも、誰もいない虚空に向かって語りかけるのは、結構精神的に来る。こんなに喋ってるのにもし誰も居なかったらと思うと、惨めな気持ちになるからだ。

 ここ数日、俺はまともに会話と言うものをしてこなかった。少し、頭がおかしくなっていることもある。誰かと会話したいがあまり、虚空に人がいると錯覚してしまったとか。


 ……そうか、俺の錯覚だったか。そうかもしれん。大体、こんなところに誰か人が来るわけがない。来るとしたらそいつは馬鹿だ。一回死んだ方が良い。


「はぁ、」


 俺は溜息をついて銃を降ろした。自分の言動の無意味さが痛い。

 まだダンジョンの探索は全て終わっていないんだ。こんな馬鹿なことをしてないでそっちの探索を進めよう。

 銃の引き金から指を外す。まだ探索を終えていない方へ顔を向けた。


 と、


 ──ヒュ


 細いものが飛んでくるような風切り音が俺の耳に入った。


 ッッ……


 音に合わせて俺の身体が反射的に動く。飛んでくる物は丁度俺の死角となる位置から脇腹を狙ってきていたが、今の俺にはダンジョン探索で鍛えられた機器察知能力があった。


 俺に当たらなかったものが飛んでいくのが見えた。壁にぶつかって床に落ちる。あれは、針だろう。光を反射して僅かに光っているから形がわかった。

 俺は背後を向いて、下手人の到来を歓迎した。掌を天井に向けて歓待をアピールする。こういうとき、両手があればもっと良いポーズになっていたと思うと腕を失ったことが若干心許なく感じる。


「いやあ、出てきてくれて感謝するよ。てっきり俺の勘違いだったかなって焦ってたんだ」


 下手人は小麦色の髪に黒い瞳の男だった。愛想のよい笑みを浮かべて俺の歓待を嬉しそうに受け取る。


「そいつは本当かねぇ。勘違いだと疑うぐらいなら、あんなに長々と煽り文句を言ったりしないぜぇ。お前は明らかに確信を持って喋ってたと俺は思うがねぇ」


 男は右に左に視線をふらふらさせている。俺の攻撃を警戒しているようだ。

 さっき俺に向けて針を飛ばしてきたが、こいつはやはりやる気だ。俺は歓待のポーズを止めて銃に手をかける。だが、まだ銃口は向けない。


「だったらもっと早くに出てきてくれても良かったろ? 俺はオーランドの愚痴を散々言ってたんだ。あんたがオーランドの仲間ならキレても良い所だったと思うけどな。それともオーランドとは別件か?」

「ああ、そういう風に考えてたのかぁ。そりゃあ、悪かったかもなぁ」


 男は面倒そうに頭を掻く。ハリのない喋り方と相まって、ダメ人間のようだった。


「……どういう意味だ?」

「大した意味じゃねぇよぉ。俺とオーランドの関係のことについてちょっとばかし語弊があるみてぇでなぁ。俺とあいつは、まあ、同期みたいなもんだぁ。別にあいつが馬鹿にされたからと言って、俺がぴーちくぱーちく喚くような関係じゃねぇ」


 オーランドの仲間ともなればオーランドの心棒者的な感じかと勝手に思ってたけど、言われてみれば仲間だからと言ってそこまで熱心になったりしないか。


「オーランドにそこまで思い入れが無いなら、何でお前はあいつに協力してるんだ? お前の目的と一致してるのか? そうだな……、そもそものお前たちの目的は何だ?」

「あー、その辺はオーランドにでも聞いてくれや。俺は話すのが面倒だからなぁ。あーでも、お前が次にオーランドに会う時ってのは、奉納される時、なんだけどなぁ」


 ははは、と笑みを浮かべる。その眼は笑っていなかった。オーランドと同じ黒い瞳だ。

 俺はいつでも銃口を向けられるように構えながら、足を一歩分じりじりと後ろへ引いた。重心を中央に整えるためだ。銃を撃つなら重心は安定していた方が良い。


「そういえば一つ聞き忘れてたな」

「どうしたぁ? 一つで良いのかぁ?」

「本当は山ほど聞きたいことあるんだけど、お前は教えてくれなさそうだから一つで良い」

「決めつけはよくないぜぇ。もしかしたら教えるかもしれねぇだろぉ?」

「そっか。じゃあ、ミコについてとか、俺と一緒に連れてこられた子供たちについてとか聞いても良いか?」


 男はへらへらと笑った。


「ダメだ」

「だろうな。だから一つだけと言ったんだよ」

「その一つってのも、俺が答えないかもしれねぇぜぇ」

「いや、お前は答えるよ。というより、答えるしかない」


 俺は銃口を男に向けた。引き金に指をかける。


「お前は俺を捕えに来たんだろ?」


 その問いをうけて、男から笑みが消えた。


「……正解だ」


 男の姿がブレる。素早い動きだ。ダンジョンの暗い中で速い動きを眼で追うのは難しい。……そうでもなかった。小麦色の髪が光を反射して良く見える。狙いを定めるのはそう難しいことじゃなさそうだ。


 俺は急接近してくる男に向かって銃を突きつけた。その照準は合っている。引き金を引いた。銃から弾丸が真っ直ぐ飛び出る。魔力の塊なのではなく、物体として存在する確かな弾丸だ。当たれば致命傷どころではない。

 が、男は恐ろしい速度で身を翻したせいで弾丸は当たらなかった。その勢いを殺さないまま、俺の方へ突撃してきた。その手には長針が握られている。先程俺に投げた針よりも太く長い。さっきのが投げるための針だとするなら、この針は近接戦で使うための針だろう。人間の心臓を貫くには最適の形をしている。


 俺は弾が当たらなかったと分かった瞬間に後ろに大きく飛んでいた。距離を稼げば有利なのは分かっている。相手が急接近してきた時点で相手が近接用の武器を使ってくるのは読めている。距離を取ろうとするのは予め決まっていた。魔物と戦った時の戦闘経験が生きた。

 ガチャリと音が鳴る。俺は後ろに飛びながら、空中で銃を構えた。俺の銃口から伸びる射線に重ならないように男が身を左右に揺らす。


 ……多分当たんねぇな。


 俺の眼は奴の動きを終えているが、俺の腕はそうじゃない。狙いを定めてから、弾を撃って着弾するまでを考えると当たりそうにない。この瞬間に決めるのは避けた方が良さそうだ。となると、


「攻めるか」


 俺は足が地面に着くと同時に、床を強く蹴った。後ろに、ではない。前だ。離れた距離を一気に詰める。

 男の眼が見開かれた。この動きは予想外だったようだ。驚愕とまでは行かなくとも、多少の驚きが顔に表れている。まあ、そうだろう。俺が持っているのは遠距離で有利になる武器だ。自分から距離を詰めるのは自殺行為に近い。驚くのも無理はないだろう。だが、男は冷静に長針を構えた。臆することなく、逃げることもなく、なんなら俺を小馬鹿にするように口角を上げている。

 俺が銃という遠距離武器で接近戦に挑んだのがよっぽどおかしかったようだ。俺を真正面から叩き伏せようという意志が伝わってくる。


 でも、俺の銃は特別製だ。そんじゃそこらの魔道具じゃない。この銃は剣にも姿を変える。


「俺の勝ちだ」


 銃口の下に据えられた小さい刃が拡大する。まるで銃口から大きな刃が撃ちだされるかのように、銃がその姿を剣へと変えていく。巨大な刃だ。狼の腹から背中までを貫通してばっさり切り裂いた時と同じで大きい。俺の身の丈よりも少し小さいぐらいで、俺が扱えるギリギリの大きさの剣だ。

 こいつが持つ長針は敵じゃない。


 勝利を確信した俺は剣の切っ先を男に向けるように構えた。互いに全速力で前進している。今更引こうとしたところで慣性が互いを引き付けるだろう。そうなれば、先に攻撃を当てられるのは武器のリーチが長い俺の方だ。


 剣と長針が交差する。俺の目算通りに長針よりも剣の方が長い。長針が俺の心臓を貫くよりも先に剣が男の心臓を貫くだろう。


 男が舌打ちした。


「チッ……。まあ、悪かねぇなぁ」


 男が身体を捻った。先程弾丸を避けたときにも見せたような有り得ない挙動だ。骨格そのものが人間とは異なっているかのように意味不明な見たことのない身のこなしである。俺がやったら全身がバキバキに壊れてしまうかもしれない。

 男はそんな恐ろしい動きで剣を避ける。それでも避けられなかった刃が僅かに肌を切りつけるが、かすり傷程度に怯むような男でもない。


 男はそのまま剣を避けて、慣性に従って俺に長針を向けて突進してきた。


「ッ、マジかよ!」


 必死に避けようとするも、俺には男のような人間離れした身のこなしはない。対し、男は避けようとする俺を追尾できるだけの身体がある。俺は避けられなかった。


「いっってぇな!!!」


 右肩付近に長針がぶっ刺さった。追撃を受けないようにすぐさま剣を振り回そうとしたがここはダンジョン内だ。巨大な剣を振り回すだけの広さはない。

 大人しく銃を元の形に戻して脱兎のごとく大きく引いた。


 距離を取って、腕に刺さった長針を抜く。血が出るのは惜しいが、腕が上手く動かせない方が不利だと判断した。俺は片腕しかないから、右腕を針で固定されたままだと戦えない。


 一拍置いて、男が不敵に笑う。


「ガキの癖に良くやるなぁ」

「そりゃどーも。お前もオーランドの仲間なだけはあるよ。お前の身のこなし、あれはただの人間には出来ない神業みたいなもんだ。実力が一目でわかる。まあ、思ったよりも強くなかったけど」


 俺はまだガキだ。まともな実践もここ数日が初めてだ。なのに俺はこいつと戦えている。それは異常なことだ。自然と口角が上がる。傷は貰ったが、俺は笑みを浮かべるだけの余裕があった。

 いや、余裕があったというより、俺に戦う力が身についているのが素直に嬉しかった。オーランドに捕えられた時に強くなりたいと思ったから。負けているけど、気分は良かった。自分でも思うが俺は変な奴だ。


 男はそんな俺を見てニヒヒと笑った。ふと、道沿いに眼を向けて言った。


「そうだなぁ……。少し褒美をやろう。楽しませてくれた礼だ」

「礼? 楽しませてくれた? 俺は自分でも知らない間にお前の利益になるようなことをしたってか?」


 俺はただこいつと戦ってただけだ。こいつの利益になるようなことはしていない。でも、もしかしたら俺が気付かない間にこいつに利のある行為をしていたかもしれない。必死で頭を回転させる。でも、見つからない。俺は戦闘に夢中で戦闘以外の情報に目を向けるだけの余裕はなかった。

 戦闘経験の無さがもろに出た。悔しくて思わず下唇を噛む。

 が、俺が思ったほど状況は悪くなかったようだ。男がへらへらと俺をなだめる様に言った。


「そう変に解釈しなくても大丈夫だぜぇ。俺はお前と戦えたことに価値を感じただけだからなぁ。その礼をしたいってだけさぁ。へっ、誤解を招くような言い方をしてわるかったなぁ」


 戦闘に価値を感じる? そ、そういうもんか? でも分からんでもないな。俺もここで魔物達と戦ったのは結果的にだけど利益だったわけだし。そのおかげで俺は強くなれた。魔物との戦闘で俺が死んでいたら利益どころか破産だったけど俺は生きてる。

 つまりはそういうことだろう。


「ま、まあ、礼がしたいってなんら有難く……」


 俺は敵から送られてくる塩を甘んじて受け入れることにした。

 送られてくる塩が傷口に染みるかもしれないが、このまま戦闘を再開されるよりはいくらかマシだろう。


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