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転生エルフとパパとママと林檎の樹  作者: まうまう


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エルフとわたし#6

「さて、次は反省だね」

「まだあるのですか!?」神父さんが驚いているけど、当たり前だよ、悪いことしたらお仕置きは必要でしょ。


「だって、悪いことしたって反省しないから謝ることもできないんだよ?」

ムカつくヤツを見ながら言ったら、皆、あきらめの表情になった。


「はい、こうして座って?」

地面の上に直接正座をする。


「こ、こうでしょうか?」

「何やら妙な座り方だな」

おじさんは腰の剣をベルトごと外して正座した。

「反省するのに必要なのですか?」

アトラスさんは素直に疑問をぶつけてきた。

「わたしの知ってる反省の仕方はこうなの!座ってればそのうちわかるから」


ムカつくヤツは大人が全員座っても立ったままだ。

「リデル様、このようにお座り下さいませ」

「何故私がそのように地面に座らねばならぬのだ」

アトラスさんはもう泣きそうだ。


「カッコ悪ーい。人から言われる前に自分で動けないの?」

「何ッ!?」

「あ、そっか、わかった。実は体が硬くて、こうやって座れないんでしょ?無理しなくていいよ?見た目より年寄りだと大変だね」


“見た目より年寄り”は、エルフに言っちゃいけないNGワードらしい。

大体のエルフが気を悪くするって聞いた。


案の定、イヤなヤツも釣られた。

「はっ!?そんな訳ないだろう!それぐらいできるに決まっているっ」

「言うだけなら誰でもできるし」

「~~~っ!み、見てろよ!?」

その場に勢いよく腰を下ろしてから、足をぎこちなく畳んだ。

「これでどうだ!?」

「ま、できてるんじゃない?」


それを見ていたおじさんとアトラスさんの口元が一瞬、ぴくっと笑いかけたのミア見つけちゃった。


「はい、背筋伸ばして下さい。で、あなた達は何でここにいるの?」

お仕置きが発動するまでにまだ時間がかかるから、謝罪をした3人に話を聞くことにした。


イヤなヤツは、座ってすぐ立ち上がろうとしたけれど、ヤギママが前足で正座してる足を押さえてくれている「うぉっなんだ!?このヤギ、こらっ離れろ」正座に慣れてないと立ち上がれないと思うな。

「メ゛ッ」

ヤギママに低く鳴かれて、仕方なくおとなしくなった。

静かになったのをみて、神父さんが話し始める。


「我々はお告げを受けて参りました。愛し子様、どうかエルフ神聖国をお救い下さいませ」


その一言だけで、何だかとっても重大な用事でミアのおうちに来たことがわかった。


当代神子様が出奔した後、次代の神子様はまだ選ばれておらず、ずっとお告げはないままだったのに、半年前突如先代神子様にお告げがあった。

エルフの国にある、創世神話にもでてくる林檎の樹が危ない状態にあることを知らせるお告げだった。

慌てる先代神子様に女神様は「ある少女が何とかしてくれるでしょう」と、ミアのことを教えたんだそうだ。


え……、ミアそんなの聞いてないよ?

丸投げ感が半端ないんだけど……女神様?


「と、言う訳で愛し子様とあちらの林檎の樹には是非ともエルフの国に来てもらわねば困るのです」

「林檎の樹の移動方法については愛し子様が知っておられると女神様は仰ったそうです」


知ってるも何も毎年の恒例になっちゃってるぐらいだけど………


「話はわかった」

「では!」

「でもミア行かない」

「な、なぜ!?」

「ミアはパパとママから離れたくないの」

「では、是非っ、ご両親もご一緒に……!」

「ムリ」

「そ、そんなっ」


「話は終わりね?もう立っていいよ」

すっと背筋を伸ばしたまま立ち上がる。ボランティアで施設にお習字を教えに来てくれてたおばあちゃま直伝だよ。「とてもよろしいわ」と誉められたんだから。


くるりと振り返りおうちに戻ろうとすると、

「待てっ貴様、エルフの国がどうなってもいいのか!?」

と、ムカつくヤツが言い出した。

「別にどうでもいいよ?」

「え……?」

「ミア、エルフの国に知り合いとかいないし?パパとママがいればいいし?」

「お、大勢のエルフが困るんだぞっ!?」

「しつこい。自分の大事な物と他人の大事な物が一緒な訳ないでしょ?バカなの?」

「バ、バカだと!?もう許さんっ」

ムカつくヤツは立ち上がってミアに掴みかかろうとしたけれど、一歩も進まないうちに「ぐぁっ」と崩れた。

それを見た他の3人も側へ行こうと立ち上がるけど

「ヒイィイィィィ」

「なんで、こん、な、ビリビリす…る…ギャアァ」

「こ、これはなんとも…う、むぅぅ」

3人もその場で崩れて、足の痺れに悶えている。


「これに懲りたら、もう他所のおうちの林檎勝手に食べちゃダメだからね?」


そーだ、アイツにはもっとやってやろ。

「あなたも、素直に謝ること覚えた方がいいよ?」

ふくらはぎを指でツンツンしてあげる。


「グアァ、や、やめろっ、突っつくなっ!余計にビリビリするではないかっあぁあぁぁ……!」













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