第八章20 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第1試合】17/【ミッション01】/【大型基地破壊命令】ミッション1
【マルチナチーム】のメンバー6名が、【能活】の用意した【スポーツウルトラマックス】に苦戦している頃、【能活チーム】のメンバー6名は【アナザー・マルチナ】の用意した【メカニック・イート】に挑んでいる。
まずは、【ミッション01】/【大型基地破壊命令】ミッションに対して挑んでいる【職務遂行能力(業務遂行能力)】を買われ、【能活】の参謀的な役目を果たしている男性で【能活】からは【セバスチャン】と言う名前で【ロールスロイス】の運転手もしている【瀬羽 桃一郎】51歳について追って行こう。
【SFの世界観】に挑む訳だが、彼は、【能活】の24の【世界観】の内、第3作【ラスボス世直し隠れ旅】から、正体を隠して【配下】の不正を暴く【主人公】である【ラスボス】の命を受けて、【配下】の不正を調べる【忍丸】という【キャラクター】と同期している。
現時点での【セバスチャン】の肉体は【忍丸】の優れた運動神経を持ったとなっている。
要するに【セバスチャン】が【忍丸】の肉体と能力を持って行動するという事である。
それを追う前にそもそも【メカニック・イート】の【世界観】である【メカニック・イート】という【ロボット】の【装備】を【メカニック・イート】が食べる事によって栄養とし新たな【装備】を身につけるという事が成立するのか?
それを検証してみよう。
結論から言えばそれはあり得るのである。
なぜならば、【メカニック・イート】の【機体】は通常の【部品】から成り立っているのでは無く、【アト・ブロック・システム】で作られている兵器だからである。
【アト】とは【10億分の一】の単位である【ナノ】の次(ピコ)の次(フェムトの次の単位で【百京分の一】という単位である。
【アト・ブロック】と呼ばれる部品1つ1つがそれだけの大きさなので、食べられても直接傷つけられた部分以外は大概無事なのである。
そして、【アト・ブロック】には【余剰部品】が多く、【メカニック・イート】として必要な部分は全体の10万分の一にも満たない。
そのため、破損した部分を削り、残った部分で新たな機体の栄養として再構成し、自身の装備として新たに取り込む事が可能なシステムとなっているのだ。
よって、部品を食べて、【装備】を追加するという【不思議】な【現象】が可能となっている。
基本的に、数百回食べられても元のシステムは維持出来るとされているので、一度や二度、食べたからその部品が全く使えなくなったという事は消滅させない限り天文学的確率の低さなので考えに入れなくて良いのである。
以上の事をふまえて、本題に戻ろう。
【セバスチャン/忍丸】は、
「【アト・ブロック・システム】については大体、理解しました。
ですが、【メカニック・イート】という【世界】では、他にも通常の【ロボット作品】と一線を画す秘密がありますね。
それに慣れないと行けませんね」
と言った。
通常の【ロボット】を描いた作品と異なった部分が他にもある?
それはどういう事を指すのであろうか?
その1つが、【ビーム兵器】である。
通常の【ロボットアニメ】などでは、【ビーム兵器】は放出したら放出しっぱなしであり、撃ったら、当たって終わりというのが当たり前の事として表現されているだろう。
それに対して、この【メカニック・イート】には【ビーム兵器】に【ビーム】の【兵器】という事の他にも意味を持たせている。
例えば、戦術だ。
【ビーム】を放つ兵器を【ターゲット】の前後で挟み、片方の兵器から放たれた【ビーム】をもう片方の兵器が受け取った状態で最充填し、元の兵器に【ビーム】を戻す事によって多少エネルギー出力は落ちるものの、ほぼ無限に【ビーム】をキャッチボールの様に反射出来る兵器に始まり、【ビーム】と何かを混ぜる事により、変わった【ビーム兵器】の運用を実用化させているのである。