第八章3 【覇王杯/オーバーロード・カップ/序幕】3/【順転参戦方式】と【逆転参戦方式】の光景
【順転参戦方式】の16チームが転送された場所は、巨大な樹木で覆われた【樹海】の様な場所である。
ただし、樹海の様に迷うというものではなく、他のチームの様子がわからない様になっており、巨木で覆われた【樹海】にはある程度の道が出来ており、それを道なりに進めば良い事になっている。
ただし、別のチームと鉢合わせになる場所はそれなりに大きなスペースがあり、そこは枝で覆われた行き止まりとなっている。
そこで相手のチームと戦う事になり、勝利者チームが出た時点で、枝で覆われた部分が動き、次の場所へ進む様な道が出来るという仕組みになっている。
つまり、【樹海】を利用した【トーナメント表】の様になっているのだ。
16チームは転送された場所より道なりに進み、鉢合わせたチームとバトルをして勝利したら次の場所に移動して、最後の【場所】を目指すのである。
勝ち進むと次の対戦チームがどのチームになるのか解っていく仕組みになっている。
また、当分、出番は先になるが、【唯野 芳一】達が参加している【逆転参戦方式】の13チームはこことは別の空間に【転送】されている。
【逆転参戦方式】の13チームは、
(01)【内田 愛幸チーム】、
(02)【我柔 稜翔チーム】、
(03)【エディス・プルスフィリアチーム】、
(04)【ファリナ・プルスフィリアチーム】、
(05)【ミリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】、
(06)【レリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】、
(07)【河池 祈清チーム】、
(08)【彩綾 絢チーム】、
(09)【浮重文 笙虚チーム】、
(10)【シェリア・プルスフィリアチーム】、
(11)【フェアリア・トゥルーヴェリティリアチーム】、
(12)【ヴィナフェリア・エクセリア・トゥルーヴェリティチーム】、
(13)【唯野 芳一チーム】、
となっている。
この13チームはお互い対戦する必要は無い。
なぜならば、【チームリーダー】が作り出している【37作の創作物】の【世界観】を具現化したものを【統一】させる【ポイント】を競う戦いだからだ。
敵は、他の12チームでは無く、あくまでも【自分自身】が生み出した【世界観】なのである。
つまり、如何に、他のチームより、【優れた世界観】を【統治】出来るかを競う戦いとなるため、他のチームは基本的に関係ないのである。
自分達の限界に挑戦し、その総合ポイントが高い者達が【覇王】となる。
それで【順転参戦方式】が他者を倒すのに対して、自分を制す事から【逆転参戦方式】と名前がついているのである。
この【逆転参戦方式】の13チームも【順転参戦方式】の16チームと同様に、【現実世界】に自身の身代わりとして、【活動代理体】を残し、決戦の舞台へと向かっている。
そんな【逆転参戦方式】の13チームは同じ空間に転送された訳ではない。
何処までも地平線が続く地面の上空は空気はあるが宇宙空間の様な空間が広がっており、そこには、1つ辺り直径10キロメートルはありそうな超巨大な37つのシャボン玉の様なものが浮いている。
【逆転参戦方式】の13チームはその37の超巨大シャボン玉の中に、リーダー自身が創作した【特別な37作品】を1つ1つ、【世界観】を展開させて統治させていくという事になる。
統治が完了した【世界観】の超巨大シャボン玉は、割れて、下の地面に部分的に反映される。
それを繰り返し、37の超巨大シャボン玉を全て割って、地面のキャンバスを埋めて行くと言う戦い方をするのである。
そこには超巨大シャボン玉と地面以外食べ物も何も用意されていない。
何をするにしてもチームリーダーの【想像】を【具現化】させてまかなわなければならないという過酷な状況となっている。
全てはチームリーダーの【想像力】にかかっているという戦いになるのだ。
そう言う意味では、他のチームとつぶし合う【順転参戦方式】と自分と向き合うことになる【逆転参戦方式】は対照的な戦いになると言えるだろう。
それでは、【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第1試合】/【歴史の表舞台裏舞台対決】、
【天村 能活チーム】VS【マルチナ・アゼヴェード・バレットチーム】の戦いから追っていこう。