物語No.99『新章に花を添える少女』
とある異世界。
玉座には少女が座っていた。
ウェディングドレスを身に纏い、手には花束を抱えている。
「お母さん、私結婚することにしました」
誰もいない空間に少女は叫ぶ。
「でも相手がいないんだよね。ということで、異世界へ行って探しに行こうと思います。いや~、どんな人に巡り会えるかな」
少女はにこにこの笑みを浮かべる。
自分が結婚した人生に想像を膨らませ、その幸せに浸っていた。
「やっぱり私と対等に戦える相手が良いよね」
少女の背には翼が生えていた。
頭には龍の角を生やし、腰から龍の尻尾が生えている。
「まあそんな人いないよね。でも噂によればさ、ある世界は常に異世界からの侵攻をはねのけているんだって。過去にお母さんもその世界へ行ったんでしょ。だから私もその世界へ行ってみることにしました」
少女は立ち上がり、高らかに宣言する。
「必ず私は夢を叶える。全異世界の征服。それが私たち、世界征服理事会の最終目標」
少女の夢が動き出す。
「そのついでに、結婚相手を探します」
来たる未来にて。
少女が侵略を開始する。
彼女が告げるのは、破滅か、それとも──
これまで読んでいただきありがとうございました。
ここからは本格的に異世界との戦いが始まります。
その中で、様々な陰謀が動き始めます。
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