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自称邪神との対談

後ろの女の声の主は何者だろう?動けるようにしてくれるのか?姿も見えないし信用できない、不安だ。


そう考えていると後ろの声の主が再び喋り始めた。


「システムα及び邪神アグゼルの管理権限を起動、システムβ及びラプラスのシステムよ、対象『進茅晃』への干渉を遮断せよ」


そう、早口で言った。何を言ってるかはさっぱりだがこれで動けるようになるのだろうか…しかし、声の主はこちらの名前を知っていた。その事実が更に晃の不安を煽る。


また同じ様な事を考えていると。


[…………システムα、オヨビジャシンアグゼルノカンリケンゲンヲカクニンシマシタ、キョムノシンカイ、

キンキュウジハツドウシステム、【ラプラスノソクバク】ヲ システムβオヨビラプラスノ

カンリケンゲンニヨルコウソクヲチュウシ……タイショウ『シンガヤアキラ』ヘノカンショウヲテイシシマス]


またゲームのシステム音みたいなのが聞こえてきて、急に全身に巻きついた金色の鎖が現われた。驚いてる内に金色の鎖は動き出し、身体から離れてどこかに消えていった。


晃は動けるようになったと同時に勢いよく後ろを振り向いた。



そこには身長150cmほどの金色の髪のツインテールの美少女がいた。


その美少女はニッコリと笑顔になり、大きな声を出しこう言った。


「やあやあ!イレギュラーNo1、進茅晃君!まずは自己紹介をしよう!

私の名前はアグゼル!この世界、いや全世界!を管理して支配する、十の最高神の一人!

邪神、アグゼルであーーーーーる!!!!」


………………………………………………………………は? ん? え?


呆気にとられてせっかく出るようになった声も出なかった。なんだこの金髪ロリ美少女貧乳キュート自称神で背中に輪が見える系の幼女は?

いや落ち着け何個か被ってるし…、と、とりあえずこっちも自己紹介をせねば。


謎の使命感と共に、挨拶を決めたが…


「っは、はい、初めまして、て、て、俺は、はわ、進茅、あき、あきら、です」


このタイミングで発動するコミュ障、許さねえ、噛みまくったし、最悪なんだが、てか、神って…何だ。


てか今更だが、ここどこ?ゲームのシステム音?みたいなのは、きょむのしんかい?とか言ってたが…


てかあの鎖もなんなんだ!?……だめだ全然冷静になれない。落ち着け…冷静だ、こんな時こそ冷静だ。


「おいおい、そんな緊張するな!お前は客人なんだ、まぁいきなりで驚いてるだろうからな、紅茶でも飲むか?あと敬語は辞めろ!好きじゃない!」

「あっはい…」


そう言うと自称邪神ちゃんは指でパチンと鳴らし、それと同時に周りがまるでフランスのお屋敷のベランダみたいになってテーブルと椅子が現れて紅茶とクッキーなどのお菓子が現れた。


そんな様子にまた驚いてしまい、動揺が高まる。


「座れ、ゆっくりと説明してやろう」


自称邪神がそう言うので、晃は席に座ることにした…。


****************************************************************************************************************************




かなり噛み砕いて言うとこうだった。


1、お前はとある世界から転移魔法によって呼び出された。


2、世界を渡るには神の許可が必要なので、本来はダメ、しかし神の意に逆らい世界をつなぐ神界に一方通行の穴を開ける技で無理矢理引っ張られたのでその世界に送るしかない。(ちなみにここは虚無の神界って言うらしい)


3、一度送って送り返すことがかなり難しいので置いていくしかない。出来なくは無いが、神の手からは出来ない。


4、しかしすぐに世界に魂が馴染めず消滅してしまうため、一度魂だけ引っこ抜いて異世界に耐えられるように手を加える、その時オマケで特殊な力を与える。


5、そんな事が何度か起きて異世界のバランスが崩れその特殊能力持ちにしか倒せないようなやつが出現。


6、そのため数年に一度その召喚が行われるようをなってしまった、成功率はかなり低いが、今回はたまたま成功してしまった。

とまあこんな感じで…つまりその召喚の被害者が俺のクラスというわけか。


「まぁ最近は色んな世界の人間はチート能力キター!とか言って喜んでるらしいけどなぁ…まあ、世界を渡ること自体が稀だし、そういう世界同士を跨ぐようなことは神が実行しているがな」


なるほど、どの世界も同じようなストーリーが人気らしい。てかマジで神なのか…。


しかし魂を抜き取るというなら何故今俺に体がある?抜き取られて改造してポーイじゃないのか?聞いてみるか…。


「なぁ」 「ん?なんだ?」

「なんで俺にまだ体があるんだ?そんなにそれ時間かかるのか?」

そう聞くと…。


「そう!それなのだよ!」

大声にびっくりしている事おかまいなしに、話を続けるアグゼル。


「異世界に行くと普通は魂が耐えられず消滅するんだけど、君は違ったんだ、君は魂に手を加えなくても消滅しないのだ」

アグゼルはふふんと鼻を鳴らし、自慢げに言った。


「と言うと?何で消えないんだ?」

当然聞く。


「神は神の魂に干渉できないのだが、神の基準は神格がある程度あるかなんだ、一般で神格は10~20程度しか人は持てない、でも例えばカリスマある人いるだろ、あれが人の中でも神格が多いタイプなんだ、まぁ多くても50が限度だけどな」


まぁいるよなそういう奴。明人のやつも高いんじゃなかろうか。


「神の神格の基準は、下位の神で500程、中位で2000、上位だったら10000は必要で世界を管理する強い

権限を持つ私達最高位の神は150000近くいるんだよ、それに届く神が今10名存在するから十の最高神とか言われてるんだけどな」


成る程。神様にもランクがあるのか…神になっても上下関係があるって世知辛いな、しかし俺が消えない理由が分からない。


「それで、なんで消えないかって話だったな」

まるで心を読まれた様なタイミングでの疑問の回答に


「ふぅ、簡単に言うとだな、実は君の神格が高すぎて神と同等になってて魂に干渉できないのだよ。」


へーそんなことか、なるほど…………じゃねえよ!は?俺の神格が高すぎる?じゃあコミュ障になってねえよ!あり得んだろう!


「神格が高いとカリスマがあるってのは人の話、神にだって性格があるし、人は性格が良かったりすると神格が高まるから、でも君はイレギュラー、通常の神格が高まり方関係なく神格が高いのだ」

なるほど、一応納得したけど、実感わかねーな。




「俺の神格ってどれくらいなんだ?」

晃は話を妨害しない様に胸に留めていた質問を吐き出す。


「へっくちゅ!」

「ん?」


アグゼルの可愛らしいクシャミが虚無の神界に響く。


お互いが暫くの無言にアグゼルが

「さ、さて!それで、お前の神格だったな」

と焦ったように言う。

「あっ、うん」


「だいたい60000だ」

「はい?」

聞き間違いだろう、きっと奇跡的にギリギリ600くらいに食い込んで下位の神様として俺は生まれたんだ、いや、神様に生まれるってなんだ?……まあそれはともかく上位の神様に食い込んでるのはおかしい。


「いやぁ驚いたよ、まさかこんなイレギュラーがいたなんて。」

「いやいやおかしいだろ!?なんだ?俺は凄い神様だったのか!?」

動揺しかない、おかし過ぎる。


「なんでこうなったんだ!?」

「わからん!」

即答だった、よし落ち着こう、こういう時は素数を数えるんだ。

「35711131719232931374143475359………」

「ど、どうしたのだ?」

うんアグゼル可愛いな、落ち着いた…少しだけだが。

しかしなんで…ん?


「俺のことイレギュラーN()o()1()って言ってたよな。他にいるのか?」


今思い返せばNo1と言われてたこれは一番という意味だろう。多分。


「うむ、あと二人おるぞ」

「マジかよ、誰と誰なんだ?どれくらいの神格なんだ?」

「秘密だ」

「えっ?」

「わからんほうが楽しいだろう」


まじかよ、気まぐれだな…まあ、しつこく聞くのは止めよう。機嫌を損ねたらどうなることやら。

「それでだが、君と話す機会を作ったのは、実は私の神生で歩んできた中、神としての力を使ったことないんだよ、その力をして全部お前に分け与えるつもりなのだ!」


「はぁ?」


「お前くらいの神格なら、人の身で私の力を受け止められるだろう、全ての力を引き継いでお前が歴代最高の神になるのだ!」

「いやいや、マジで?」

「マジだ!すまないがもう時間がないのでな!また後でお喋りをしような」

「いやいや、無理だろ、いきなりすぎだろ!」


そんな言葉も聞かずアグゼルの手が光りの玉を作り出し

こっちに飛ばしてきた、速くて避けれない、胸に直撃して体の中に入ってくる、


「また後でな!」そう叫びアグゼルは消えた。

またおれは目の前が真っ暗になった。


『進茅晃』神格:180000

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