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EX物語『九十九の契約』
『悪魔新書』
悪魔と人が契約を交わしていく物語。一話完結型の話となっており、悪魔一体ごとに一話分の物語がある。
著者は黒廻という人物であるが、この書が見つかった場所は別の人物の家。噂によると、その家では悪魔がいたという。その家の人物は全員行方不明。
実際に似たような事件が現実世界でも起こっており、研究者の間で悪魔の召喚が実際に可能なのではないかと騒がれている。
──正義はどこにある。
怒りに震える少年がいた。
──理想はどこにある。
悲しみに死ぬ少年がいた。
ああどこにも、答えはない。
ああどこにも、救いはない。
正義は無惨にも死んでいく。
理想は現実に殺されていた。
だから少年はつくりだした。
どこにも答えがないのなら、
どこにも救いがないのなら、
今この場所につくればいい。
正義も、理想も、すべてを。
やがて少年は九十九体の悪魔をつくった。
九十九体の悪魔は世界に解き放たれた。
少年の願いはただ一つ。
そんな世界なら全て壊れてしまえ。




