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進化先の選択肢がおかしい件  作者: 紫扇
1章 目玉と触手と狂愛のダンジョン
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07 触手とかいらんでしょ

 バレた!!

 キュクは直ぐ様踵を返し駆け出した。

 だが、体の大きさが違い過ぎる。


 直ぐに追い付かれキュクは髪を引っ張られ後ろに転んでしまった。

 上から叩き切るようにオークの持つ錆びたロングソードが迫ってくる。


「……クッ!」


 キュクは咄嗟に身を捩り剣をかわした。

 ロングソードは鈍い音を立て折れ剣先は宙へと跳ね上がった。


「ハッ!」


 キュクはすぐさま片手でそれを掴み髪を持つオークの手首の間接へと突き込んだ。

 オークの手がほんの少し緩んだのか髪はオークの手から零れ落ちた。

 オークは痛みを感じていないように折れたロングソードを振り回しキュクを切ろうとした。


 させるか!


 俺は触手を伸ばしオークのロングソードを持つ手に絡めた。

 オークの手が滑り剣がすっぽぬけた。


「ブギャアアッァァァッァァ」


 オークは激昂したかのように腕を振り回し俺を叩き潰そうとしてきた。


「余所見ですか?」


 キュクの渾身の飛び蹴りがオークの左足に炸裂する。

 オークがバランスを崩しよろめいた。

 オークの足を触手で引っかけ思いきり後ろへと引っ張った。

 オークはバランスを崩し後ろへとた折れ込んで行った。


「オーライ」


 倒れ込んだ先にはオークの錆びた剣を構えたキュクが待っていた。

 オークの倒れ込む力を利用しオークの首を切り落とした。


  ボトボトッボト


 落とされたオークの首が転がっていた。


「フゥ、どうやら首がなくても動かないようなのでアンデッドではないようですね」


 キュクは倒れたオークの体に警戒を解かぬまま観察していた。


 ……やったか?


「フラグなのでやめてください」


 オークの体は動き出すことは無く沈黙したままだった。

 俺達はその場を離れることにした。

 安全とまではいかないが此処に留まるよりはマシだろう。


 しばらく離れた通路に座り込み少し気を抜くとドッと疲れと恐怖が沸き上がってきた。


「大丈夫です。ロプス様」


 キュクがそう言って抱き締めてくれた。

 少し気が楽になった。


 すまん。


「いえ、転生して初めての戦闘ですから……それに以前いた世界ではこういった命のかかった荒事はあまり無かったようですし」

「ああ……俺の前の世界の事も知ってるんだな」

「作られた時に前世の世界の知識とメイドの知識を頂きましたから」

「そうか」


 しばらくジッとしていると落ち着いてきた。


 さて……そろそろ動くか。


「はい」


 まずはさっきのオークでどれくらい経験値を得られたかだな。


【経験値5023

進化

・腕を生やす(ランダム)

・足を生やす(ランダム)

・胴体を生やす(ランダム)

・頭を生やす(ランダム)

・感覚器官を得る(ランダム)

・メイドを作るLV5】


 とりあえず感覚期間かな?いや腕や足が無いと逃げたりもできないしな……。キュクをパワーアップさせてもいいが……。

 足とかランダムはなぁ……。この体で獣の足とか生えたらキモすぎだしな……。

 ええぃなるようになれ。


【腕:幽鬼の腕を得ました。

足:節足を得ました。

足:触手を得ました。

腕:触手を得ました。

触手の強化が解放されました。

感覚器官:霊視を得ました。】


 いやいやいや触手ばっかじゃねぇか!

 しかも触手の強化って何だよ!


【経験値121

触手強化

・ヌルヌル強化

・トゲトゲ強化

・細く強化

・太く強化

・稼働域強化】


 数多いよ!!どんなこだわりだよ!!


「ロプス様ヌルヌル強化しましょう!!」


 キュクはとても期待した目をしていた。キュクは頼りになるんだけどコレはちょっとな……。

 まぁ引かれるよりはいいか……?


 いや、多分ポイント足りないわー。残念だなーポイント足りたらやろうかと思ったけど……。残念だなー。


【ヌルヌルが強化されました。

ヌルヌルが強化されました。

ヌルヌルが強化されました。

ヌルヌルが強化されました。

ヌルヌルが強化されました。

薬効生成が解放されました。】


 ……。

 触手のポイント低すぎませんかねぇ……。


【経験値1】


 もういいや取り敢えず休もう。



 ロプスは興奮したキュクに抱き締められながら目を閉じ少しだけ休むことにした。


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