表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/48

第26話

「おはよう!よろしくね〜黒宮っち!」


「おっ、おおお、おはようございます!」


桜見さんとの電話の後、それはもう、凄い速さでコラボの予定が組まれた。そして私は、まだ少し“もや”が残ったまま、打ち合わせの日を迎えた。


打ち合わせと言ってもオンラインということで、家から一歩も出ることなくダラダラと準備できたのは凄く嬉しい!

…でも、あの日以降青乃さんと話すことが減ってきているのが、少し悲しい。いや、違うな。私の方から避けているんだ。青乃さんと一緒にいるともやもやが大きくなるから。


配信用のパソコンの前に移動する。椅子の背もたれに背中を預け、予定時刻が来るまで少し目を瞑る。


昨日の夜、アクションゲームの配信をしていたから、少し眠い…

にしても、いまだに登録者数が伸びているのが少し怖い。いや、いい事なんだけど、青晴と秋咲さんの存在が大きいから、私一人の配信を見て、飽きたりしないだろうか、と考えてしまうことも、たまに…

でも昨日の配信は、楽しかった。アクションゲームなのでたくさん死んでしまったものの、いつもより多いリスナー、流れが早いコメント……こう、なんか人気Vみたいな感じがした!

これからも、この感じが続けばいいけど…


そう思いながら目を開けると、ちょうど良い時間だったので、体を起こし、リモート画面を開く。

そして今に至る。


「黒宮っちがコラボ許可してくれて嬉しいよ!」


「こっ、こちらこそ、こんな私なんかがコラボさせていただいて…!」


「まぁ、黒宮っちは特別だからね」


「えっ」


「あれ、青ちゃんと私が話したのって見てない?」


それって、あの気絶してた時の話だよね?

にしてもいきなり話ぶっ込むなぁ⋯⋯これが陽キャなのか?

幸い今回の打ち合わせも、前回同様V2人だけだったから、桜見さんに見られてないのはでかい。だってなんか照れるじゃん。


「い、いえ、みっ、見ました、です⋯」


突然聞かれて焦ってしまい、つい変な口調になってしまった。


「なら話は早いね」


「え、」


「私と、付き合ってください」


え!!?!?

⋯⋯ちょちょちょ、待って!一旦、一旦待っ──


「て、いきなり言われても困るよね〜、でも私がそう思ってるってのは、忘れないでね」


「…あっ、分かりました!」


他にも聞きたいことは沢山あるはずなのに、このくらいしか言えなかった。

秋咲さんのあの配信での事は、ウケを狙ったものだったのでは、と少し考えていたところもあったからこそ、突然の告白で頭が真っ白になった。

……この打ち合わせ、本当に続けて大丈夫なのか──!?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ