別の人間に転生した僕が転生前の僕の死亡フラグをへしおり隊!
【mission】女の子の危機を守る。
転生前の僕、瀬川の死亡フラグを折らないといけない
そのためにいきなり女の子に声をかけたり、ボールを取ったりなんかしたら僕が社会的に終わる。
行動は慎重に行う必要がある。
さてどうしようか、僕がくるまで時間もない。
僕は頭の中で考えを巡らせる……
ーーーーー脳内ーーーー
方法①ボールを奪い取る。
ひょい!
女の子「あ!お兄ちゃんなにするの!!」
僕「へへへ! このボールは僕のものだ」
女の子「あー! 手を上に上げるの禁止! ジャンプで届かないじゃん!」
僕「さあ! 取ってみよ!!!」
ひょい! ひょい! ひょい!
転生前の僕が横断歩道を無事に渡る。
【mission clear!!】やったね!
……いやダメだな。だってその後、
「お兄ちゃんなんで意地悪するのぉおおおお。うぇええええええん!」
「ちょっと! あなた何うちの子供泣かせてるのよ! 大人でしょ! さすがに警察呼ばせていだだきますね。ppp」
近所の人たち「あの人……子供泣かしてるわ。そんなにボールが欲しかったのかしら」
「うぅ……ボールは友達……」
うん、社会的に終わる
じゃあ、
方法②同胞にもどり子供キャラを演じ、女の子に声をかけて別の遊びを誘ってみる。
僕「わーい! お砂遊び楽しいなー!」
女の子「!!! すごい!お城だぁ!!!」
僕「あの! 一緒にお砂遊びしよぉ!!」
女の子「わーい!私砂でお団子作る!!」
僕「じゃあ僕はお寿司作る!!!」
わいわいガヤガヤ
転生前の僕が横断歩道を無事に渡る。
【mission clear!!】やったね!
いや……絶対こうならないよね。
そもそも遊びに誘う前に
僕「お砂遊び楽しいなー!」
女の子「うわぁ……大人が公園で遊んでる……気持ち悪い。ママあの人……」
女の子ママ「こら! 見ちゃいけません! あの人は見た目は大人だけど大人になりきれなかった、心は純粋な大人なの。あの人も一生懸命頑張ってるんだから! でも怖いから警察読んどきましょppp」
心が痛い……
なかなかいい作戦はないものか……
方法③ボールを取りに行く女の子を抱っこして、ボールを取りに行くのを阻止する。
ボールが道路に転がった時に女の子を抱っこして……
女の子「あ、ボールが!!!」
ひょい。
女の子「きゃあああああああああ」
僕「し! 静かに! ほら危ないでしょ! ほらあれ! ボールが・・・」
女の子「いやぁああああママぁあああ!!!」
パン!!!ボールが割れる音とともに
トラックが通り過ぎる。
女の子「もしかして、助けてくれたの?」
僕「当たり前のことをしただけさ」
女の子「ありがと!」ちゅ!
【mission clear!!】やったね!
いや、これはダメだな。
女の子「うぁああ変な人に誘拐されるぅううううううううう。助けてえぇええええ」
女の子ママ「あなた! 私の可愛い子をどうするつもり!」
近所のママ「この不審者を捕まえろぉおおお。警察ppp」
はぁーだめだ。この作戦もないな。
さて、どうしたものか……
ー脳内会議終わり!ー
16:38
公園のベンチに座って解決策を考えていると、道路の向こうから一人の人影が……
僕だ。
正確には瀬川祐一。転生前の僕だ。
総菜屋さんで買ったコロッケの袋をぶら下げて歩いている。
自分で言うのもなんだが、1個20円だからといって買いすぎだ。20個はあるぞ。
……それにしても、
転生前の僕……いや、祐一の足取りはゆっくりで、生気がないと言うか彼の周りの空気が淀んでいるようにも見えた。
(結構疲れてたんだな……)
いやいや、じゃなくて!!!どれを選ぶ?
①ボールを奪い取る。
方法②同胞にもどり子供キャラを演じ、女の子に声をかけて別の遊びを誘ってみる。
③ボールを取りに行く女の子を抱っこして、ボールを取りに行くのを阻止する。
信号が点滅して青から赤に変わる。
祐一は足を止めて信号を待つ。
そして袋からコロッケを1つ取り出して口にほおばる。
クソォこいつ呑気にコロッケ食べやがって……
女の子は夢中でボールを空中に投げて遊んでいる。
女の子「わぁ面白い! 今度はこの木より高く投げるよーママ!!」
女の子ママ「はーい。頑張ってねー」
保護者もそんな遊び許容するなっての!
女の子はボールを高く上げるために、ボールを地面につけて体も少ししゃがみ、ジャンプの姿勢をとる。
時間はない。①、②、③?
ーーーーーー否!!