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勇者撲滅7

趣味のトリックショットもコロナウイルスのせいで自粛中。

お陰で、もう一つの趣味である小説のアイディアがバンバン浮かんでしまいました。

一つ目が終わってから掲載しようと思いましたが、増えすぎて来たので、同時に掲載する事にしました。

一月に数回しかパソコンにログインしないので、コメントを頂いてもタイムリーにお返事できないかもしれませんが、頑張りますので応援お願いします♪

「それは、大丈夫!この前確認したから♪ あくまでも職業欄が“勇者”と“大賢者”と言った超越した職業は既に把握されていて、それに該当すれば犯罪者扱いされるけど、それ以外の職業であれば何の問題もないんだってさ♪」



「そう・・・だったら・・・ユージは、職業“勇志”にするって事だから・・・おめでとう♪」

マイがそう言うがミレイはピンとこない。


「何がおめでとうなのマイさん?」

「だって・・・ユージは冒険者になりたかったのよ? これならば、むしろ冒険者向きと言っても過言じゃないでしょう? そうでしょう?ユージ!」


そう言いながらユージの方へと顔を向ける。

「だな♪ ありがとう2人共♪ まぁ~ビジネスが好きなのも本当だから冒険者をしながら稼いだ金で何か商売を始める事にするよ♪」


「ね♪ こう言う事よ♪」

「そうなんだ・・・冒険者か・・・。何か・・・本当に・・・異世界って実感したかも・・・。」

「そうね・・・ちょっと羨ましいかな・・・。」


夢だった冒険者になるとハッキリ言いきったユージを見て未だ自分の行く末を見いだせないマイの顔が僅かに曇る。


「そうだね・・・私も・・・羨ましいかも・・・。」

「ん?どうして?マイは女優だし、ミレイはコックになるんじゃなかったの?」


ミレイは前世では、幼少から料理が好きで、大人になったら料理で周りのみんなを幸せにしたいと夢を持っていたが、不治の病によりその夢は叶う事が無かった。

なので、この世界でシェフを目指すと話していたはずだった。


「う~ん・・・何て言えばいいんだろう・・・。ユージ君の話を聞いていたら冒険者もビジネスも両方やるって言われて・・・折角の異世界なのにコックだけで良いのかなぁ~って思っちゃたんだよね・・・。だったら・・・私も他の何かもやってみたいって・・・。」


そう言われてマイが何かに気が付いた様に・・・

「あぁ!分かった♪ それだ! 私も女優としてまだまだこれからだったのに、ころ・・・・コロッと死んじゃったから・・・夢半ばだと思って女優業を選んだんだけど・・・そうよね♪・・・ここは、異世界なんだもの・・・今まで自分が経験した事が無い職業をやっても良いわよね♪ はぁ~スッキリした~♪ ありがとうミレイ♪」


そう言って2人で何やら納得した様に頷きあっていたのだった。



そして、翌日・・・。

満面の笑みを浮かべて冒険者ギルドの扉を開く若者の姿があった。


4階建てからなる冒険者ギルドは、立派な外観をしている。

セントハイムの国が大きい為、第一層には、巨大なギルドがあり外の世界で魔物を討伐した場合は、最下層の第三層にある四つある冒険者ギルドに運ぶ事になっている。


伝え忘れたが、この世界の交通機関には、魔導列車が東西南北に走っているので外の世界に出ようと思たら30分も掛からず全ての城壁を抜けてしまう。


さらに、国内の三つの城壁の近くにも周囲を囲う様に列車が走っている。

地球に比べれば、まだまだ不便とも言えるが、この魔導列車が無ければ、中央から外に出ようと思ったら馬車で3~4時間は掛かってしまっただろう。


役割毎に分かれている階層でもあるが、分かり易く言えば第一層が大都市で、第二層が都市や町。そして、最下層の第三層が、町や村と言ったイメージだ。

東京都が丸ごと国家って言えば分かり易いかな?


そして、ユージが来ている冒険者ギルドは第一層にあるギルド本部であった。


入り口が分からずウロウロしていると半透明のガラスの様な場所から人が出て来たのを見てその場所に移動する。

中が見えそうで見えない半透明の入り口らしき場所を恐る恐る触れると何の抵抗もなく素通りする事が出来た。


どうやら何かの魔道具のようだ。

異世界の扉は、木製だと思っていたらとんでもないハイテクだった。


中に入ると圧倒される。

立派な鎧を身に纏った戦士。

見るだけで気圧されそうなオーラを放つ剣を持った剣士


見るからに魔導士と言わんばかりの服を着ている者が手に持っているのは、力を秘めていそうな杖の先に何かの宝石が嵌っている。


そんな冒険者達が大勢いる。

当然そんな強者だけではなく弱そうな冒険者たちの姿も数多く目に入った。

それでも、本物の冒険者の姿には興奮する。


男女問わず若い子であれば、13歳位から上は50代過ぎと思える人もいる。

入り口を入って右側は飲食スペースだったが、これまたデカい!


恐らく、ギルドの職員なのだろうがウエイトレスの女の子たちが忙しなく動いていた。

耳をそばだてると冒険の話ばかり聞こえてくる。

その度、ユージはワクワクする自分を抑えられなくなってしまう。


どうしても地球でのラノベに影響されていたので、見る物全てに圧倒されてしまう。

冒険者達は、掲示板に張り出された紙を見るのではなく、これまた入り口の様な半透明のウィンドウに書かれているクエストを読んでいるようだった。


ユージはくだらない部分で躓いてしまう。

「掲示板だと・・・何か違う気がする・・・分かり辛いから・・・メッセージボードと呼ぶ事にするか♪」


ユージ曰くメッセージボードの上にはE~Bまでの文字が並んでいる。

「これは・・・おそらく!ランクだな♪」

そう考えながら歩を進めると中央付近にイメージ通りの掲示板がいくつも置いてあった。


「あれ?これなんだ?」

近づいてみると掲示板の上にGランクと張り紙があり、他のを見るとFランクと書かれていた。


「なるほど・・・低レベルの冒険者用の掲示板は、イメージ通りなのか~」

そして、左側のメッセージボードではなく、右側の方へと向かうと武器屋や防具屋、修理屋や道具屋など、様々なお店が揃っている。


道具屋を除くとローポーションやミドルポーションと書かれた有名な治療薬が置かれている。

「本物だ~♪」

「いらっしゃい♪何をお求めで!?」


ただ見ていただけなのだが、そう言われては、見て頂けと言えないユージ。

「あの~・・・ポーションっていくらですか?」

「ん~書いてあるだろう?・・・おっと!すまんな・・・値札が倒れていたか・・・ホラ♪・・・ローポーションが一つ銀貨5枚で、ミドルポーションなら金貨2枚だ!」


「ポーションの効果ってどうなんです?」

「ん~兄ちゃん・・・初心者か?なら仕方がない。

ローポーションを飲めば、ちょっとした傷や怪我を直す程度だ。

簡単に言えば包丁で指を切った程度だったら回復するが、包丁がグサッと刺さったら流石に治らん。」


「やっぱり飲むんだ・・・・・ふ~ん・・・・・」

腕を組んで暫し何かを考えている。


「当然だろう? それとミドルポーションは、そんな傷や怪我でも直せるほどの効果があるぞ♪

まぁ~それでも腕が捥げたら効かねぇ~けど・・・止血効果はあるな・・・。」


そう言われて正直ビビるが・・・

「そうしたら・・・ローポーションとミドルポーションを一つずつ貰うよ♪」

「あいよ! そうしたら・・・25000エーカだ。」


そう言われて金貨2枚と銀貨5枚を袋から取り出す。

「毎度! 今後も宜しくな♪」


そう言われてスッカリその気になる。

気を良くしたユージが正面奥へと歩いていくと天井からプラカードがぶら下がったホテルのロビーの様な場所が見えた。


近づいてみるとそれぞれ冒険者ランク毎に並ぶ様に出来ているようだ。

一番左側に新規冒険者受付と書かれたプラカードがあったので、そこに並ぶ事にする。


それにしても・・・混んでるんだな・・・。

キョロキョロと周りを見るとどの列にも7~8人は並んでいる。

E~Cランクの場所に至っては、それぞれ3列になっていて受付嬢も3人いる。

FランクとGランクそれと、Bランクは、それぞれ2列に並んでいた。


そして、新規冒険者の場所でも2列に並んでいた。

前に10人程並んでいるだろうか・・・。

40分程並んでいると次が自分の番となった。


これまでの人達を見ると登録した後、2階で講習会が開かれるようだ。

並んでいると一人だけ別の機械で何かを図っているところを見ると・・・

「魔力が強いからだな♪」

そんな事でさえワクワクするユージであった。


そして、自分の番となる。

「お次の方♪」

カウンター越しに声を掛けられると

「うわぁ~ヤッパリ・・・メチャクチャ可愛いな♪この子♪」


ギルド職員の正装なのだろうが、チェック柄のミニスカートに何故か網タイツ。

上半身は胸元が開いた白いワイシャツに蝶ネクタイ。

頭にはベレー帽の様な帽子をかぶっている。


胸に取り付けたネームプレートには“シェリー”と書かれている。

短めの亜麻色の髪に端整の取れた顔

身長は155㎝と言ったところか・・・


ユージがボォ~っと見つめていると

「あの~・・・話を聞いていますか? 込み合っているので、体調が悪いのなら後日お越しください。」

ラノベだと恋に発展しそうなイメージだったのだが・・・現実は厳しい。


「すいません!大丈夫です!」

「だったら受付手数料で5000エーカになります。」

そう言って銀貨5枚をカウンターに乗せる。


「はい♪確かに♪では、こちらの魔道具に手を乗せて下さい。」

そう言われて手を乗せると何やらインクジェットプリンターの様な音が聞こえ始めた。


「では、手はそのままでお願いします。」

そう言われていくつかの質問が始まった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

名前は?

ユージ・カミヤ


ご年齢は?

18歳


お住まいは?

セントハイム第一層


ご職業は?

勇志・・・(勇者とは言えず・・・)万能職です。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


そこで、受付嬢のシェリーの眉間にしわが寄った。


「もしかして・・・異世界からの転移者様ですか?」

「そうです・・・良く分かりましたね♪」

「そうですか・・・でしたら・・・こちらの魔道具で再検査をさせて下さい。」


そう言われて先程見たもう一つのコピー機の様な物の上に手を乗せる。

「暫くそのままでお願いします。」

先程と同じ様にやっぱりインクジェットプリンターの様な音が聞こえた。


「有難うございました♪」

『何だろう・・・さっきより角が取れたフレンドリーな話し方になった気がする・・・』

そんな事を考えていると


「ふむふむ・・・本当だ・・・職業“勇志”・・・始めて見ました・・・。確かに万能職のようですね♪

それにしても・・・やっぱり異世界の方は、初期ステータスが高いですね~♪」

「そうなの?」


そんな会話をしていると自分の身体に力が漲る感覚があった。

後で、知った事だが、本来転生されて直ぐにステータスに変化があるそうなのだが、俺の場合、今まで、職業が定まっていなかった事で、平凡なステータスだった。

それが、冒険者ギルドの魔道具によって職業認定された事で、ステータスに変化があったそうだ。


「はい♪ 通常の初期値の3倍以上はありますね♪ 全ステータスが3倍とは・・・本当に素晴らしいステータスです♪一昔前の勇者とか大賢者と呼ばれる人達なみかも知れません♪」

そう言われドキッとする。


「アハハハハ♪ まさか勇者はないでしょう♪」

「そうですよね♪職業も“勇志”ですしね♪ なるほど・・・これだけステータスが高いとなると・・・ユージさん!どうでしょうか? ユージさんがご希望でしたらEランク冒険者テストを受ける事も可能ですが、ご希望になられますか?」



「マジで?Gランクからじゃなくって良いの?」

「はい♪ ステータスは、既にDランククラスなので、問題ありません。」

「だったら!その試験受け・・・ちょっと待ってね・・・」


やる気満々だったが、何の試験なのかを聞いていない事を思い出す。

「その試験ってどんな試験なの?」

すると・・・一枚の紙を出してきた。



こちらも良ければ呼んでくださいね♪

■「新世界!俺のハチャメチャ放浪記! 記憶喪失の転生者」もアップしましたので宜しければご一読ください

https://ncode.syosetu.com/n0781fy/

月曜日の朝7時に更新します。来年1月分まで予約してあります。


■「小さな小さな 大冒険!!」もアップしましたので宜しければご一読ください

https://ncode.syosetu.com/n6880gm/

月曜日と木曜日の朝7時に更新します。来年1月分まで予約してあります。

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