勇者撲滅9
先日4ヵ月ぶりにビリヤードのトリックショットの撮影をしてきました(;^ω^)
ハッキリ言って絶望的なまでに下手になっていたので滅茶苦茶ショックでした。_| ̄|○
流石に600以上ものトリックショットをアップしているのでアイディアが少なくなってきたので、今はトリックショットよりも小説を書いている方が楽しいかも(^^;
相変わらず一月に二回程しか「小説家になろう」にログインしないので、コメントを頂いてもタイムリーにお返事できないかもしれませんが、頑張りますので応援お願いします♪
最初の頃は、おっかなびっくりゴブリンを倒したものの慣れてしまえばなんて事は無かった。
前世でユージは、幼少期の頃に親兄弟が無くなってしまい天涯孤独の身となった。
従兄弟である叔父に世話になっていたが、高校を卒業すると同時にバイトで貯めたお金で世界各国に旅に出る事を決意する。
文明が進んだ国であれば、何の苦労もないが、地球だからと言っても様々だ。
治安の悪い国もあれば、水を飲むだけでも困る国もある。
命の危険と隣り合わせの国もあれば、自分で狩をしないと食事にありつけない国もあった。
国によっては食べる事は、常に命がけの場所もあった。
通常、動物を捉えるには罠を仕掛けるのだが、突然襲われれば肉弾戦をする事も何度も経験した。
何度も死にかけた。
肉食獣だけでなくシマウマやカバなど草食動物であっても本当に危険な動物ばかりだ。
特に、象が襲ってきたら戦うどころではない。
それを思い出せばゴブリン程度は武器を持っているだけで足は遅いし、頭も悪い。
豹に寝込みを襲われる事や、獰猛な虎に襲われる訳ではない。
前世では巨大な熊と戦った事さえあるのだ・・・。
さっき迄戦っていたオークと言っても武器も防具もある。
地球上では、場所によって銃を使う国もあったが、せいぜい刃渡りが長めのナイフと弓、防具は、せいぜいプロテクター程度。
それに比べれば、最初こそ驚きはしたものの討伐するまでに時間はかからなかった。
魔獣に分類される魔物は、地球上の獰猛な肉食獣と遜色ない。
狡猾な奴らは、安心した瞬間に襲い掛かって来る。
だからこそ、油断はしない。
その瞬間が一番危険だとユージは知っていたからだ。
「それにしても・・・そこそこ強くなったよなぁ~・・・地球じゃ考えられない成長だ・・・。今なら・・・素手で熊と戦えるかも知れん・・・。」
そうなのだ・・・
毎日毎日実直にクエストを繰り返した事により今のユージのレベルは28になっていた。
レベルだけで言いうのであれば、Dランク冒険者なのだが、初期値のステータスが平均の3倍以上もあった事で、既にBランク冒険者と遜色ないステータスとなっていたのだった。
「でも・・・魔法使って見たいなぁ~・・・否、そりゃ~生活魔法が使えた時は、メチャクチャ嬉しかったけど・・・
逆にもっと異世界っぽい魔法が使いたくなっちゃうよな~・・・」
セッセと荷車のような物を組み立てながら独り言ちる。
「それと・・・そろそろアイテムボックスかアイテムバッグが欲しいな・・・。だけど高いしなぁ~・・・。」
一人の方が、ランクアップが早いと思ったユージは、他の冒険者の誘いを断り未だ単独冒険者として活動していた。
お陰で、Dランク冒険者にも僅か2週間程でランクアップした上、稼ぎも良い。
さらに、それを元手にビジネスも始めたようだ。
マイとミレイも何かの踏ん切りがついたのか各々、自分の夢に向かって動き出していた。
それ以外にも何か考えがあるようだったが、ユージにライバル心を抱いたのか教えて貰えなかった。
それでもユージは、今後の事も含めて二人に色々な相談に乗っては貰っている
今日は、午前中に獣が魔物となったダークボアを5頭討伐し、午後にオーク4匹を討伐した。
レベルが上がってからは、力が付いた事で、荷車を押すのも苦にならなくなっていた。
ダークボアとは猪の魔物なので、大きいものだと一頭100㎏以上もある。
舗装されていない場所を10㎞以上も押すのだからユージは知らない内にレベルと関係がない成長を遂げていた事に未だ気が付かない。
オークに至っては、一体200㎏以上もある。
地球で舗装されている道路を800㎏以上の荷を積んだ荷車を10㎞以上押す事を考えれば、どれだけ力が付いたのか分かと言うもの。
そうして、第三層の冒険者ギルドに戻ると裏手にある冒険者ギルドの解体倉庫へと向かって行った。
最初の頃は、自分で魔物を解体していたのだが、何度も何度も解体するとなると時間もかかり効率が悪いと考え、手数料は取られる者の魔物をそのまま冒険者ギルドへと運ぶようになったのだった。
最初の頃は、多少驚かれたものの今では、日々繰り返される光景に待ち行く人さえも慣れ始めたようだ。
冒険者ギルドの解体班の職員達も今ではユージの専属なのではないか?と囁かれる程、対応が良くなっていた。
「ユージ!今日もお疲れ!」
そう言って声を掛けて来たのは、この第三層の冒険者ギルドを統括している。ギルドマスター“トーマス・ギブソン“だ
筋肉ムキムキの大柄な壮年だ。
「あぁ!トーマスか♪ 今日も頼む。」
「分かった。それにしても・・・一人でオークを4体か・・・そろそろCランクに昇格しても良い頃じゃないのか?」
「あとちょっとポイントが足んないから明日のクエスト次第って感じかな?」
「そうか♪ 昔は、お前のような冒険者も少しは居たんだがな・・・この頃の冒険者は、ちょっと情けない奴が増えた気がするな・・・。まぁ~ユージには大いに期待している。」
そう言ってユージの背中をバンバンと叩くのだが、ハッキリ言ってメチャクチャ痛い。
「痛いんだよ!この馬鹿力親父!」
「ハッハッハ♪スマンスマン♪ついユージを見ると昔のノリでやっちまうな♪ 他の奴だと今ので吹っ飛んでいくから気を使うからな♪」
「だったら俺にも気を使え!」
「ハッハッハ♪ 分かった♪」
ユージはトーマスに白い目を向ける。
『この会話・・・何十回目だろう・・・多分・・・分かってないだろうな・・・。』
そんな事を考えていると
「そう言えば、昨日までの討伐した買い取り分だが、相当溜まっているぞ?・・・今日は持っていくか?」
「あぁ用意して貰えるか?」
「それなら既に用意してあるぞ」
そう言って、硬貨の入った小袋を乗せた台車を職員に持って来させた。
「取り敢えず纏めて話すぞ?」
「あぁ。それで良い。」
「助かる。それじゃ~先ずゴブリンからだ!」
そう言ってトーマスが話しだした。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Eランクの魔物から・・・
先ず、ゴブリンが全部で40体だが、これは、一体に付き7000エーカ、合計28万エーカだ。
いつも通り素材はなし。
魔石は一つ1000エーカだが全部で、5万エーカで買い取る。
次がDランクの魔物だ・・・
オーク42体は、一体に付き素材として5万エーカで、合計210万エーカ
魔石が一つ1万エーカで、全部売ってくれれば50万エーカで買い取らせて貰う。
それと肉が全部で、4200㎏取れたから1㎏1000エーカで買い取らせて貰う。
肉代として全部で、420万エーカだな。
ダークボア30体は、全部で1500㎏の肉が取れたから、これも1㎏1000エーカで買い取る。
合計で150万エーカだ。
それと魔石が一つ6000エーカだが、これも全部売ってくれれば、20万エーカで買い取らせて貰う。
素材は無し。
ゴブリンソルジャー 8体は、一体に付き15,000エーカで合計12万エーカ
魔石が一つ5000エーカだから色を付けて5万エーカで買い取る。
次にCランクの魔物で・・・
オークソルジャー6体だが、一体に付き素材として20万エーカで買い取る。合計120万エーカだ。
魔石は、一つで5万エーカだから30万エーカだな。
肉は、需要が高いから1㎏2500エーカだ。肉が800㎏取れたから全部で、200万エーカになる。
最後にゴブリンジェネラル4体だが、これは、魔石込みで一体7万エーカだ。
色を付けて全部で、30万エーカで買い取るぞ。
買取合計1130万エーカと
それぞれの討伐褒章として全部で、220万エーカ。
それと、ゴブリンの件だが、これは本当に助かった。
後少しで、スタンピードが起こっていた事は調査でハッキリした。
でだ、この件も国から報奨が出たぞ。
特別報酬として200万エーカ。
合わせると全部で、1550万エーカ。
支払うとなると枚数が多いから1000万エーカ分を大金貨100枚と残りの550万エーカを金貨550枚で支払わせてもらえると助かる。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「分かった♪ それで頼む。」
「そうか♪ ユージならそう言ってくれると思ったぞ!そうしたら金を確認してくれ。」
そう言って硬貨の入った袋を乗せた台車を指さす。
ユージが硬貨を確認している間、トーマスが何やら職員へと指示を出していた。
「確かに!確認し終わったぞ!それにしても・・・これだけあると本当に数えるだけでも面倒くさいな・・・。」
そんなユージの呟きが耳に入ったトーマスが
「そんなユージに朗報だ♪」
ニコニコしながら傍に来る。
「何の話だ?」
「さっき話したゴブリンの事だが、特別ポイントが加算されてCランクの昇格試験が受けれる事になったぞ♪」
「マジで!」
「おぉ!マジだ♪」
「それで!昇格試験はいつ行ってくれるんだ?」
「それなんだが、他のCランク昇格試験を受ける冒険者もいるから、2週間後になった。
それと、ユージは、この国にあるセントハイムダンジョンには言った事はあるか?」
「話には聞いた事があるが、行った事はまだないな・・・。」
場所は、国を東西南北で分けると西側の第二層の出口付近にあるダンジョンだ。
ユージの家は、 “中央区”と呼ばれる第一層の東に位置する。
なので、魔導列車に乗って国外へと出る為に一番早い東の冒険者ギルドを使っていた。
ダンジョンに興味はあるが、先ずは、ランクアップしてからと後回しにしていたのだった。
「そうか、試験内容は、そのダンジョンの中である魔物の討伐だそうだ。
幾らBランク冒険者が同行すると言ってもシッカリ準備だけはしておけよ!」
そう言われて静かに頷くユージだったが、ここのロ中では、
『やったよ!俺頑張った♪ よ~し!よしっ!これでCランクになれば、また一歩アイテムバッグやアイテムボックスに近づくぞ♪ それに冒険者ギルドにお金が預けられるようになるのもデカいな! ヒャッホォ~♪』
メチャクチャ浮ついていた。
「ただいま~♪」
「お帰りなさいませ♪ユージ様♪」
「ただいまラナ♪ あぁ~良い匂い♪」
最初の頃は、生真面目と言うか機械的なイメージが強かったラナだが、何度となく話していく内にかなり優しい表情を向けてくれるようになった。
「クスクスクス♪今日は、何やら良い事でもあったのですか? ユージ様とっても嬉しそうです♪」
「わ・・・分かっちゃった? 今度、念願のCランクの昇格試験を受けれる事になったんだよ♪」
「も・・・もうですか!? それは、おめでとうございます♪ ユージ様なら必ず合格しますね♪」
「それと・・・ラナにはいつもお世話になっているから・・・これを貰ってくれると嬉しいんだけど・・・」
そう言って道具袋から一つの袋を取り出す。
「これは?」
「ほら♪ この前、買い物に行った時に何かプレゼントしたいって言っただろう?」
紙袋から立派な指輪とネックレスを取り出す。
「いけません!ご主人様にはいつも良くして頂いているのに・・・」
ラナが、そこまで話すとユージに口を押えられた。
「ご主人様じゃなくってユージって呼ぶ約束だろう?」
「そ・・・そうでした・・・申し訳ございません。ですが・・・」
「もう手遅れだね♪ 既に買ってきちゃったから♪ そんな事より付けてみてよ♪」
すると・・・ラナは申し訳なさそうな表情を浮かべてはいるもののキラキラと輝くダイヤの指輪とネックレスを見て一瞬、嬉しそうな表情を醸し出していた。
「もう・・・じれったいな!俺が付けて上げるから中指を出して!」
キョトンとした顔でユージの顔を見るラナ
「ほら♪ピッタリ♪」
「ユージ様・・・何で、私の指のサイズを知っておられたのですか?」
「この前、草で指輪を作った時があっただろう?」
「えっ?まさか・・・あれって・・・」
「アハハハハ♪ 実は、ラナの指のサイズを測る為でした~♪」
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