第2話 王都出発
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第2話 王都出発
サトル達は、その後商業ギルドで胡椒等を売り、昼飯を食べ、鋼材、食糧、ケーキ類やオデリア大陸で売れそうな物を買う。
偶然会ったロジネが水周り魔導具の相談と言うか、お願いあると言うので、ロジネの泊まっている宿屋に向かった。
ナビとアップルは、姿を隠しサトル達を護衛している。
ロジネのお願いは、全土に広めるには、水回り魔導具の追加と機能拡張が必要とのこと、ナビとアップルと相談して、願い通りにすることにした。
思いの他、ロジネの話が長くなり、コトリがうとうとし始めたので、1泊する
ことにした。
「おはようございます、ロジネさん」
「おはようなの」
「お早う、サトルさん、コトリちゃん、朝飯を一緒に食べるか?」
コトリが目線を逸らしたの見て、サトルが
「コトリが俺の朝食が良い言うので今から出発し街道の脇で食べよう思います」
コトリの(しゅっぱつしんこう)と言う小さな声が聞こえる。
「コトリちゃん、そんなにサトルさんの飯は、美味いのかい?」
コトリは笑顔で
「うん、ふわふわパンとスープが美味しの」
「昨日の夕食のかたいパンが良くなかったみたいで」
ロジネは少し残念そうな顔を浮かべ
「そうかそうか、じゃ気をつけて行くんだよ」
サトル達はロジネと「いつかどこかで」と別れを告げ、クローバー王国の王都を後に街道を歩いて行く。
王都の門から数百メートル過ぎたあたりで、
コトリがニコニコと「おなかがすいたの」
サトルも笑顔でコトリを見て「あの林の向こうなら人目も隠せるから、そこで食べよう」
「うん」と笑顔を向ける。
サトル達は林の向こう行き、サトルは辺りを見回して「良し」呟き、コトリに声かけてる。
「コトリちゃん、この辺りの草を刈ってね」
コトリは、「うん」と答えて、右手を草に向け「風刃」を唱え、見えない風が草を刈っていった。
サトルは、コトリに「綺麗に草を刈ったね、上手だね」と声かけた。
コトリは、満足げに「うん」と答える。
サトルは、コトリが綺麗に刈った所にアイテムボックスから、テーブル、椅子を出す。
テーブルの上に昨夜作っておいた朝食を置く。
「コトリちゃん、朝食は、ふわふわパン、野菜スープ、ハムエッグだよ」
コトリは不思議そうな顔して
「お兄ちゃん、ハムエッグてなーに?」
「昨日買ったオークのハム上に鳥の卵を乗せ塩と胡椒を振って焼いた物だよ」
「そうなんだ、お兄ちゃん、いただきます」
「はい、いただきます」
コトリは、スープを1口飲んだあと先割れスープでハムエッグを1口だいに切り口に運ぶ。「美味しの、コトリこれ好き」
サトルは、コトリが美味しそうに食べる姿を見て幸せな気分になる。
食事を終え、コトリと紅茶を飲み、サトルはタバコを吸う。
サトルは、思い出したように
「アップル、この先の港町トミラへの旧街道を偵察して来て」
「了解、サトルさん」
アップルは、姿を隠し飛んで行く。
「お兄ちゃん、旧街道を通るの?」
「そのつもりなんだ、旧街道は、途中に開拓村しか無くてこの時期は人通りが少ないと聞いたからね」
コトリは期待した顔で、「そしたらプルちゃんに乗れるの?」
「そうだよ、でも旧街道への別れ道までは、歩きだよ」
「えー、コトリ歩くのきらい」
「でもね、立派な巫女になるには、体力もつけないとね、頑張ろうね」
コトリは不満そうだが「コトリ頑張る」言う。
食事が終わり、サトルは、コトリと手を繋ぎ旧街道に向けて歩き始める。
途中休憩を挟み、昼過ぎには旧街道に入り、昼食を食べる。
アップルと合流して、ナビに乗ろうと時、アップルから念話がきた。
『サトルさん気がついていますか?』
『アップルありがとう、気がついているよ。知っている魔力だから心配することはないよ。目的は分からないけどね』
『ナビも何も言わないから、そんな気がした、旧街道には驚異となる魔物はいません人通りも殆どありません』
「アップル、キックボードモードに。コトリをお願い」
コトリは、待ちかねたようキックボードにハンドルを握ると
「しゅっぱつしんこう」大きな声をだし走り出す。
サトルは、(しょうがないな)と思いながらアップルに念話を送る。
『アップル、スピードを抑え目に頼むよ』
『了解、サトルさん』
先頭を走っていたサトルは、ナビから警戒するような声で
「開拓村から黒い霧状の物がこちらに来ます」
サトルは大声で「停止」と叫ぶ
すぐ後ろで、アップルが停止して、コトリが(どうしたの)と言う顔をサトルを見る。
アップルは、魔力感知を最大にして開拓村を探る。
「サトルさん、巨大な魔力体が2体を確認、魔力体から何か発射、こちらに来ます」
「全員、結界を張れ、三日月はこちらに来い」
とサトルが叫ぶと同時に魔法を発動させる。
「土の障壁、地面と一体化、硬化」
障壁が開拓村とサトル達との間に現れると同時に銀の槍が土の障壁を貫き地面に刺さる。
槍が地面に刺さる衝撃で石が結界に当たりガツガツンと音が鳴り響く。