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第19話

「えっ、なななんで秋咲さんが!!?」


「私達の配信を見ていたらしくて、コメントするつもりはなかったらしいんですが、四宮さんがいきなり倒れたものだからついコメントしちゃったみたいです」


わ、私の醜態が大先輩にも見られていたとは⋯⋯は、恥ずかしい⋯⋯⋯

でもまさか大先輩である秋咲さんが見てくれてたとは⋯青晴効果か?


" 秋咲 薫-akisaki kaoru- レオレイン:1期生 登録者数 196万人 "

名前から大人しそうな印象をもたれることが多いが、実はレオレイン1の元気と呼ばれていて、一人称は「うち」。黄色の髪に黒メッシュのロブで、外にハネているのが髪と、八重歯が特徴的。虎がモチーフなのか、虎柄のファーカラーをつけている。よく暴れたり、叫んだりしているので、リスナーからは“やばい虎”や“暴れん坊”と呼ばれることもあり、立派ないじられキャラとなっている。


青乃さんもとい、青晴は今までも散々言ってきた通り、めちゃくちゃたくさん、いろんな人とコラボしている(大手VTuber事務所えがぷろを除いて)。もちろんその中には同じ事務所の先輩だっているわけで、きっと青晴はこれまで秋咲さんとコラボしたことがあるのだろう。だから見に来てくれたのかな?


「青乃さんって、秋咲さんと仲いいんだね、凄いなぁ」


「いや、別に仲良くないですよ。ちゃんと話したのはさっきの配信が初めてですし」


「⋯そうなんだ」


なるほど、なるほど、仲が良いからってわけじゃなかったのか。ってことは、普通に偶然なのかな?

ちらりと、スマホを見せてくれている青乃さんの横顔を見る。真剣に配信画面を見ている彼女の横顔に、少しだけ見惚れてしまった事に気づき、急いで配信画面に視線を移した。



〈コメント欄〉

「【秋咲 薫】あれ、結構やばい感じ?」

「薫ちゃん!!?」

「マジ!?」


「あ、秋咲さん!!?こ、こんばんは!はい、実は黒宮さんが倒れてしまって」


〈コメント欄〉

「【秋咲 薫】あらら、まぁうちもよく倒れるし、あんま焦らんくてだいじょぶよ」

「まぁ、屈指の暴れん坊だもんな」

「流石かおりん、手慣れてるわ」

「【秋咲 薫】だろ〜、もっと褒めても良いんだぞ?とりあえず青ちゃんは、黒宮っちどこか安静な所に運んでおいで」


「はっ、はい!」


「【秋咲 薫】あ、運べる?自衛隊式、人の運び方動画のリンク貼ろうか?」


「大丈夫です!⋯⋯っと、軽いので問題ありません!少し軽すぎる気もしますが⋯」


「【秋咲 薫】黒宮っちちゃんとご飯食べなよー」



――こ、こんな事が起こっていたとは⋯⋯ていうか私青乃さんに運ばれたの!?えっ、どどどどうやって運んだんだ!?もしかして、お姫様抱っこ⋯とか!!?

あっ、秋咲さん、私の心配してくれてる⋯!人気Vに認知してもらって嬉しい⋯けどやっぱ、どうやって運んだかが気になる!!!軽いって言ってたけど、それってお世辞じゃないだよねぇ⋯!?

お姫様抱っこ、お姫様抱っこ、お姫様抱っこ⋯⋯⋯

熱を帯びてくる顔を手で軽く覆いながら、配信の続きを見る。





「戻りました。⋯あのー、では今日はこれで終わりということで――」


〈コメント欄〉

「【秋咲 薫】まぁまぁ青ちゃん、終わる前に一つ、うちと話しない?このまま終わるのもなんかあれじゃん?黒宮ちゃんのためにも、いい感じに終わらせようぜ」

「うおおおおお!!!!!」

「最強コラボきちゃー!!!」


「いっ、いいんですか⋯!?」


「【秋咲 薫】もっちろん!あ、そういえば青ちゃんとうちって、あんまし話したことないけど、レインは交換してるよね?ならさ、電話で話す?音載せようよ」


「わ、分かりました!!」






おおっと、ここで終わってしまうのか!?

さぁ、次回、人気絶頂期のVTuber“青宮 晴”とレオレインの元祖にして最強元気VTuber“秋咲 薫”の夢の電話コラボが始まる――乞うご期待!


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