第八章77 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第2試合】37/間違い探し対決8
【諒/正隆】は、【BURLESCA】の世界観で【特殊な卵】である【ハテナエッグ】を探すことにした。
この勝負はタイムレースである。
相手チームより先に、自分が関わっている世界での異物、別の世界観のキャラクターを見つける事で勝利すると言う勝負である。
だが残念ながらこれを長々と追っている時間は残されていない様だ。
第2試合はこの後もずっと続くことになるが、それもここまでの紹介となる。
やはり色んな展開がある1回戦の試合を1試合辺り37回という僅かな回数で紹介するには無理があるのだろう。
よって、今回をもって、この戦いの紹介も終了となるが、時間が許す限りその実況を続けようと思う。
【諒/正隆】は辺りを探し回り、【ハテナエッグ】を見つけていった。
【ハテナエッグ】と一口に言っても、大きさも色々ある。
例えば、同じ【レッドエッグ】の【シングルエッグ】でも【ウズラの卵】ほどの大きさの物もあれば、【ダチョウの卵】ほどの大きさもある。
それは中味が同じ【属性】であっても異なると言う事を意味している。
例えば、【ウズラの卵】ほどの大きさの場合、【炎を出す力】が手に入り、
【ダチョウの卵】ほどの大きさの場合、【火属性】に耐性を持つ、【ファイヤーチェーンメイル】だったりする。
【ハテナエッグ】に入っている物は1つとして同じ物はない。
全部、違う物が入っているのだ。
そのため、全部同じ属性の【ハテナエッグ】を揃えて割ったとしても全部違う物が中から出てくるのである。
【ハテナエッグ】から何が出てくるか解らないと言うのもこの世界の楽しみの1つである。
また、この世界には【ハテナエッグ】以外にも特殊な【卵型の物】が存在する。
いくつかあるが最も関わって来ることになるのが【エネミーエッグ】である。
これは簡単に言えば【敵となるモンスター】などが入っている。
これもいくつも種類が存在し、【卵状の状態】で出現し、殻が割れて中から【モンスター】などが出てくると言う事になる。
ただし、この【エネミーエッグ】の中の【エネミーモンスター】などを味方にする事も出来るのも醍醐味の1つとなっている。
それは、【リバースエッグ】と呼ばれる【殻状のアイテム】を使用する。
【リバースエッグ】は【トラップ】の様に仕掛ける事が出来、【エネミーモンスター】がそれに触れると上手く行けば、まるで宝箱型の魔物【ミミック】が冒険者を襲って食べようとする様に、【リバースエッグ】は【エネミーモンスター】を取り込む事が出来る。
そして、そのまま割れば、【エネミーモンスター】は再び敵として出てくるが、温めることによって、自分の使役する事が出来る【マイファミリーモンスター】に変わるのである。
そう言った楽しみなどの他にもこの世界観には様々な種類の【卵状の物】が登場し、物語を楽しませるのだが、どうやら、紹介はここまでの様だ。
時間切れである。
戦いはまだまだ続く。
どちらが勝って、先に進むかは解らない。
どちらのチームも優勢になったり劣勢になったりして一進一退の攻防が続いている。
その結果については作中で語ることはない。
この【覇王杯/オーバーロード・カップ第1回戦第2試合】についてのレポートは以上となる。