勇者撲滅10
先日4ヵ月ぶりにビリヤードのトリックショットの撮影をしてきました(;^ω^)
ハッキリ言って絶望的なまでに下手になっていたので滅茶苦茶ショックでした。_| ̄|○
流石に600以上ものトリックショットをアップしているのでアイディアが少なくなってきたので、今はトリックショットよりも小説を書いている方が楽しいかも(^^;
相変わらず一月に二回程しか「小説家になろう」にログインしないので、コメントを頂いてもタイムリーにお返事できないかもしれませんが、頑張りますので応援お願いします♪
以前、買い物に行った帰りにも何かお礼の品を買いたいと伝えたが、さっきと同じ様に断られてしまった。なので、ユージは
「だったらこれなら大丈夫だろう?」
と言ってラナに小さな花が付いた茎を指に巻き付けた事があった。
「ほら♪背中を向けて!」
そう言いながラナラの肩に手を置くとクルっと回して後ろを向かせると
「はい♪こ~やって髪を持ってね♪」
ラナの背中まである長い黒髪を束ねて持ち上げるとラナの手を取って持たせる。
「あの・・・ご主人様・・・あの・・・」
ラナが、恥ずかしそうに顔を赤らめて何かを言いたそうにしていたが
「ちょっと我慢してね♪」
そう言ってラナの後ろから両手を回す。
「は・・・はいっ!」
目を瞑って恥ずかしい気持ちを我慢するもののラナの心臓は今にも爆発しそうな程、高鳴っている。
「はい♪終わったよ♪」
そう言って目を瞑っているラナの前にスタンドミラーを持って来て
「どう?」
ユックリ目を開けると自分の胸元にあるダイヤのネックレスが美しい輝きを放っていた。
「き・・・綺麗~♪」
「うん!やっぱりラナは綺麗だね♪ 良く似合っているよ♪」
ユージの言葉に顔をさっきよりも真っ赤にして頭からは湯気が吹き上がる。
「わ・わ・わ・わ・私がキ・キ・キ・キ綺麗ですか?そ・そんな・・・お世辞でも嬉しゅうございます・・・。」
「う~ん? 何言ってんの? ラナ! 鏡を見てごらんよ?・・・ほら・・・ダイヤの指輪もネックレスもラナの美しさを引き立てている。」
ユージにそう言われて鏡に映る自分の姿を見つめるが、どう見ても宝石の方が綺麗に見える。
「そん事は・・・私はあまり可愛い方じゃありませんし・・・」
「フム・・・納得してないな・・・分かった!明日!俺とデートするぞ!」
「はい?で・・・デートですか? あの・・・私なんかと・・・?・・・それに・・・私は、奴隷で・・・メイドですし・・・。」
それを聞いてユージは
「なるほど・・・それが、ラナのコンプレックスだな・・・。」
そう言うと自分の部屋へと上がっていき一枚の紙を持って降りて来た。
「ラナ!これが何か分かるかい?」
「そ!それは!」
「そう!君を縛り付けている奴隷の契約書だ!」
そう言いながら目の前の暖炉へとくべた。
「ユージ様!何を!」
不思議な事にただの紙が暖炉の炎の中にあって直ぐには燃えない。
暫くすると燃える事を忘れていたかの様に一気に緑色の炎を上げて燃え尽きた。
「手を見せて!」
そう言ってラナの手を取ると
「あっ・・・隷属紋が・・・消えて・・・」
すぅ~っとラナの手の甲にあった奴隷の紋章が消えて行く。
「これで、君は奴隷ではなくなったわけだ・・・。」
「そ・・・そんな・・・私が言う事を聞かないから用済みと言う事でしょうか? でしたラナはもっと良い奴隷となるよう努力いたしますので、何卒ユージ様のお傍に置いては頂けないでしょうか!ユージ様!お願いです!」
膝をついて必死にユージにすがる様に懇願するラナを見てユージが不機嫌な顔になった。
「ラナ!立つんだ!」
それでもユージの足に縋りつくラナの両脇に腕を入れると一気に立たせたのだった。
「うぅぅぅぅ・・・ユージ様・・・何卒・・・何卒・・・」
ヒック、ヒックと肩を震わせて泣きじゃくるラナ
「馬鹿だな・・・俺がお前を手離す訳がないだろうが!?」
そう言われて涙でグシャグシャの顔をユージに向ける。
「へっ?・・・では・・・何故、奴隷の契約を・・・。」
「良いか?俺は、元かラナラを奴隷として見ていないからな!確かにメイドとしては見ているけど・・・ラナは、一人の立派な人間だ!几帳面だし!料理は上手だし!掃除は丁寧で早いし!良く気が利くし!心が綺麗だし!性格が優しいし!意志が強いし!・・・・・」
そこまで言われるとさっき迄泣きじゃくっていた顔がまたしても赤く染まっていく
「ユージ様・・・」
「まだまだあるぞ!いつも俺が知らない内に武器や防具を綺麗にしてくれている事も知っている!それに!」
まだまだ続くと言われアワアワとし始めるラナだったが、流石にここまで褒められた事など生まれて此の方一度も経験がない。
ユージの言葉に心臓が高鳴る事を感じたもののそれが何かは分からない。
つい、恥ずかしさからユージの言葉を塞いでしまう。
「わ・・・分かりました!ユージ様・・・そ・・・その辺で勘弁して下さい~。」
「フン!分かれば良い!ラナはもっと自分に自信を持つべきだ!奴隷契約が無くなった今!ラナは自由だ!だが、もしよかったら・・・このまま・・・俺のメイドとして使えて貰えないかな? ほら・・・俺って朝弱いし・・・それに・・・片付けも下手だし・・・それに・・・ご飯も下手だし・・・それに・・・」
自分で言っていて悲しくなってきた時、ラナが声を上げる。
「フフ♪ それに・・・とってもお優しいです♪ それに心もお強いです♪ それにカッコいいです♪ それに・・・私を本当に大事にして下さいます・・・。本当に・・・私は・・・ユージ様と出会えて本当に幸せです・・・。こんな私で良ければこれからもユージ様のメイドとしてお仕えさせて下さい♪」
嬉しそうな笑顔をユージに向けてその目からは涙が溢れ出す。
顔を赤らめて本当に幸せそうな表情に見える。
心底ユージの傍で使える事が嬉しいとその表情だけでも読み取る事が出来た。
「当然だ!」
「はい・・・♪」
「それと!明日のデートは決定事項だからな!」
そう言われてスッカリ忘れていた事を思い出す。
「あの・・・そのデートって・・・何でしょうか?」
ラナは、綺麗なので20代前半に見えるが、年はユージと一つしか変わらない。
4人兄弟の末っ子として生まれたラナは12歳となった時口減らしの為に奴隷メイドとして売られてしまったのだ。
なので、普通の女性の様な恋愛など経験が無かった。
ラナが16歳になるとそのメイドとしての能力と美貌を買われ、王家専属奴隷として取り上げられていたのだった。
「そっか~そうしたら・・・デートは・・・明後日にして・・・明日は、買い物に行くぞ!」
デートと言うものが何なのか分からずキョトンとしていたが
「はい♪」
そう頷くラナの表情は、今までに無い程、可愛らしい笑顔だった。
そして、次の日
準備を終えるといつも通りのメイド服を着たラナだったが、その胸元にはダイヤのネックレスと指にはダイヤの指輪が光り輝いていた。
最初は、ユージの武器や防具を買いに出かけた。
Cランク冒険者となる為にもここは奮発して出来る限り良い装備を揃える必要があった。
「いらっしゃい♪ おぉ!ユージ殿!」
出迎えてくれたのは、武器屋のジュリーだ。
女性ながら親父の店を切り盛りしている。
親父のガースは鍛治屋でもあり、この頃、売り場の方にはあまり来なくなった
「よう♪久しぶり♪」
「ハハ♪ 久しぶりって言ってもまだ、20日位だろう?今日はどうしたんだい?」
「今度、Cランクの昇格試験を受ける事になったから装備を強化しようと思ってね♪」
「マジで?だって・・・Dランクになったのだって・・・そうだよ!この前来た時にDランクって・・・凄いな♪ なる程~だったら・・・今後も使えそうな装備の方が良さそうだね・・・予算はどれ位だい?」
ジェリーと呼ばれた武器屋の娘は、ユージのランクアップの速さに付いていける装備を進めた方が良さそうだと頭を回転させる。
「予算は・・・ものによるが・・・場合によっては・・・1000万エーカだな・・・。」
「マジか!もうそんなに・・・稼いでいるのか? ちょっと・・・凄過ぎるな・・・。」
そんな二人の会話を聞いていたラナだったが、ユージが褒められている事が分かると嬉しさがこみあげてくる。
自分の事ではないのに何故こんなにも嬉しいのか・・・
今まで、何人かの貴族の奴隷メイドとして仕えたが、こんな気持ちになった事など記憶にない。
そんな事を考えていると
「ところで、その子は・・・ユージのメイドか何かかい?」
「オッと!そうだった♪ そう♪俺の大切なメイドのラナだ♪」
「は・初めましてジェリー様?で宜しかったでしょうか?」
「ハハ♪ ジェリーで良いよ! “様“なんて付けられると決の穴が痒くなら~」
「こらこら!女性がはしたない!」
「へへ♪ それにしても・・・随分綺麗な子だな♪」
「だろ!俺には勿体ない位だよ♪」
「本当だな♪」
「おいおい! そこは“そんな事はないぞ”って言うところだろうが?」
毒舌なジェリーと馬鹿話をしていると珍しく武器屋の主人であるガースが裏にある鍛治場から店の方へと現れたのだった。
「おぉ!珍しいな♪ガース殿久しぶりだ♪」
「なんだ・・・ユージが来ておったか・・・通りに店が賑やかだと思ったわい・・・。」
「えぇ~!俺のせいじゃないと思うんだけどな~」
そう言ってジェリーへと白い目を向けるとそそくさの目をそらされた。
「ハハ♪まぁ~それは、兎も角!親父!ユージ殿が今度Cランクの昇格試験を受ける事になったんだってさ!それで、今後も使い続ける事が出来る装備を探しに来てくれたんだけど・・・ちょうど良かった♪ ちょっとユージ殿の相談に乗ってやってよ♪」
「フン!それならお前でも良かろうに・・・まあいい・・・それにしても・・・もうCランクの昇格試験か・・・随分と早かったな・・・。」
「まぁ~ね♪ 俺って魔法の才能はないけどそれ以外の才能があるからね♪」
ドヤ顔でそう言うと
「アホが!そう言う奴ほど早く死ぬんだ!少しは気を引き締めるんだな!それで、装備の事だったな・・・フム・・・金はあるか?」
「あぁ・・・。問題ない。」
「そうか・・・じゃ~今のユージの実力をちょっと見せて貰おうか・・・。」
「あぁ♪いつものだな♪」
そう言って武器屋の裏にある鍛冶場の横にある広場へと場所を移す。
ガースは、変わり者で、自分で鍛えた装備を気に入った者にしか決して売る事が無い。
口癖は
「実力が伴わない者に使われたら装備が泣く」だ!
俺が、Eランクになって初めて訪れた場所だ。
次のDランクになった時もここに来たが、装備が壊れる度にここに来る。
新しい装備を揃えようとすると不思議といつもは裏にいるガースが店の方へ来るのだが、その度に裏庭に行って試し切りをさせて貰っている。
「今回は、この鉄の剣で、この鋼を切ってもらおうか!」
「いぃぃぃ~親父!それは、流石に・・・」
「煩い!お前は口を挟むな!」
「クックック♪ 相変わらずガースは面白い事を考えるな♪ まぁ~この前は、鉄の剣で鉄を切ったんだったな・・・良いぜ!」
そう言って目の前にある2cm程の厚みがある鋼の板を前に鉄の剣を上段に構えた。
「すぅ~~~~~はぁ~~~~~~」
長い呼吸で集中力を増していく
身体に流れる魔力が鉄の剣へと注がれる感覚を意識する。
そして・・・
「ふん!」
一瞬!
剣先に宿る光を置き去りにするかのような速度で一気に鋼の板に向け鉄の剣を振り抜く。
それと同時に地面の砂煙が巻き上がる。
キィ~ン!と甲高い鉄が切れる音が聞こえる・・・
「うそっ!?」
ズッズズズっと鋼の板がズレ始めドシ~ンと崩れ落ちた。
「ふむ・・・相変わらず見事な腕だ・・・否、以前よりも遥かに鋭いな・・・ガ~ハッハッハッハッハ~♪ やはりお主は面白いの~♪昔は、こんな若者が何人かはいたんだがのぉ~それでも・・・お主がいる限りは、ワシの武器たちも喜んでいるわい♪」
「ちょっと待っておれ」
そう言うと火事場に戻って行きいくつかの武器を持って戻ってきた。
「ユージ!お主は、両刃の剣と片刃の剣だったら・・・どっちが好みじゃ?」
そう言われて首を傾げる少し考える。
「う~ん・・・正直・・・どっちでも構わないな・・・。」
「フム・・・今持っている武器は、両刃か・・・この剣を試してみては貰えんか?」
そう言って渡された剣は、地球で日本刀と呼ばれる代物だ。
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