歴史は繰り返す
初投稿です。
昔、世界は一つであったが、世界は魔界人間界二つに割れ、幾度となく争いを永遠に続けていた。
そしてついに争いは一つの終わりを告げていた。
~~~~~~~魔王城~~~~~~~
「魔王様、もうもちません。四天王統括殿は奮戦されましたが、勇者とその仲間どもにより先ほど城門にて戦死されました。お逃げくださいませ。魔王様が生きてくだされば我が魔族はまだ・・・」
「爺よ、生まれる前から王家に仕えてきたお前の言うことでも聞いてはやれぬ。この戦争で民がどれほど犠牲になったのか。おめおめ逃げたら死んでいった同胞どもに顔向けできぬ、それよりも術式の間、勇者どもの相手を頼む」
「魔王様、しかし」
「話は終わりだ。足らぬ王に今まで仕えご苦労であった。 ありがとう」
魔王は当初、戦争には難色を示していたが、魔族の生き残る術が戦争による豊かな大地の略取、これしかなく、山を越え戦争を仕掛けた。人数では劣るものも魔族が持つ、高い身体能力・魔法適正により人間界の一部を占拠に成功した。しかし事態を重く見た人間界の諸国らは少数民族らの亜人らを仲間に加え、亜人・人間両連合による急襲作戦により魔族軍は瓦解。その破竹の勢いのままついに魔王城にまで攻め込まれるのであった。
「不甲斐ないばかりに戦争を止めることが出来なかったが、まだ生まれたばかりの我が子を死なせてしまうのは死んだ妻に申し訳ない。息子の命だけでも守らなければ」
~~~~~~~魔王城祭壇~~~~~~~
「愛いやつ、この状態でもよく眠っているな、落ち着いて抱っこすることも終ぞなくて済まぬな、お前が行った先では争いのない平和な世界であることを祈る、達者で暮らせな」
『我が手に羅針盤、虚無から出づる栄光、扉は閉じまた開く、全てはまたここに帰結する"マタスタシス・ムンドゥス"』
彼は魔道を極めた一つの踏破者、大禁呪を行い息子を彼方へと送り出したのだ。
「さて無事に送り出せたな、さあ最期の大仕事を為そうか」
~~~~~~~魔王城玉座~~~~~~~
「ついに来たぞ、魔王、お前の首をもってこの戦争を終わらせる」
「敢えて言わせてもらおう、よくぞここまで来た、勇者どもよ、貴様らがワシを倒したところで魔族と人族は永遠に理解し合うことはない、世界は繰り返すのだと。」
魔王と勇者らの戦闘は三日三晩続き最後は魔王の自爆により勇者と相打ちになり戦争は一先ず終わりを告げるのであった。
・・・・・・・・・千年後・・・・・・・・・・・
「おギャー、おギャー」
「ほうこれはこれは、川に洗濯に来たら、まさかエルフの捨て子がおるとは」
川に洗濯に来た老人、ブラッド・アスクル。魔力はもたねど、一度剣を持たせれば雲が絶ち海が割れるといわれた先代の剣聖である。彼は十年前までは魔族との戦争に当代勇者の仲間として戦っていたが齢にして60、旅は弟子に任せて隠居し戦地離れた山奥に今は住んでるのであった。
投稿するのがこんなに難しいとは