闇の盗賊王 ガロ
奴隷街
奴隷街とは犯罪を犯した者や借金の返済が出来なかった奴らなど奴隷として売られる街である。
老若男女の奴隷を買うためにあらゆる国から人が集まる。
奴隷を買う大体は労働力か性欲を発散させるために買っていく。
そんな奴隷の中に厳重に保管されている奴隷がいた。
首、両手両足に枷を付けられて鉄格子の部屋に入れられている。
枷についている鎖は壁につながれて身動きが出来ないようにされている。
その奴隷はギッチリと鍛え上げられた肉体。闇のように黒い髪、まるで野生のような顔。
性別 男
年齢 不明
その男の名は
「闇の盗賊王 ガロ」
世界に名を轟かせた盗賊である
「おい!おい起きろ!!」
鉄格子を杖でガンガンッ!と鳴らす。
奴隷商人だ。
ブサイクな顔でブタみたいにブクブクと太っている。
ガロは商人を睨む
「…なんだ?」
かすれた声で話す
「ふん、まだ息はあるようだな」
「…」
だからどうしたという感じだ。
「王様があんたを買いたいらしい…運がいい奴だ」
「なに?」
こんな負け犬になんのようだ?
「今からお前を馬車で運ぶ、じっとしてろよ!」
「…どうせ、魔法で何も出来ねぇよ」
奴隷に逆らわないようにするための魔法が枷に付いている
もし、逆らえば電気が流れる。逆えば逆らうほど強くなる。
「ま、そうだな」
はっはっは!と笑いながらご機嫌に杖を回している
「さて、おい!こいつを連れていけ!」
「「へい!」」
商人の後ろにいた傭兵が布に何かを塗り込みガロの顔に押し付ける
「うぶっ!んんっ!」
ガロの意識が離れていく
睡眠薬だ
完全に寝たガロの枷を傭兵達は外していく。
起きた時暴れたら厄介だから手錠をつけられ馬車に運ばれる。
「早くしろ!!陛下が待っているんだぞ!!」
急いで傭兵達はガロを馬車に入れて出発させる。
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王の間
「があ!っくは!っはあはあ」
脇腹に痛みを感じる。蹴られたようだ。
「起きろ!この、陛下の前だぞ!」
寝ている間に王の前に連れて来られていた。
手錠をされている事を確認したあと立ち上がった
「お前が…ガロか?」
「…ああ」
そう返事をした
「そうか…」
考えこむように髭を撫でた。
その間にガロは周りを見た。
(デカイな、さすが王の城だ。)
ただただ城に興味を持つだけだった。
「ガロよ」
王が喋り始めたのでパッと前を向くと。
「お前に勇者達の奴隷になってもらおう」
「……………………は?」
いきなり言われたことに頭が真っ白になる。
(勇者の奴隷だと?冗談じゃねえ!!)
「一体どうゆう事だ!!王さんよ!」
ガロは真っ直ぐと王様を睨む
「動くな貴様!」
騎士共がガロに剣を突き付ける
「まてまて、ガロよお前に聞いている勇者達の奴隷になるのかならないか?」
「嫌だな、なんで俺が」
「勇者の奴隷にならないとお前を処刑するぞ?」
(き、脅迫じゃねえか!!)
ガロは拳を固めた
「ぐっ……分かったよ、やりゃあいんだろ」
「ならよし、勇者達よ入って来てくれ」
王の命令で勇者がガロの後ろの扉から入ってくる。
「どうもよろしく!」
勇者の格好の金髪の男と
「ふん…よろしく」
騎士の格好の美形の長髪女と
「…あの、よろしくお願いします」
メガネ魔法使いの格好の女と
「よろしくお願いいたします」
シスターの格好の女と
「よろしく頼むよ!」
武道家の格好をしているひん…女が入ってきた。
(んじゃこりゃ~~!!)
ガロは呆れた。
勇者のお気に入りを集めたただのハーレムじゃねぇかと