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BREAK  作者: 望月光輝
1/3

プロローグ:父からの手紙

壊し屋

建物の破壊や人の手によって壊せない大きな物を壊す職業(?)

そして、


人との繋がりさえ壊す仕事



【とある町のとあるビルの二階】

ここは壊し屋 山吹屋やまぶきやの事務所

「あー、暇だ」

社長が座るはずのデスクに腰をかける明らかに社長にしては『若すぎる』少年

彼は山吹 真人まひと壊し屋 山吹屋の跡取りで高校一年生

「若ぁ、そんなこと言っても依頼が来ないんだから仕方がないでしょう」

そんな彼に声をかけるのは真人よりもずっと小さな少年 藍沢あいざわれん

まだ小学生の蓮だが、一応これでも立派な山吹屋の社員兼居候だ

蓮の言うとおり山吹屋にめったに依頼は来ない

今山吹屋は最大のピンチというか経営難であった

蓮「そんなことより若、社長から手紙が来てましたよ」

そう言いながら真人に社長からの、つまりは真人の実の父親からの手紙見ながら言った

真「あの糞親父、今度は何処に居やがるんだぁ」

窓の外を見つめながら尋ねる真人

蓮「えっと、今度は・・・フィリピンですね」

手紙を見つめながら答える

そう山吹屋の社長は現在フィリピンにいた

何故社長がいないで息子である真人が働いているかと言うと

それは二年前に遡る


二年前・・・

それは蓮と真人の父と真人の三人で暮らしているときのことだった

何時も通りに蓮が夕飯の準備をし真人がテレビを見ているとき

父「真人!蓮!父さんこれから旅に出る!」

真「ああ、そう」

父の重大発言にとくに気にした様子も無く

テレビのリモコンを弄る息子

蓮「ええええーー!しゃ、社長!会社は如何するんですか!」

一番慌てたのは小学生の蓮

父「真人とお前に任せる!」

何故か偉そうに言う父

蓮「何で威張って言うんですか!」

父「まぁ、そういうことだから頑張れよ!」

真「お、打った」

父の発言よりこのときの真人は野球のほうが大事だった

蓮「しゅ、出発は何時何ですか!」

慌てて問い詰めるが

父「うーん、今から」

真&蓮「はっ?」

さすがに「今から」ということは予想していなかったのか真人も反応してしまう

父「行って来まーす」

しかしもう父の姿は見えなくなっていた

蓮「しゃ、社長ぅぅぅーー!」

その場には半泣きになって叫ぶ蓮と

真「お、オレまだ学生なんですけどぉぉぉーー!」

けどー←エコー

けどー←エコー2

真人の叫び声が響き渡った

〜回想終了〜


真「まさかチャランポランとは言え本当に出てくなんてなぁ」

何処か懐かしそうにしみじみと言う真人

蓮「本当ですねー」

空を見つめながら相槌を打つ蓮

若干目に生気が無い

真「手紙なんだって」

蓮「えっと、ちょっと待ってくださいね」


真人と蓮へ


元気にしてるか?父さんは元気だ

父さんは今フィリピンにいる

現地の人たちもいい人ばかりだ

珍しい置物を見つけたから折角だから送っておく

お前たちのことだからそろそろ山吹屋はヤバイことになってると思うが

まぁ何とかして頑張ってくれ

もしも潰したら・・・


父より


真「分かってんだったら、帰って来いやぁぁぁーーーー!!」

蓮「は、ハハハ・・・」

ぶち切れる真人と苦笑いの蓮

真「つーか何とかってなんだよ!もうちょっと助言とかあるだろ!いちいち呪われそうな置物送ってくんじゃねーよ!」

蓮「わ、若、落ち着いて、続きがありますから」

真「続きぃ?」


P.S

もしも困ったことがあったら

ココに行け

手紙使うとP.Sとか追伸とか使いたくなるよな(笑)


と言う続きと小さな地図が一枚入っていた

真「それもう本文に書いとけやぁーー!(笑)じゃねーよ!」

ついに怒りがピークに差し掛かる真人

蓮「ん?この地図・・・」

地図を見つめながら首を傾げる

真「あ?」

蓮「いや、この地図に書いてあるの社長がよく行っていた居酒屋さんなんですよ」

真「居酒屋ぁ?」

そう言いつつ蓮から地図を取って見つめる真人

真「しゃあねえ、行ってみっか」

蓮「はい!」


この時に親父からのこの手紙が無ければ俺らは知らなくてすんだのかも知らない

壊し屋の裏の顔を








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