第八章55 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第2試合】15/【転生】対【ジャスト・ブック】5
【ユーリー/殺人教師】&【転生】対【尚三/小学6年女子】&【ジャスト・ブック】の戦いは白熱している。
【ユーリー/殺人教師】は62回死亡しているため、彼を倒すには、後38回殺す必要がある。
【尚三/小学6年女子】の方は1回殺せば【ユーリー/殺人教師】の勝ちである。
ただし、【ユーリー/殺人教師】の【ジャスト・ブック】は色んな方法が載っている物が多い。
そう言う意味では別ベクトルの互角の勝負と言えるのだった。
【ユーリー/殺人教師】と【尚三/小学6年女子】が初接触・・・したと思ったが、【尚三/小学6年女子】が用意したダミーだった。
その隙に、【尚三/小学6年女子】が仕掛けたトラップが発動。
天井から【濃硫酸】が出て来て【ユーリー/殺人教師】は頭から被った。
【ユーリー/殺人教師】は、
「ぎいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
と悲鳴をあげた。
劇物である【濃硫酸】による全身に痛みが走る。
その痛みから解放されるには一度死ぬ必要がある。
死ねば、それまでに受けたダメージはリセットされて健全な状態で復活出来る。
【ユーリー/殺人教師】はその痛みから解放されるために自分の首を切り、自決した。
そしてすぐに復活する。
ただし、
(1)【影分身を30秒間だけ作り出せる能力】、
(2)【息を止めている間、物をすり抜ける事が出来る能力】、
(3)【爪を弾丸として発射する事が出来る(リロードの代わりとなる爪の復活まで5分必要)能力】、
(4)【空気を雪の様に固めて投げる事が出来る能力】、
(5)【触った物を一度に最大5つまでトラップ化させる事が出来る能力】、
と言う5つの異能の内、(1)【影分身を30秒間だけ作り出せる能力】は8つ前の転生で得た異能であるため、自動的に使用権が消去される。
代わりに得た異能が1つある。
それを含めて、現在使用可能な異能は、
(1)【息を止めている間、物をすり抜ける事が出来る能力】(7回前に得た力のため、次回の転生で自動消滅する)、
(2)【爪を弾丸として発射する事が出来る(リロードの代わりとなる爪の復活まで5分必要)能力】(6回前に得た力)、
(3)【空気を雪の様に固めて投げる事が出来る能力】(4回前に得た力)、
(4)【触った物を一度に最大5つまでトラップ化させる事が出来る能力】(前回に得た力)、
(5)【触れたドアを10分間開かなくする事が出来る能力】(今回取得した力)、
となっている。
【尚三/小学6年女子】に一杯食わされた【ユーリー/殺人教師】は、
「ぶっ殺してやる」
と怒鳴った。
【尚三/小学6年女子】は既に現場を逃走している。
戦いは続く。




