パパとママとわたし#20
やっと、やっとGWが終わりました。
全国のサービス業の皆様、お疲れ様でございました。
ママはミアとヤギ小屋にきた。
お留守番しててね、って頼むのかな?
そう思っていたのにママはヤギママの首に縄をつけている。それを片手で持って「さ、行くわよ」と言った。
「やぎまま、いっちょいく?」
「えぇ、ミアはヤギに乗って行くのよ」
荷車に荷物を積み終わったパパがきてミアを抱っこしてくれる。ヤギママは首を下げて体を低くしてくれた。そしてそのまま背中に乗っけられた。
ママは左手に縄、右手はミアの背中に添えて落ちないように気をつけてくれている。
ヤギママの背中は毎日のクリーンのおかげかすんごくふわんふわんでこれならお尻が痛くなる心配はなさそう。
「ちゅっぱーつ!」
ミア初めておうちの敷地から出るよ!
お庭から出るとすぐ急な下り坂。下りてしまうとなだらかな下り坂と山へ続いている上り坂に分かれていた。
ミア達は村へ行くから下り坂の方へ。
いつもお仕事へ行くパパはお山の方へ行くんだって。
ついでだから謎だったパパの仕事について聞いてみよう。
「ぱぁぱ、おしごとなーに?」
「お、ママが言ってた“なんでどーして”かな?パパのお仕事はね、山番だよ。村の持ち物の山を毎日見回って下草を刈ったり、大事な木に虫がついてないかチェックしたりね」
ふーん、山の管理人がパパのお仕事だったんだ。なるほどー、だから、村から離れたところに住んでるんだね。
まだ少ししか進めていないけれど、ミアの足ではこのアスファルトで舗装されていない、アップダウンが激しい道じゃあたどり着ける気がしない。毎日村から山まで通っていたら大変だもの。
次の上り坂を上りきったら村見えるかな?
「もうしゅぐちゅく?」
「ははは、まだまだだよ。そうだなぁ、おうちから今来た道をあと4回くらいかな」
まだまだだった!時計がないからわからないけど、今きた道だけで10分~15分ぐらいはありそうだから、少なくともあと40分は歩かなきゃいけない!約一時間はかかる!
「スポーツはできなくてもかまわない。社会人になったら趣味でしかできないことの方が多いからな。だが足腰だけは鍛えておけよ?年を取ってから寝たきりになりたくなければな」運動音痴だったみりあに体育の先生のかけた言葉が甦る。先生、こっちでは歩けなければ年寄りになる前に生活ができないようです。
パパもずっと荷車を引っ張って頑張ってる。
ミアもおうちに帰ったら毎日ぴょんぴょんぱして頑張る。
こうなるとヤギママのありがたさが身に染みる。
「おもたくてごめんにぇ?」ヤギママの首をなでなでしながら謝っておく。
「大丈夫よ、ミアぐらいの重さなら平気なはずよ」牧場では時々大人のヤギが背中に乗ったりしているんだそうだ。高いところが好きなんだって。
あと今日ヤギママが一緒に行くのは、また牧場に寄るためなんだって。
次の赤ちゃんを産んでもらうために、パパを見つけに行くんだって。
「あかちゃん、みあがいっぱいあしょんであげりゅっ」
「めぇえぇぇ~」
ヤギママとお約束した。
ヤギママは暴れず揺らさず、実に安定した足取りでミアを運んでくれる。
蛇の一件以来ヤギママの株は爆上がり中のようだ。
パパとママも口々に「えらいぞー」とか「いい子ねぇー」と声をかけている。
ヤギママは「めぇめめぇ~めめえぇ~(いえいえそれほどでも~)」と返事をしているようだ。
ヤギママは名実ともにミアの保護者として認められたようだ。
ミア、ヤギママに乗れなくなる前に、足腰しっかり鍛えなきゃ!
今はヤギママの背中の上だから景色を見てる余裕があるけど、自分で歩いたらそんな余裕とてもないかもしれない。
今のところ異世界っぽい物はない。
見慣れない草や花や聞いたことのない鳥の声はするけれど、割りと都会っぽいところに住んでいたみりあが知らないだけかも知れないし。
人工的な物は今のところきれいなお水の流れてる小川にかかる、木でできた小さな橋くらいしか見ていない。
村、どんなところかなぁ。
楽しみ。
GWで妙な間か空いてしまったせいで、なかなかミアの世界に頭がどっぷり入り込めずにいます。
困ったもんだ。
“パパとママとわたし”はこの回までです。
次からは、パパとママとミア、小さいけれど幸せな三人だけの世界からほんの少し広がりをみせます。
ブクマして読んで下さってる方も、初めて読みました、の方もありがとうございます。
また投稿したらご一読お願いします!




