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「ゴシュジン、クルーガーガマタ、ゴシュジンノヤスモノヲ、ジブンノハツメイノフリシテル」
「全く、相変わらずクルーガーは手柄を売るのが好きみたいですね」
「ゴシュジン、タメイキヨクナイ。シアワセニゲルッテキイタヨ」
「グリム、そんなものは迷信です。人間幸せな時は幸せですし、不幸な時は不幸なものです。不幸な時に溜め息が出るのであって、溜め息が不幸を呼ぶ訳じゃありません」
「ソンナモノ?」
「そんなものです」
「ソッカ、ワカッタ」
「他に何か報告はありますか?何でも構いません」
「シンイリガハイッテクルッテ。アキムモクロヴィスモ、ヴィタリーモトミーモ、ミンナキニシテル」
「ここにですか?幹部が気にしているという事は…………恐らく、余程貴重な情報提供者か、即戦力になる戦闘員と言った所でしょうか」
「スゴイノガクルノカナ?」
「……いえ、その程度で幹部がそこまで騒ぐとは思えませんね、どんな人が来るんでしょうか」
「サア。ラグラスジンダトイイネ」
「どの道、私には関係ありませんよグリム。会う事も話す事も無いでしょうし、私は新しく開発を続けるだけです。いい加減資材費と開発費を増額してくれませんかね、環境さえ整えばもっと良い装備を作れるというのに」
「アイツラミンナ、ケチバッカリ。ダカラ、クルーガーガヤスモノワタシテル」
「私もあんな風に妥協するべきなんでしょうか、全く…………性能を劣化させてまでわざわざ安く作るなんて、私には理解出来ません」
「ゴシュジンノブキノホウガ、ツヨイノニ。コレヲツカエバナンバイモタタカエルノニ」
「仕方ありませんよグリム、幹部の連中は戦士の剣より貯金箱の方が大事なんですから」
「アト、マルクトジェミヤンガマタケンカシタ。ナグリアイニナリカケタトコロヲ、ジンジャーガトメタ」
「またですか、あの人達も懲りませんね。どうせまた女性関係でしょう」
「チガウ、ラグラスジント、キセリアジンノコトデ、イイアイニナッタ」
「……………組織内ですら争っているなんて、そんな事で帝国軍に勝てる訳無いでしょうに」
「キセリアジンハ、コシヌケバッカリダッテ。ラグラスジントハ、クラベモノニモナラナイッテ」
「これでキセリア人が逆の事を言ったら、差別になるんですからおかしなものです。差別根絶を掲げておきながら、結局は仕返しがしたいだけなのですから」
「キョウハ、コンナトコカナ」
「分かりました。また次もお願いします」