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第26話 女王蟻のお宝

第26話 女王蟻のお宝


女王蟻を倒してから2日経つ、数千の兵隊アリと千の軍曹アリの処分が終わり、将校アリと将軍アリの解体が始まっている。

女王蟻は外殻が硬く今の道具では刃がたたない為、中身を処理し2つに割れた魔結晶を取り出し外殻は保留になっている。

昨日サトルは、城壁と荒れた大地の修復した。

桜と向日葵を除く三日月達は、まだ坑道から出て来る兵隊アリを倒してレベルアップをしていた。

桜と向日葵は、コトリとエリスの護衛兼遊び相手をしていた。

アップルも昨日帰ってきて「大陸往復で疲れた」言ったら、三日月の頭を叩かれ

「アップルは、銀龍の背中にへばり付いていただけでしょう」言われいた。

朝食が終わり、今日の予定を話している。

三日月が切り出す

「カロンさん私達は、昨日の続きで兵隊アリの駆除ですか?」

サトルは、楽しそうな顔をして

「今日俺達は、坑道に入って生き残りのキラーアントンを駆除しながら、お宝探しだ。ワクワクする」

「お宝て?」

「女王蟻がいた奥にお宝が眠っている可能性があるんだ」

ロガスが横から割り込む

「俺も気になっていたんだ、一緒に行くぜ」

「了解、エリスに着替えの服を買ってあげたいんだ。コトリと桜と向日葵はエリスの付き添いでいいか?」

コトリが期待込めてサトルに言う

「コトリも服を買ってもいい?」

「コトリは、ダメ。買って着てない服が沢山あるでしょう」

「お兄ちゃんのケチ・・」

みんなクスクス笑っている。

サトルは、桜に金貨を渡し、それぞれ出掛ける。


サトルが魔導キックボードを出し、

「三日月達もキックボードで地上走行で坑道まで行くよ。ロガスは、これを使って」

「カロンさん、キックボードが目立ってもいいんですか?」

「みんなが乗っているとコトリが乗っても目立たないから協力してくれ」

「さっきコトリちゃんダメと言ったにカロンさんはやっぱりコトリちゃんに甘いわ」

ロガスは、キックボードを見つめながら

「カロン、俺は乗り方わからないけど」

「みんなの真似すれば、簡単に乗れるから大丈夫だよ」

「じゃ行こうか、ナビとアップルは姿を消して付いてきて」

「「了解」」

サトル達は、魔導キックボードに乗り町の中を颯爽と走って行く。

いろんな声が聞こえる。

「お使い様か?」

「空を飛んで無いから違うな」

「国王も乗っているぞ」

「美人を引き連れて、いいな」

ロガスは手を振り、三日月達は顔を赤くする。

大きく口を開いた坑道の前につく。

サトル達は、ライトの魔法を唱えて入って行く。

サトルは、土魔法で坑道を強化しながら歩いて行く。

三日月達は、時折出会うキラーアントンを倒しながサトルの後に続く。

奥へ奥へ進んで行くと、天井が高く岩が積み上がり、天井との空間がある所についた。

三日月は、その空間に赤く光る目を見るとショットガンを撃ち軍曹アリを倒す。

サトルが注意する

「岩をアイテムボックスに入れて取り除くとキラーアントンが出て来る可能性がある。みんなショットガンを構えてくれ。行くぞ」

積み上った岩を一瞬で取り除くと無数の赤い目が見える。三日月達が一斉に攻撃を開始する。

「ナビ、アップル、三日月達が危険な時だけ、援護してくれ」

「「了解」」

ロガスが

「カロン、俺はどうする」

「ロガスもレベルアップした方がいいか、このショットガンでロガスも倒してくれ」

「待ってたよ」

ロガスは、女王蟻達との戦いでは指揮に専念して戦えなかった鬱憤を晴らすようにキラーアントンを倒す。

生き残りのキラーアントンを倒した後、残っていた卵を撃ち破壊する。


サトルは、アイテムボックスから壊れたアダマンタイトとミスリルの扉を見つけ取るだすと、ロガスに尋ねる。

「ロガス、この扉で間違いないないか」

「カロン、間違いない。お宝を探しに奥に行こう」

サトル達はアリ回収の杖でアリの死体を処理しながら奥に進んで行く。


ライトの魔法が銀色に反射するミスリル扉を照らす。

サトル達は、土魔法で解錠して通路を10m進みとアダマンタイトの扉があった。

扉を解錠すると空気が流れ込む。ロガスは以前の記憶を蘇り身構える。

ライトの魔法を唱えると巨大な物を見つけた。


サトルはずんぐり20m胴体に左右に翼を付け翼の下に円筒を一つづつぶら下げている「これは飛行機というより多分飛行船か」と呟く。

ロガスはこの言葉を聞いて

「カロン、飛行船て何?」

「アップルみたいに沢山の人を乗せて空を飛ぶ魔導具だよ」

「凄い物を見つけたな」

飛行船の脇にもう1機製作途中の物がある。

その脇にある十を超える四角金属の箱に近寄り

サトルは

「工作機械いや魔導具か、文字が書いてあるな。アップルこの文字が読めか?」

アップルは魔導具の文字を見て

「ミスラタイト製造の文字。ミスリルとアダマンタイトの何種類かの投入比率が書いてあります」

「次にこの魔導具は、飛行気体と書いてあります、魔法陣があり中心に窪みがあります。

魔結晶を置く窪みです。大小の大きさは違いますが同じ魔導具です」

「ヘリウムか水素の発生装置か、後で試してみるか」

「棚に数ある円筒は俺でもわかる、空気の噴射装置だな」

サトル達は両開きの扉を見つけて入ってみると、大量のミスリルとアダマンタイトのインゴットが棚に置かれていた。魔導具も何十個もある。

サトルは

「ここは旧文明の飛行船製造工場だ。でも飛行船も凄いがこの貴重な金属が大量にあると知れれば争いの種になる。どうしたものか、ロガスさん

「今は、秘密にするしかないぜ。カロンのアイテムボックスに入れらるか?」

「全部入れられる」

「カロン、数個を残し保管しといてくれ、飛行船は俺達が作れるようになれば発表できる、カロンも手伝ってくれ」

「いいよ、面白いそうだから一緒に作ろう」

「カロン頼んだぜ、遅くなるから今日は帰ろう」

サトル達は、2つの扉を土魔法で鍵を掛け帰る。

翌日サトル達とロガス家族で今後の進め方を相談する。

サトルが

「やる事が山積みなのでどうするか相談をしたい。

まず水周り魔導具はロガス家族に渡すのでこの大陸で販売をお願いしたい」

ロガスが

「俺は、信頼を得たのか?」

サトルは大きく頷き

「キラーアントン殲滅の指揮は見事だ、それに増して命を守ろうとする姿勢を見せてもらった。

マーサさんは命掛けで最後まで戦う人を支えた。

ロダンさんは日夜レールガンの加工をしてくれた。ロダンさんがいなければ女王蟻を倒せなかった。そのロダンさんを支えたセルマさん。」

ロガス家族は少し照れた顔をする。

「カロンさん、いや、お使い様、俺達家族をそこまで評価してくれありがとう」

「ロガスさん、量産型のキックボードの販売も頼んで良いか。将来的に技術を渡すので製作もしてもらいた」

「ああ問題ない、水周り魔導具の販売と同時にすれば手間もかからないだろう。

お使い様が乗っていたのを見た連中は欲しがるだろう」

「頼んだよ、次は飛行船をどう秘密を守りながら、量産体制を作るかだが自分には良案がない。ロガスさんはどうか」

「それについては、親父と昨日話して、親父が中心となり人集めから一切面倒を

みることにした」

ロダンが自身満々に

「俺に任せてくれ、半ば引退の身で腕が良くて信頼できる者を知っている。カロンさんも手伝ってくれるんだろ」

「勿論こんな楽しいこと是非参加したい、この家から飛行船の工場まで転移ゲートを作ろう、そうすれば秘密も守り易い」

「いいね、行き帰りがキツイと思っていたんだ、後で転移ゲートの場所を相談するとしよう」

「少し先の話だが、孤児院の件もよろしくお願いしたい」

マーサが

「義母と私で人と物件探しから少しづつ始めるわ」

ロガス家族に相談してから動きは早かった。

サトルは、ロダンの地下室に飛行船工場との間の転移ゲートを作る。

ロダンは、仲間を集めて飛行船の構造調査と各種魔導具の機能調査を始める。

勿論、サトルが持つ科学の知識が飛行船製造に非常に役に立った。


ロガスに、水周り魔導具を製作する魔導具の説明をすると驚いて

「カロンさん、お前とんでもないものを作ったな、材料の魔結晶、土、材木入れるだけで主要部品単位でも完成形でも選べる」

「便利でしょう、それだけに信頼する人にしか渡しません。この魔導具を使えるは、ロガスさん家族4人だけです。盗難防止の為に固定しますから、作業場所を指定してください」

「分かった、頑丈な作業場所を用意する、当面の間は鍛冶場に設置してくれ」

「了解、鍛冶場に設置して水周り魔導具を製作しながら操作方法を教えます」

ロガスは、命がけて戦った者を思い出して

「製作した物をキラーアントンで戦った15人に水周り魔導具を褒賞にしょう

戦闘に飲んだ冷たい水と退避所のトイレを気に言っていたから丁度いい」


翌日には、広場に人を集め15人を表彰して全員に水周り魔導具一式を渡した。

この表彰式で魔導具の便利さを見た者から注文が殺到した。


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