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第19話 女王蟻を倒すには

第19話 女王蟻を倒すには


コトリは、陽が登って暫くして目が覚め、桜のふわふわをツンツンしていた。

桜は、コトリに「メー」と言って、

「コトリちゃんもう眠れないの?」と聞いた。

コトリはニコニコして

「うん、目が覚めちゃたの。桜お姉ちゃん遊ぼう」

「何して遊ぶの」

「ふわふわをツンツン、ふわふわをツンツン」

桜は、コトリがお母さん恋しいのか甘えたいんだな思う。

「メー、中庭で紙飛行機でも飛ばしましょう」

「うん、わかったの」

二人が着替えていると向日葵も起き、一緒に行く。

3人は、中庭につく頃に体が軽い事に気がつく。

コトリは、販売用のキックボードを取り出し中庭の周りを走り始める。

コトリの脚力が強くなり、昨日よりスピードが出てブレーキを踏んでも止まらない。

目のに井戸が迫る「止まって」桜の悲鳴が聞こえる。

コトリは「飛べと」叫び上昇の魔法陣に魔力を思い切り流す、キックボードは土煙を舞い上げて数メートル飛び上がった後、キックボードはゆっくり降りる。

コトリは「怖かった、面白かった」言うと桜がコトリを抱きしめていて「心配させない」で言って涙が溢れる。

コトリは(ふわふわ)だ思い、桜の顔を見て「ごめんなさい」と言う。

騒ぎを聞いた、サトルは身体強化を掛け2階から飛び降りて来た。

桜がコトリと抱きしめて涙を流しているのを見て向日葵に事情を聞く。

サトルは、二人が落ち着いたのを見て、テーブルと椅子を出し座るように言う。

「さあ、みんなで冷たい紅茶を飲もう」

コトリは目を伏せ

「お兄ちゃん心配かけて、ごめんさい」

「コトリちゃん、今回は仕方がないよ、レベルアップの所為でステータスが大幅に上がった事故だね。怪我がなくてよかった。今日は、みんなで自分の身体能力がどう上がったか調べる事にしようね」

コトリはサトルの笑顔を見て「うん、わかったの」

サトルは食事が済んだ後、ロガスと話し合っている。

「カロンそうすると、今度はさらに数を増やしてキラーアントンが攻めてくる言うのか」

「ああ、魔素が山の坑道に向かって流れている、女王蟻が子をつくる為に魔素を

集めていると思う。今回は俺達が百単位の群れを駆逐した為、次は千単位で攻めてくると思う」

「女王蟻を殺すしか、ここを守ることは出来ないと言うことか」

「そうだ、目先の問題は、千単位のキラーアントンからの防衛だ。奴隷の首輪と同程度の魔結晶を何個集められる、最低でも100は、欲しい」

「何に使う、あーあの見えない矢の魔導具か?」

「俺達だけでは、手が回らないからな。100あれば10台の魔導具を作れる」

「分かった、魔結晶をできるだけ集める。他にあるか?」

「腕と度胸のある奴を頼む、キラーアントンが目の前に迫っても逃げ出さない奴を頼む」

「ああ、当然だな」

「俺達は、コトリ達を連れて、レベルアップした身体を慣らしに行く夕方には帰るから」

「了解した、今朝の騒動を聞いたぜ、頑張れよ」

サトル達は昨日野営した場所に転移した。訓練用に広場を広げる。

桜と向日葵は身体関係の確認する為、模擬戦を始める。

コトリは、サトルが鬼になり、鬼ごっこをする。

コトリは最初は、レベルアップの影響が予想以上の力に振り回されて、止めの動作が思うように出来ず、コトリは何度も行き過ぎ、止まろうすると転ぶ。

桜達も、最初は思うようにコントロール出来なかったが、持ち前の運動神経で慣れ始めた。

サトルは、テーブルと椅子を出し、冷たい紅茶を入れる。

「みんな、休憩」

全員汗はかいているが、疲れた様子はない、体力も上がった影響か。

コトリは「初めてお兄ちゃんを捕まえた。凄いでしょう」

「コトリちゃんは足が早くなったね、体力も上がったね」

「うん、あんまり疲れなくなったの」

「桜達は、動きが早くなって、俺の剣術LV2じゃ到底勝てないな」

「はい、三日月様と良い勝負が出るかも知れません」

「じゃ、コトリは、キックボードの練習で身体を慣らして。桜達は今の調子で

スキルのレベルアップを意識しながら続けて」

サトルは、コトリ達も訓練を見ながら、女王蜂をどうすれば退治できるか考え始めた。

土魔法をLV7にすればミスリルを扱えるようになる。徹甲弾をミスリルに変えて撃てば、銀龍の鱗も貫くことが出来る。

本当にそうか、最後の攻撃では200mの上空からの加速と落下の勢いでミスリルの槍は鱗を貫き、筋肉組織まで槍が刺さったが、その先の内部まで槍を突くのにもう一度攻撃した。

必要なのは、ゴールド級の硬い外殻を貫く硬さと貫通力。

硬い素材は、魔力を最大限に入れ硬化したミスリルの弾丸で可能。

貫通力は、速度と弾丸の重量が必要か・・・弾丸を大型・・・どう飛ばす・・。

・・・・だめだ、堂々巡りをしてる、いくら考えてもダメ、昼飯を作ろう。


昼は、カレーとふわふわパとサラダ、コトリはハチミツ入りの甘口。

コトリは、カレーの匂いに釣られて戻ってくる。

サトルは、集中している桜達に大声で呼びかける「桜、向日葵、昼飯だよ」

コトリ達は、冷たい水を一息で飲んでから、すごい勢いで食べ始める。

コトリが器をサトルに差し出し、「カレー半分入れて」言う、サトルは食べ過ぎかと思いながらもカレーをよそう。

コトリは、お腹をぽんぽんと叩き美味しかったと言う。

向日葵は、パンにカレー付けて食べて、

「この食べ方が一番美味しい、カレーうどんよりこちらが好き」

桜は、相槌を打つ。

サトル達は冷たい紅茶を飲んでいる。

「コトリちゃん、的を作るから魔法を試して見て、ただ撃つ他に走りながらとか

キックボードに乗りながらとかとね」

「うん、わかったの」

桜が話を聞いて

「私達も、魔法、拳銃、ショートソードの空気圧縮弾を試したので的をお願いします」

「じゃ、広場を広げてコトリと反対側に的を置くよ」

「コトリちゃんは、危ないからお姉さんの所に行かないように」

「うん、わかったの」

サトルは、的を作り終わり、コトリ達をボーと見ている。

サトルは、次にふっとナビを見て考えている。

ナビは、サトルがジーと自分を見ている。どうして?

「オーナー、ナビに惚れました?」

「うん、惚れているよ」

ナビは「えー」言って画面が赤くなる。

サトルは、ナビを揶揄った後、

「ナビ赤いよ。今、見てのは、キックボードのLEDライトは何故光るのか?不思議に思ってね、ナビは雷系の魔法を持っているの」

ナビは、隠しアイコンの神の雷を思い浮かべ慌てる。

「な・い・ですよ」

サトルは、ナビの挙動がおかしいと思いながら

「魔法でLEDライトは光の?」

「そうそうす、LEDライトの中に魔力を電気に変える魔法陣が内部にありますよ」

サトルは、LEDライトの前面を外し内部を見る。

「ナビ、5mmぐらい魔法陣が二つ見えるけど、これがそう?」

「はい、◉と●があるでしょう、◉がプラスです」

サトルは、魔法陣を凝視する・・・・

サトルはくだらない事を考える、電気があればなんでも出来る、あれは、元気か

電気か、とある科学の・・・のレールガンか!!!レールガンの構造は簡単。

サトルは、鉄のインゴットで中さ50cmのレールを2本作。

前に作ったショットガンの銃身の代わりに載せる(幅が違うので調整して)

魔結晶に魔法陣を付与して◉から鉄線で片方のレールに繋ぎ、○から引金のスイッチを経由してもう片方のレールに繋ぐ。弾の乗せ引金を引くと回路が閉じ発射する構造にする。

サトルは、コトリの所で試し打ちしようと歩き出す、コトリが変な銃を見て

「お兄ちゃんの銃、変な形なの」

「コトリちゃん、これは魔法と科学を融合した新しい銃だよ」

「コトリ、難しいことは分からないの。凄いの」

「試してみるからね」

サトルは鋼鉄弾をレールの間に置き、引き金を引く。摩擦音が聞こえ的に当たり、弾は跳ね返る。

コトリは、お兄ちゃんが作った物だから凄い威力と思ったのでガッカリした。

「お兄ちゃん、拳銃より弱いね」

コトリの残念そうな顔をサトルは見て、魔結晶を増やして期待に応える。

レールの下側に魔結晶を5個直列に繋いだ箱を合体させ、回路に繋ぐ。

「コトリちゃん、さっきは試し打ち、今度は凄いからね」

「うん、お兄ちゃん」

サトリは鋼鉄弾を装填して、引金を引くと、スパークした光とドーンと音がして

的は粉々になり、溶けた弾が地面に食い込む。

「お兄ちゃん、凄い、女王蟻もやっけられるね」

「もう少し改造すれば、出来るかもしれない」

「どうして、これじゃダメなの」

「弾が溶けたから、女王蟻の硬い外殻は貫通できないからね」

「お兄ちゃんなら出来るよ」

「ありがとう、頑張るよ」

サトルは、レールガンを見るとレールが真っ赤になり内側が溶けて削れている。

どう改造するか、また、考え始めた。

夕方、コトリ達の訓練を終え、ロガスの家の中庭に転移する。

ロガスが待っていた

「カロン待っていたぜ、魔結晶115個手に入れた、何時魔導具は出来上がる」

サトルは、帰りを待っているなんてロガスはせっかちだと思う、何時キラーアントンがくるか分から無いから国王として当然か。

「明日の朝には出来る」

「じゃ、明日、根性のある奴を集めるから、訓練してくれ」

「了解」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

ここは、ヒューリオ王国の宿場町、ハイエルフ国の首都まで3日。


三日月達は、運良くシーガスでシーダブル商会のハイエルフ国迄の護衛任務を受注した。

三日月は、ヒューリオ王国内での荷物を積み下ろしをしている間の自由時間で情報収集した結果を精査している。

「ツツジ、精霊の巫女がこの1年姿を見せない事とエルフ特製の回復薬がこの1年で2倍に上がった情報は確実か」

「三日月様、これは複数の人間から同じ証言が取れています」

「ハイエルフ国の何かが起こっているが現象に過ぎないか。原因を探る必要がある、それと皐月、気になる情報とは」

「はい、三日月様、王女二人が少数の護衛を連れ約一月前に出かけたとの情報があります。一人はアリス王女で間違いないと思いますが、もう一人の行き先がわかりません」

「後は、ハイエルフ国で情報収集するしかないか。みんなご苦労、チョコレートを食べよう」

「「はーい」」

三日月は、ほろ苦くて甘いチョコレートの食べながら、(お使い様達が面倒ごとに

巻き込まれていないと良いな)もう一粒チョコレートを口に入れる。


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