第八章24 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第1試合】21/【ミッション02】/【要塞破壊命令】ミッション2
【翼】は【超機動要塞インフィニット】破壊命令のミッションに挑んでいる。
彼女が操る【機体】の名前は、【センターマウントウイング】だ。
お気づきだろうか?
彼女の名前は【中山 翼】だ。
つまり、【センターマウントウイング】とは彼女を意味している名前である。
この【メカニック・イート】の【世界観】では、【命名権認証システム】が使用されている。
これは、【メカニック・イート】の【機体】に名前を付ける権利を持つ事でその【メカニック・イート】の【核】の部分の【アト・ブロックシステム】の使用権を得るのである。
その【コア・アト・ブロック】に【翼】は自分のフルネームである【中山 翼】をもじった【センターマウントウイング】と付けてその使用権を得て自機とした。
そして、その【センターマウントウイング】の【コア・アト・ブロック】に、【ロボット】の形状を保つための【サブ・アト・ブロック】を吸収して運用し、巨大ロボット、【メカニック・イート】は形作られるのである。
つまり、【センターマウントウイング】は、【翼】が【翼】自身のためにつくった【ワンオフ(専用)機】なのである。
通常の【ロボット作品】の場合、製造コストなどの面も考えると量産機よりも性能の優れた【ワンオフ機】というのは滅多に作られない。
ほとんどが量産機になるのがマストとなる。
それは当然なのだが、この作品では、【コア】となる【コア・アト・ブロック】に名前を付けて、それに【サブ・アト・ブロック】をくっつけて、まるでブロックで何かの形を作るかの様に、【メカニック・イート】を作るので、【ワンオフ機】が生まれやすい環境にあると言える。
それでも【量産機】が無いかと言えばそれは否である。
特定の戦術などで同じ性能を持った【機体】を必要とする場合もあるため、【量産機】も普通に作られている。
その時は、同じ、存在が複数の【コア・アト・ブロック】に命名して、同じ様に作るか、別々の存在が、同じコンセプトで、【メカニック・イート】を組み上げるかして作ると言うものである。
また、【命名者】と【パイロット】は同じである必要は無い。
【命名権】が他の誰かであり、別の者が【メカニック・イート】を操縦するということはざらにある。
だが、そう言った事が好きではない【翼】は、1から【メカニック・イート】を作る道を選び、【ワンオフ機】である【センターマウントウイング】を作って【ミッション】に挑む事にしたのである。
どうせやるなら、自分オリジナルの機体で。
彼女はそう、思ったのである。
彼女の機体【センターマウントウイング】には、前述しているが身体の部分を分離させて本体から別行動を取り、罠などを作る【トラップ・セット・オプション】という装備がある。
【トラップ・セット・オプション】は材料を運んで外部で組み立てる事でそれまで兵器として認知されていなかったものを兵器に変える事が出来るので罠が作れるというシステムとなっている。
この力を利用して如何に、【超機動要塞インフィニット】を攻略するかが問われているのである。