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転生エルフとパパとママと林檎の樹  作者: まうまう


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エルフとわたし#39

あー

あー

本日は晴天ナリ!

本日は晴天ナリ!!


運動会の校長先生じゃないけど、今日はそう言いたくなるぐらいの青空!


林檎の樹さんも5日ぶりのお日様の光がうれしいのか何だか葉っぱがいつもよりつやつやして見えるし、シェファフルトさん達みんなの顔も晴れやかに出発した。

時々、馬車の車輪がぱしゃんぱしゃんと水溜まりを通過する音がしてる。

順調に行けば夕方にはエルフの国へ入れるんだって。


「エルフの国は美しいぞ?」

馬車に揺られながらリデルの顔もどことなくうれしそうだ。

そうだよね。

ミアはどんどんおうちから離れているけど、エルフのみんなはこれからおうちに帰れるんだもん。

それはうれしいに決まってる。


「今からお昼休憩を取った後、外周をはずれ国境となってる河へ向かいます」

にこやかに予定を教えてくれるグリフェルダさんのふわふわの髪もいつもよりふわんふわんな気がする。


今、馬車が走ってる大きな道は外側の楕円だから“外周”。

樹海の側の小さな楕円は“内周”って呼ぶらしい。

ミアがいたロドクルーン王国の王都で大きな馬車に乗り換えたから、外周へ入ってからはいつもシェファフルトさんかグリフェルダさんどちらかが一緒に乗るようになった。

隊員さん達も全員馬に乗って高速移動だ。

といっても、日本の車ほど速くはないんだけど。そりゃミアが走るよりは全然速いけど高速道路の外周へ入ってからも意外とゆっくりだ。

速く走れないこともないけど、そしたらお馬さんがバテちゃうんだって。

そんなのかわいそうだからゆっくりでいいよね。


ロドクルーン王国を出てすぐは民家がちらほらあって草原だったけど、今は左右が森ばかり。

外周はすごくよく考えられて作られてて、大体馬車で半日進んだ距離のところに宿場が作られていていつもそこで泊まって、お昼休憩は野営しやすいように開けた場所があった。

キャンプ場みたいに火を使う場所や、水場があって、馬を繋げておく杭もある。

今日もそこでお昼休憩を取るみたい。


馬車から下りて、うーーんって背伸びして背筋を伸ばす。

大きな馬車になってから座るところがソファーになってるからそんなに痛くはないけど5日ぶりの馬車に体は窮屈な思いをしていたみたい。

ミア達が下りたら馬車のお馬さんもお水を飲んだり草をもらって食べたり休憩する。

馬車が移動した後の外周の道を指先で撫でてみるとカチカチに固い。

アスファルトやコンクリートじゃなくて、確かに土なんだけどすごく固く変質してる。

この固い道だから大きな馬車がたくさん通っても道が凸凹にならないってピュイトが教えてくれた。

ちなみにこんなに固くしたのはドワーフの土魔法なんだって。

負けず嫌いなドワーフ達は自分の担当した場所が一番固くキレイになってるように仲間と競い会うように魔法をかけたんだって。

これはアトラスさんが教えてくれた。


「さぁさ、お座り下さい」

「ありがとう」


いつものように折り畳みテーブルと椅子をセッティングしてアトラスさんがお昼ごはんを用意してくれる。

今日のお昼はニンジンとミアの村でも育ててた一口ピーマンみたいなお野菜のスープ。

味付けにはほんのりカレーみたいな香りのスパイスが入ってる。

バケットみたいなパンにはこんがり焼いた厚切りのハムと鮮やかな緑のクレソンが挟まってる。


「んん、焼いたハムとクレソンの相性がいいですな」

シェファフルトさんが大きな口でパンにかじりついて、ふむふむと味わっている。

「ミアがたくさん育てたからな」

「ミア様のおかげですね」

事情を知ってる馬車に乗ってたメンバーはくすくすと笑ってる。

シェファフルトさんは馬車の中にいなかったからきょとんとしてる。


「お、美味しいならよかったんだもんっ」


ちょっとした失敗だからそんなに恥ずかしがることはないんだけど、みんながニヤニヤしてこっちを見てくるから恥ずかしい気分になっちゃう。



馬車にグリフェルダさんが一緒に乗るようになってから、ミアは少しずつ魔法のことを習ってる。

まず魔法を使うには魔力がいる。魔力はお腹のおへその下辺りの“魔臓”っていうところで魔素から造られる。

魔素っていうのは魔素山からいつも吹き出されているんだって。それを呼吸をするように体が自然に取り込んでいるみたい。

魔素を取り込める量や、どれだけ魔素から効率よく魔力に変えられるかで使える魔法が決まってくるみたい。


「魔法は自分の思った事を望んだ通りの形に現すことができます。そして望んだ通りにする為には魔力を上手く操作することが必要です」


グリフェルダさんは膝の上に置いていた手をぱっと広げて「ライト」と呟いた。

前も見たことのある灯りの魔法だ。

「見てて下さいね?」

グリフェルダさんは、現れた光の玉の明るさを強くしたり弱くしたりする。

「このように思った通りの明るさにする為には使う魔力の調整が必要なのです」

「どうやって調整するの?」

「エルフは小さいころから練習するのです。魔力の調整の訓練の為にこちらをご用意しました」


そして足元に置いていた麻袋の紐を解いて、中から茶色い物を取り出した。
















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