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夢見る少女とゲーム好き少年  作者: 兎猫まさあき
三章目~発展期~
30/43

十九話目

~きよみ視点~


私達は明日から学校の三学期に入る。

冬休みは今日で最後だ。

その中で一番記憶に残っているのは、クリスマスだ。

計画していたとはいえ、たけると二人でサイターマランドに行くのはやはりドキドキしてしまった。

その後、帰る時に携帯を契約したのは予想外でビックリしてしまった。


(あ、そういえば。携帯のお金、どうしたんだろ...)


私はふとそんな疑問を抱いてしまった。

そういう時は、携帯でたけるに聞くのが一番早い方法だとこの冬休みの間に分かった。


きよみ

┏━━━━━━━━━━━━━━━┓

┃おはよう!たける、今時間ある?┃

┗━━━━━━━━━━━━━━━┛9:34


┏━━━━┓

┃たける?┃

┗━━━━┛11:50


┏━━━━━━━━━━━━┓

┃(」゜Д゜)」オ────イ!!┃

┗━━━━━━━━━━━━┛


(...返ってこない。何かあったのかな?)


たけるから返信が無いことは今まで何度かあった。

でも何時間も帰ってこない事は一回もなかった。


(嫌な予感がしてきた...)


嫌な予感をした私はたけるの家に急いで向かった。

何回たけるの家のインターホンを鳴らしても誰も出てこない。


(あれ、鍵が空いてる。また泥棒に遭ってそうな予感)


玄関の鍵が空いていたため、嫌な予感はこれなんだろうなと思いながら私は中に入った。


それから中を回っていると、いつも迎え入れられる部屋の机の上に紙が置いてあった。


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

┃きよみにいつかはバイトしてる事を言わないといけないな┃

┃どうしよう、ミセドで働いてるなんて言えないよ ┃

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


と言う内容だった。


(バイトしてたのか...しかも、私に秘密で。ミセドなのね、とりあえず、探してみよ)


私はスマポを使ってとりあえず、近くのミセド(正式名称ミセスドーナツ)を探した。

近くと言っても念の為半径一キロで探していた。

そして、私は近くにあるミセドの一店舗目である埼玉南区役所駅前のミセスドーナツへと向かった。


「いらっしゃいませ~。現在、ドーナツが二割引です」

「あの、すいません、ここでたけるさん、働いてますか?」

「あー、あなたはたけるくんの知り合い?」

「はい、そうですけど...」

「じゃあ、すぐに埼玉市民病院に行ってくれ!たけるくんが大変なんだ!」

「えぇ!?分かりました!ありがとうございます!」


私はミセドの人の言っていた病院へと急いで向かった。

病院に着いて、たけるの事を聞くと、救急外来にいるとの事で、急いで向かうとそこには...


「あ、きよみ...」

「たける、どうしたの!?」

「ごめん、ちょっとやらかした...」


ベッドで横になっているたけるがいた。


私がたけるの話を聞くと...


━バイトのし過ぎが原因で疲労が溜まり、体を壊した。━


という事らしい。

私は、一切バイトのことなんて聞いていなかったため、たけるの事を酷く責めた。


「こんな事になるくらいなら携帯なんか契約してもらわなくて良かった!」


そんな中、私はつい感極まってそんな言葉を口走ってしまった。


「ごめん...」


たけるは、明らかに落ち込んでしまった。


「あ、あのね?私が言いたいのは、そこまでしてバイトをしないでって言いたいの。分かる?」

「あ、うん、一応分かってるよ」

「そう...なら良かったけど」


私は、たけるに、自分の思っていることをぶつけた。

たけるにはその事が伝わっていて、安心した。


それから私は、たけるをた医者にたけるがどれくらいで退院出来るかを聞いた。

その医者によると、栄養失調・・・・だから、点滴をしたら帰れるとこの事を聞くことが出来た。

点滴が終わるのがおよそ一時間後らしい。

私はそれからたけるの傍にいる事にした。

私は、たけるにバイトについて聞いた。


~詳細~

・バイトは毎日やっている。

・平日は17時から23時の6時間と、土日祝は15時から23時の8時間やっている。

・時給は平日:850円 土日祝:900円


このように、たけるは毎日のように働いていたため、体を壊してしまったらしい。

私は気を付けてやってと念を押しておいた。


バイトの話だけであっという間に一時間が過ぎてしまっていた。

医者がやってきて、点滴を外した後、帰宅許可がでた。


「もう、こんな無理なことはやめてね?」

「分かった。本当に心配かけてごめんな」

「ううん、たけるが大丈夫だっただけ良かったよ」


私はたけるを家まで送る事にした。

そう言えば、たけるの家の施錠の事を伝えるのをすっかり忘れてしまっていた。

たけるに伝えると、二人で急いでたけるの家に向かう事になった。

たけるの家に帰って、施錠をしっかりする約束をした後に、私達は別れた。


(とりあえず一安心ってところかな?)


私はこの後、再び同じような出来事が起こるとは思いもしなかった...

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