4、おうかんがいこつさん
よろしくです!
「ほうほう、それで勇者様は『チキュウ』という世界からきたんじゃな!」
「だから勇者じゃないっていってんでしょうが!ただの一般人でもないけど・・・」
「うむうむ、解っておるぞ! それで勇者様の世界はどんなところなのじゃ!」
「解ってないい〜〜〜〜〜っ!」
私は目の前にいる通称おうかんがいこつさんと喋っている。結構大きなお部屋に飛ばされたみたいで多分この中に家建てました、てへぺろ!、とかしてもまだあまりそうなほど大きい。頭に王冠かぶってるし王様かなこれは。
何でもこの人は英雄伝とか勇者伝とかが大好きながいこつさんのようで異世界の勇者と勘違いされた私は根掘り葉掘りと質問攻めに遭っている。帰りたい、でも帰る場所ない・・・・
「ふむふむ・・・、魔法ではなくカガクというものが発展した世界なのだな。」
「まあ、そんなところかな。一応まだ残ってるみたいだったけどね、魔法は。」
「ほう、異世界の魔法か。そそるのう、どんなものなのじゃ?」
「そんなに良いものじゃないよ。こっちでは魔力を使うんだよね。」
「うむ。魔力、というかMPというふうにいっておるのじゃがな・・・ 確か人の子では下級魔法30発が平均じゃったかのう、まあ500年年前のことだから今は違うかもしれんがな。ほれ!っと」
そうやっておうかんがいこ・・・長いからおうさんはその骨だけで無駄に白い手を膝に置き、魔法を発動させた。手の上には野球ボールぐらいのいわゆる火の玉が浮かんでいた。
「おおう! これがファイヤーボールってやつ?」
「そうじゃ、本当ならもうちょっとだけ大きいのじゃが、ほれ儂アンデットじゃろ。火魔法はニガテなのじゃよ。まあアンデットでこんなコトできるのは儂ぐらいじゃろう、かっかっかっかっ」
「ほへー、これが下級魔法ってやつなの?」
「そうじゃな、火魔法lv1で覚えれる『ファイヤーボール』じゃ、ちなみに消費MPは3じゃな」
「・・・これが30回もか。それじゃ私達の世界では相当おかしな燃費だったかもしれないんだね。地球で魔法の火をおこそうとしたら、その大きさで命ひとつとの交換だからね・・・」
「それは・・・何というか、大変だったんじゃのう・・・」
「そんなに燃費悪いのにひとつの街を火の海にしたりね。あの時はそんなこと考えもしなかったけど・・・」
「・・・う、うむ!それでは我が国の皆に勇者様のお披露目会といこうかの!さあパーチイの準備じゃい!」
「・・・うん。わかった! でも勇者じゃないんだけど。」
「よし!そうと決まれば早速準備じゃい!誰か〜〜〜〜誰かおらんか〜〜〜〜」
「聞いてないし・・・」
そんな感じでおしゃべりしてたわけです。それにしても魔法乱発の世界の可能性が出てきたね。ブラック様にもらったスキルとらやが役立ちそうですな。魔法少女、爆誕! とかもできるかな〜、あ、魔法学校とかもありそうだな〜 うん、夢が広がる。
コンコンコン
妄想を楽しんでいるとノックの音が聞こえてきた。3回である。マナーをわかっている人(恐らくがいこつさんだが)に違いない。
「アムトでございます。」
「おお!アムトかよくきた!早く入れ!」
「失礼いたします。」
入ってきたのは勿論、骸骨。おうさんのボロボロローブとは違い、ビチッ、とした執事服を身にまとったがいこつさんだった。アムトとかいうらしいが、おまえの私に中での呼び方はもう決まっているしつじがいこつさんだ。長いからしつさんだ。 安直すぎる?
「勇者様!こやつは儂の城で執事長をしているアムトというのじゃ!ほら、アムト貴様も早く挨拶せい!」
「・・・くせ者だーーーーーーーー、皆のものであえーーーーーーーーーであえーーーーーーーーー」
「「ヘアッ!!!!」」
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そんなわけで捕まっちゃった双龍ちゃんです!たぶん強行脱出できたけどもしこれからお世話になるんだったら色々と殺しちゃったら悪いしね。もう死んでるんだけど、どうやったら死ぬんだろうだろうね?
まあそんなわけで捕まりましたイエーイ!
ちょっとながくなりそうなのできります。
え、ぜんかいよりみじかいって?
ナ、ナンノコトカナ〜
次回は4月22日です。ちょっと速くなるかも?