第八章73 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第2試合】33/間違い探し対決4
【ベルナルド/真弓】は、【VIOLAの見える光景】の世界観は、内容に添ったタイトルを付けるなら【カプセルトイ】や【カプセルギミック】でこの世界に存在しない17キャラクターを探す冒険に出ることになった。
【ベルナルド/真弓】は、
「さて・・・まずはこの世界を知ることから始めないとね・・・」
とつぶやき、拾った【コイン】を使って【シークレットボックス】を試す事にした。
この世界では、【コイン】は天からたまに降ってくると言う設定になっている。
なので道を歩いていけば【コイン】を見つける事が出来るのである。
【コイン】を見ると【M】のマークが付いている。
推測するにこれは一番下のランクの【Mコイン】と言うことになる。
【Mコイン】1枚だけだと使える【シークレットボックス】は、【Mランクシークレットボックス】のみである。
この世界で行動するにはまず、【シークレットボックス】で【ギフトカプセル】を出してアイテムなどをゲットして行かないと話にならない。
そこで、【ベルナルド/真弓】は、辺りを見回して使えそうな【シークレットボックス】を探すが近くにあるのは、【Gランクシークレットボックス】や【Fランクシークレットボックス】ばかりで【Mコイン】が使える【Mランクシークレットボックス】は見あたらなかった。
そこでちょっと恥ずかしいが辺りを見回して落ちている【コイン】を探す事にした。
本来であれば、仕事や依頼などを請け負って稼ぐ事も考えたが、現時点では何も出来ない。
同期している【真弓】と言うキャラクターは、【女性軍師】であり、頭を使う事以外これと言った特技がない。
そのため、この身体で行動するにはこの世界のルールに従って、【シークレットボックス】で様々な【ギフトカプセル】を出して、その中にあるアイテムなどを駆使して進むのがベストであると言える。
このまま【シークレットボックス】や【ギフトカプセル】を無視して進むと言う手も考えられるが、もしもの事態、例えば、誰かに襲撃されるなどした場合、防衛手段の1つでも持っていなければなすがままとなり、即死もあり得る。
そう言う訳で急がば回れの精神で、まずは必要な物をある程度取りそろえる。
それが【ベルナルド/真弓】の軍師として導き出した最初のプランだった。
先立つ物が無ければ何も出来ないと言うことだ。
この世界観の登場人物などだった場合は、それなりの職業なども予め設定されているだろうが、【ベルナルド/真弓】はこの世界にとっては異物と同じである。
そのため、何の役職も与えられていない。
だから、這い上がるためには、ホームレスの真似をして落ちている【コイン】を拾うなどしてでも何とか装備を取りそろえないと行けない。
そう判断しての行動だった。
幸い、【コイン】は【ランク】の低いものであればあちこちに落ちており、小一時間ほど探しただけでも、
【Mコイン】43枚、
【Gコイン】16枚、
【Fコイン】3枚、
の合計、62枚をゲットした。
これが現実世界であれば警察に届ける所だが、これは現実世界の話ではない。
ありがたくそのまま【シークレットボックス】に使用させてもらうことにしたのだった。




