第八章39 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第1試合】36/ミーニング・スイッチ4
【能活/ユグドラ】は、【ミーニング・スイッチ】の世界観で【ユニーク・ユニット】の1機、【物の性質を反転させる力の書】を【動力】とした【OSMF】/【サンドグラス/砂時計】をモデルとした【サンドグラスユニット】の襲撃を受けていた。
この場所は、【能活/ユグドラ】が引き受けるべき【ミッション】が記される場所/地下大迷宮の最奥部であり、そこにある【月夜に照らされた乙女の肢体】という【彫刻作品】に満月の光が当たるまで待機する事になっているが、【サンドグラスユニット】にこれを破壊されてしまうと、【ミッション】の内容を知る術が無くなる。
よって、【月夜に照らされた乙女の肢体】という【彫刻作品】を守りながらの戦闘となる。
【サンドグラスユニット】は、【反転システム】という【動力】を利用した【ロボット兵器】である。
【反転システム】の動力の基本は【砂時計】の様なものになっている。
当たり前の事を言う様だが、【砂時計】は、ひっくり返す事により、砂が流れて【時を刻む砂の時計】である。
それと同じ様に【手動】であるものを【反転】させる事によって、【動き始める動力】が【反転システム】である。
また、【振り子】の様な要素を持っており、【砂時計】の場合、【上の器】にある【砂】が全て【下の器】に移ればそれ以上、時は刻まないが、それを更に【反転】させて【砂時計】の【上の器】が【下の器】に代わり、【下の器】が【上の器】となり、また【時】を刻むのだが、【振り子】の動作を利用して、全部、エネルギーが一定の器に移った時、その反動で、回転する機能が盛り込まれており、反転を繰り返し、半永久的に【エネルギー】の循環が続く。
そのエネルギーの循環を止めるには、【手動】でその部分を止めれば良いのだが、止めるまでは、ほぼ永久に反転を繰り返し、その【ロボット】/【サンドグラスユニット】は動き続けると言う仕組みになっている。
つまり、【サンドグラスユニット】の弱点は、その【反転システム】が手動で止められるという事になる。
それを防ぐために、【反転システム】はステルス加工を施したり、意外な場所に設置したり、カムフラージュするなどの対処が施されており、それが、【サンドグラス】の【世界観】の醍醐味の1つと言えた。
そう言った弱点はあるものの、エネルギーが尽きる心配がほぼ無いと言う長所もあるし、当然、【サンドグラス】で使用されている新要素はそれだけではない。
別の要素も当然用意されており、それがこの【世界観】を盛り上げている。
それはいくつもあるが、【サンドグラスユニット】で使用されているのは、【トライ反転システム】である。
簡単に表現すれば、【砂時計】の器が【2つ】では無く【3つ】になっており、3角形を描く様な配置になっている。
それを【車輪の様に回転】させる事によって爆発的な【エネルギー】を作り出す。
さらさらと砂が落ちる砂時計を車の様に回転させると言うと砂が落ちるイメージが出ないのでわかりにくいかも知れないが、砂時計の砂の代わりに【ボール】が入っていて、回転しながら次の器に一気に移るとイメージして貰えれば分かり易いだろうか?
ボールがくるくる3点の器を移動しながら回転すると思っていただければ良いかと思う?
この様に、単純に普通の【砂時計】の様に上下だけと言うわけではなく、様々な加工をして、変わった動力を作り出すというのが【サンドグラス】の世界の醍醐味の1つなのである。